よかど!鹿児島

企業家交流協会のモノづくり、人づくり、地域づくりのための支援活動や鹿児島の魅力などについて情報提供していきます。

日本企業新興国へ量産工場シフト/どうなる日本経済(20)

2009-10-21 09:03:32 | どうなる日本経済

電子関連企業も新興国へ量産工場をシフトしていく。

円高による価格競争力の低下、さらには派遣規制強化リスクに対する備えか。

1965年に日本初のカラーテレビ生産工場としてスタートした東芝の主力工場である深谷工場(埼玉県)が、量産工場から設計工場へと姿を変えるとのことだ。

東芝は、年率2割を超える価格下落が続く世界の液晶テレビ市場で生き残るには、自社生産ではなく、来期は低価格品の生産を台湾企業などに委託し、新興国での販売台数を今期の2倍強にする計画だそうだ。

村田製作所も、16日に海外生産比率を2013年3月期までに現在の15%から30%に高める方針を明らかにしている。

村田製作所では、現在、海外売上げ高が約80%に上がるのに対し、生産拠点の大半を国内に構えているとのこと。為替の影響や労務面を考えると、国内生産比率の高さはリスクになるとの判断で、付加価値の低い製品は海外の工場へ生産がシフトされることになるようだ。

日本の電子・自動車関連の大手製造業が海外生産の比率を上げると言うことは、中小企業の日本での生産が減らされることになり、日本での中小製造業の仕事が益々厳しい状況に追い込まれることに繋がる可能性が高いことになる。

雇用の場である大手企業の量産工場が減少していき、又、それに連なる中小の部品企業が影響を受け、当然、それに伴い雇用の場も縮小していくことになる。

製造業を取り巻く環境が、大きなうねりとして動き出す、いや動き出している状況である。今後慎重に注視していく必要がある。

かごしま企業家交流協会

◇ http:// www.kagoshima-kigyouka.com/ 

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