演題「環境エネルギーが巻き起こす第二次産業革命」での講演(4)
日本の最強の産業は素材です。素材だけで8兆円の売上げがある。来年から半導体産業設備投資が始まる。ものすごいことになります。
前回につづいて、(株)産業タイムズ社の泉谷編集局長の講演内容です。
素材は、日本の半導体売上げの2兆円を上回っています。世界の半導体産業の材料ですが、液晶産業の材料の70%位は日本が独占です。ですから史上最強、世界最強、日本の素材力です。7月に「日本の素材力」という本を書いた。環境エネルギー中心に書いており、よく売れているのでぜひ読んでください。
次に、太陽電池ですが、N型シリコン、T型シリコン、電極これはどこからみても半導体です。これを半導体と呼ばないのは、あまりにもでかいから、呼ばないんですよ。半導体には、そして電子回路を使わないから、この構図は半導体構図です。エネルギーに使う。太陽光を電気エネルギーに変える訳だから、半導体と呼ばない訳です。実祭は半導体技術です。
売上げでは、今独にやられている。太陽電池セルの生産量は、2012年で大体62Gwです。何が言いたいかというと、07年の生産量比で世界全体で、60倍に増えます。そんな産業は絶対ない。ものすごいことになると言うことだ。
世界のトップランナーは独セルズ、2番手は米ファーストソーラー、3番手は中国サンテック、日本は世界で17年間トップだったが、シャープは4位に転落、ただし、日本は巻き返します。独のQセルズを破るのは誰か、シャープでも京セラでもない。それは昭和シェル石油です。宮崎の国富の日立プラズマテレビの工場を買った。とりあえず1,000億の投資だが、僕らは知っているトータルで4,000億投資する。宮崎ではできない。20万㎡しかないから。あれでは第3工場を建てるので精一杯。第4工場、第5工場は他の場所に建てる。全部で70~100万㎡必要ですね。投資額は3,000億。昭和シェル石油のねらいは、ただ一つ。Qセルを破って世界トップになること。もう宣言してますよ。
これを追っかけているのが、新日本石油、今100万㎡探している。サンヨーと組んでいる。おそらく何千億という投資をやる。そして、三菱重工業ですが、30万㎡これは年内決めるでしょう。まだ、場所は決まってない。これも1,000億超える投資でしょう。
僕の所で調べるだけで、東芝など17,18メーカーが始めますよ。何を言いたいかというと、来年から半導体設備投資が始まる。ものすごいことになりますよ。7,8年続くでしょうね。
これは凄いことですね。九州にはこれまで電子関連企業や車産業が進出してきましたが、今、厳しい状況に陥っています。そのような中で、昭和シェル石油は、宮崎県で太陽電池で頑張っていますが、世界トップをねらっているのですね。
この話は、鹿児島県の企業誘致にとって、重要な情報だ。パイオニヤやNECの撤退跡地のある出水市や重要港湾の整備された志布志市等大隅地域への工場誘致のチャンスと捉えて、積極的なアプローチが必要だと思う。
かごしま企業家交流協会
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