よかど!鹿児島

企業家交流協会のモノづくり、人づくり、地域づくりのための支援活動や鹿児島の魅力などについて情報提供していきます。

百年の一度の危機(3)

2009-02-27 22:52:31 | 百年に一度の危機

世界の自動車メーカーの時価総額に変化が出てきている。

日本のメーカー3社が世界ランキング「ベスト5」に

世界の主要16社合計の時価総額に占める構成比を見ると、トヨタ自動車やホンダが昨秋の金融危機化前より上昇しているとの記事が報道されている。

世界16社の2月24日時点の時価総額合計は、3,246億ドル(約31兆4,860億円)であり、アメリカの「リーマンショック」直前の昨年8月末より、約4割減り、会社が落ち込み、1年前より半分の水準で経済危機の影響は日ごとに募っているとのこと。

このような中で、企業毎の時価総額構成比で見ると、足元の円高も影響し日本勢が堅調だったようだ。 トヨタは、24日時点で34.8%でトップの座を占め、8月末比6.3ポイント上昇している。3月期に初の連結最終赤字に転落するとの発表がなされているが、12月末で10兆円を超える自己資本など盤石な財務基盤や、世界トップのコスト対応力が評価されているとのこと。

3月期には最終黒字を確保するホンダは13.2%と世界第3位で、8月末比2.2ポイントも上昇している。効率経営に加え、2月6日に発売した新型ハイブリッド車「インサイト」など、環境対応車戦略が海外勢より数段進んでいるためと言われる。

一方、VWのポルシェなど欧州勢も堅調であり、経営危機が続いている米国勢がGM、フォードともに苦戦が鮮明になっている。特に、破綻懸念が増しているGMの比率は0.3%と世界の16社中最下位で、時価総額は11億ドル(約1,060億円)となっている。

今後、逆風下の自動車業界の中で生き残るのはどこか、今後の各社の事業戦略と企業体力に市場が注目している。

私達も、今後の日本経済の命運にも関わる日本自動車メーカの今後の生き残り策に期待をしていきたい。

 

かごしま企業家交流協会

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百年に一度の危機(2)

2009-02-26 18:31:33 | 百年に一度の危機

日産自動車も減産幅を圧縮

3月から国内工場の減産幅を縮小する。

本日付の日経新聞に掲載された日産自動車の減産幅の圧縮の情報、自動車部品メーカーが厳しい状況に置かれているので朗報に聞こえる。

この記事によると、同社は1月は前年同月比で6割、2月は同7割強の減産を実施しており、在庫調整が進展したと判断し、3月の減産幅を5割前後に圧縮する。との報道である。

今月18日には、トヨタ九州が4月から減産幅を縮小するとの記事が掲載されており、三菱自動車も3月に水島製作所などで減産幅を縮小する予定と報道されている。 特に、日産は深刻な新車需要の低迷しているのも事実であり、販売台数の減少を上回る幅の減産を続けてきている。

厳しい情勢はまだまだ続きそうだが、そういう中で、2月の栃木工場で13日、九州工場11日の操業停止を、3月は両工場の停止日を6,7日程度のほぼ半分に減らすとのこと。

ただ、新車販売の落ち込みは続いており、前年を上回るような生産の本格回復には時間かかかるだろうとの予測がされているが、少しでも回復のきざしが見えれば、今後に頑張りようもあるのではないだろうか。

この日産やトヨタ自動車の減産幅圧縮の方針を回復のきざしとと捉え、今後に期待し、次の情報を待ちたい。

 

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百年に一度の危機(1)

2009-02-24 18:24:30 | 百年に一度の危機

危機のあとに好機あり

森精機製作所 森社長が 「受注は今が完全な底」 とコメント

今世の中は不況一色である。

そういう中で今日24日の日経新聞「大機小機」の標記言葉が印象に残った。 不況の底はいつか?、この点に経営者の関心は集中している時である。政治家や行政では見極めがつかない。やはり経営者の長年の経験・感や肌で感じる判断は当たっているのではないだろうか。

