1ドル85円台継続なら製造業の4割が工場や開発拠点を海外に移転
経済産業相が8月27日の閣僚懇話会で報告
今回の経産相の緊急調査(製造業を中心に200社に対するヒアリング)の結果では、最近の対ドルの円高で製造業の約6割が、ユーロでは約5割が減益と回答しており、円高が企業経営の打撃になり、産業空洞化に拍車をかける恐れが強いことが浮き彫りになった。
また、調査では、円高が半年間継続すれば収益の悪化は更に深刻になるとしている。中小企業への経営圧迫が深刻になり、1ドル85円台の円高が続くと中小企業の約7割が、下請けでは8割強がそれぞれ減益になると回答し、製造業の6割は海外での生産費率が拡大すると答えているそうだ。
また、韓国のウォン安により、新興国市場で韓国企業との競争に苦戦しているとの声もあったそうで、韓国企業の新興国での強さを裏付けた意見と言えるのではないだろうか。
いずれにしても、政府が速やかにこの状況を打開するためには、すみやかに追加経済対策を打ち出し、産業の空洞化防止策を実施しないと、日本の経済を支えてきた中小製造業の存続が危ぶまれるのは間違いないのものと思われる。
かごしま企業家交流協会
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