日経記事は、経済が人の営みの投影である限り、地球上から消費や生産がなくなるわけはない。一度得た快適さを人は簡単に捨てられない。今は振り子が逆方向に振れすぎている。米国の自動車販売台数は2億円台超。年1千万台しか売れない状況が続けば、米国民は平均20年以上同じ車に乗り続けることになる。これはあり得ない話だ。金融危機でローンがつかず、消費者心理が凍りついたことによる一時的ショック現象と見るべきで、信用が修復に向かえば巡航速度に戻る。と記者は言っている

さらに、2月17日付けの森社長の標記のコメントである。

これを受け、景気の先行指標である工作機械受注が底入れ近しとすれば、実感としての景気回復は1年以上先だろうが、市場の底入れは意外に早いかもしれない。と記者は述べている。

まさに、危機のあとに好機ありである。

ただこの記者は、「大切なのは危機の先を見据え、次につながる胎動に目を凝らすことだ。次世代を担う技術・産業は得てして逆境の時代に誕生する。次なる価値にどうリスクテイクするか。選択眼が問われると指摘している。

なかなか簡単ではないが、まさにその通りの動きをされている会員企業もおられる。今後に期待をし、ますます景況から目が離せない状況が続くと思う。

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関西の企業(7)

2009-02-23 22:09:45 | 関西の企業

大阪北部地区の鹿児島出身企業4社のまとまりは固い。

その内の1社がふるさと霧島市に工場を建設中である。

私が大阪勤務時代に結成された鹿児島出身の企業経営者の集まりである「関西かごしま企業家クラブ連合会」は6つのクラブで構成されています。

その内の1つである「関西北部かごしま企業家クラブ」は、大阪府の北部地区の茨木市や高槻市、摂津市、交野市等地域の企業がメンバーです。

その中の枚方市にある企業4社は、定期的に交流を重ね、ビジネスの情報交換はもちろん、飲み会も含め、非常に親密な関係を続けておられます。

私は「枚方4人衆」と呼んで、大阪から鹿児島に帰ってからも、引き続き交流を戴いています。

その内の1社である「テクノARP」の竹ノ内社長が、ご両親の高齢化によって、ふるさとである溝辺町にUターンされることになり、昨年から敷地を造成され、建物を建設中ですが、襲ってきた「100年に1度の不況」。それでも、建物を建て、工場内部の整備と併せて、製造のためのマシン1台を据え付けられ、稼働できる状態まで整備されました。

そこで、この仲間である「枚方4人衆」の他の3人が「お祝い」に大阪から帰省され、工場見学と祝宴を計画され、私にもお呼びがかかり、22日溝辺町へお伺いしました。

工場自体は、まだ加工機器1台のみの設置ですが、景気が回復し、受注がでてきたら、大阪は息子さんに任せ、本格的に竹ノ内社長自らが帰省され、こちらで仕事をされる段取りのようです。

非常に厳しい環境での工場整備ですが、竹ノ内社長は3人の仲間に祝福され

故郷である溝辺町で、「どんな仕事でも応じ、地元に貢献したい」 と、新たな一歩を踏み出される決意をされていました。

ふるさとである鹿児島での「勇気ある一歩」を踏み出されることに心から祝意を表します。

そして、ぜひ鹿児島から大きく育っていかれることを願ってます。おめでとうございます。

       

         設置された工作・加工機械            建設された工場全景

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九州の企業の動き(4)

2009-02-20 10:02:41 | その他

トヨタ自動車九州も4月にも増産の方向へ 在庫調整進展。

工場の稼働時間を平常化

 

今朝の日経の報道に思わず喜んだ部品メーカーの方々が多いと思う。

今、製造業現場で重苦しい暗雲が漂っている。これを少しでも払いのけるには、格好の情報である。

18日のトヨタ自動車本社の5月からの増産方針に次いで、4月からのトヨタ九州の増産は、それこそ底なしの中から、少し光明が見えてきた感じがする。

報道によると、トヨタ九州の生産ラインはこれまで「二直」と呼ばれる二交代制で稼働してきたが、第一ラインは1月から、第二ラインは2月から交代無しの「一直」とし稼働時間が半減されてきた。これを4月第2週から両ラインとも二直に戻す方向で調整しているとのこと。 稼働時間を平常化することで、4月の生産台数は3月比倍増の2万台に引き上げたいとの考えだそうだ。

ただ、トヨタ九州は、稼働時間を半減という非常事態からは脱するものの、生産の本格回復にはまだ時間がかかるものと見られている。

4月は3日間の臨時休止日を儲けるほか、生産スピードも81秒に1台で、フル生産時に比べ4割遅いペースにとどめる予定とか。

いずれにしても、北米での販売は低迷が続いており、不透明さは残るが、底なしの泥沼から脱するのではとの兆しには違いない。

ぜひ、この新聞報道のとおりの方針なのか、トヨタ九州の正式の発表を待ちたい。

 

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企業トップの言葉(5)

2009-02-19 22:12:42 | 企業トップの言葉

経営者よ、逃げるな。

一番大事なのは足元です。

毎日、つぶれないように自分の会社を磨いていく。 「会社は毎日つぶれている」というタイトルの本を出した「双日ホールディングスの初代社長」を務めた[西村 英俊氏](双日特別顧問)は、インタービューで次のように答えている。

日本企業の多くが、「今、会社が危ない」と言いながら大量の人員削減をしている。一様にサブプライムローン問題に端を発する環境変化を理由にあげているが、会社が外的要因でつぶれるのではない。つぶれるに足る理由が、個別に存在しますと。

会社が本当に危うい原因は自分にあることを理解した方がいいのではないでしょうかと、言われている。

世界的な不況の真っただ中にある今、経営者が意識して取り組むべきことは?との問いに対しては、

 今は様々な意味でチャンスなんです。「うちの会社の今の悪さはどこから来たのか」を突き詰めて考えていけば、その会社の根本的な問題の解決ができる。世の中がこうなっちゃった」では何も変わらない。

一番大事なのは足元です。毎日、つぶれないように自分の会社を磨いていく。経営はそれしかないのです。

ある日突然、従業員を3,000人切ると言うなら、なぜ、毎日20人ずつ切って、20人の優秀な人を新たに雇って体質改善を強化しないのか。あるいは教育をすることで人材の質を向上させないのか。

人間は資産です。設備も技術も金銭も資産。それらの資産をトータルで毎日向上させるのが経営です。

確かに、なるほどと頷ける言葉である。経営者の皆さん、参考にしてみてください。

 

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東海の企業(3)

2009-02-18 20:24:42 | その他

「トヨタ自動車が5月に増産へ」の報道

不況脱出の先駆けになりうるか?

 

本日の新聞報道によるとトヨタ自動車は5月に増産の方針を固めたとの報道である。

これは、5月の国内生産台数を、2月~4月の月平均台数に比べ約三割多い20万台規模に引き上げる方針を固めたとのことである。 トヨタは、これまで世界販売の縮小幅を大きく上回る減産を続けており、4月までに在庫を適正水準に圧縮できると判断したようだ。 5月の生産計画は近く取引先の部品メーカーなどに提示するとのこと

これまで各工場のラインの休止を2,3月で11日間、4月も3日間程度設定することで調整を進めてきている。

今回の報道が実施されるのであれば、少し光明が見えてくるかもしれない。今のところ他メーカーが追随する様子はないようだ。

ただトヨタ自体も、5月の生産計画は前年同月に比べれば4割少ない水準だそうだ。 まだまだ、今後の世界の景気の動向次第では、トヨタの今回の増産もどうなるか、見直される可能性もあるが、それでも少し展望が開けるのかとの期待が持てる情報である。

部品メーカーの方々への光明になるよう祈ってやまない。

 

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鹿児島での活動(22)

2009-02-17 18:52:06 | 鹿児島での活動

会員企業へ教育訓練・技術支援チームを派遣しております。

会員企業の方々も生き残りのために頑張っておられます。

「百年に一度」と言われる世界的不況は、まさしく台風の如く日本全体を巻き込みおさまる感じではない。

鹿児島に進出して頂いた関西・東海地区からの企業の皆さんも、受注減で厳しい状況が続いております。

そういう中で、工場を止め、社員の方々を月に数日間帰休されているところも多い。厳しい景況の中で、生き残りのために日夜努力されている経営者の方の姿には頭の下がる思いがしております。 特に、帰休日に社員の方を集め、次に備え、社員のステップアップのための教育に力を注いでおられる、この努力には日本の中小企業の底力を感じております。

今、当協会では、このような会員企業の帰休日の社員教育のために、鹿児島大学の小原教授を中心にした「教育訓練・技術支援チーム」を昨年12月に設置して、要請のあった会員企業に派遣しております。

この不況を何とか乗り切りたい、このピンチをチャンスに変えたいという「経営者の方々の強い思い」と、このような企業経営者の方々に、学の立場から「少しでもお役に立てればとの思い」、この2つの思いをうまくマッチィングさせて、当協会で支援チーム派遣しています。

今月は、大隅地域の企業2社に週3回のペースでの派遣をしております。

今、私は一日も早く、この景況が好転し、派遣チームの講義・実習の成果が、ぜひ次につながるよう強く期待をしております。

 

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東海の企業(2)

2009-02-16 21:00:32 | その他

大手企業の赤字転落や人員削減が毎日次々に報じられれている。

そんな時に、巧みに商機をつかむつかむ中小企業がある。

 

愛知県の豊橋市で、100万分の1gの歯車を開発している「(株)樹研工業」の松浦元男社長は、トヨタが大幅な減益見通しを発表した昨年11月を境に、大手からの注文が急激に減り、今は昨年比割程度まで落ち、月次で赤字に転落したと、日経ビジネス2月16日付の記事で語っている。

*同社の概要:元気なモノ作り中小企業300社に選定

米粒に大量に乗る重さ100万分の1グラム、直径0.147ミリメートルの超小型樹脂歯車『パウダーギヤ』。超微細プラスチック精密射出成形技術は世界屈指。

そういう中で、松浦社長は売上高の3割に当たる7億を投じて、「ナノ切削」の開発に挑戦している。景気回復時に出遅れないよう備えるためらしい。

今回の不況は落ち込みが激しかった分、立ち上がりも早期に急激に起こると見ているためだ。

世の中のマスコミ情報は、不況、輸出減、人員削減等々、後ろ向きの情報で溢れている。そういう中で、現実を真っ直ぐに見据え、巨額投資で健康や環境をキーワードに新規事業を拓く同社の方向性を強く打ち出している企業に、日本企業のたくましさを覚える。

ぜひ、今後の日本の中小企業のモデル企業として、目を離さずに注目していきたいと思います。

 

かごしま企業家交流協会

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コーヒーブレィク・・・ゴンザ

2009-02-13 23:07:22 | コーヒーブレイク・・・

ロシア帝国で露和辞典(鹿児島語)を編集した薩摩の少年がいた。

その名は「ゴンザ」わずか3年半で世界初の露和辞典の編集をなしとげたの

2月11日、鹿児島市の宝山ホールであったミュージカル「ゴンザ」を鑑賞しました。

薩摩川内市の出身のゴンザをプロデュースされた三角清子氏「三州クラブ(東京)メンバー」の勧めで、久しぶりに宝山ホールに出かけました。

会場は立ち見も出るほどの満席でした。

ミュージカルの内容は、おおよそ次の内容でした。

今から270年前(徳川吉宗の時代)、薩摩の少年ゴンザ(10歳)を乗せた漁船が大阪へ向かう途中で、嵐に遭い遭難。ロシア定刻のカムチャツカ半島南部に漂着。現地守備兵の襲撃に遭い、17人の乗務員の内、ゴンザと25歳年上のソウザだけ生き残り、2人は様々な苦難を経て、シベリヤを横断、首都ペテルブルクに連行される。漂着から5年後、15歳の時である。その後、日本語教師になったゴンザは、わずか3年半で世界初露和辞典を編集したのだ。たった1人で(ソウザは途中で死亡)。収録語数1万2千語。完成後、ゴンザがわずか21歳で亡くなるまでの物語。

このミュージカルは、鹿児島出身のプロ2人(重田千恵子、西田聖志郎)以外は、一般市民のオーディションで選ばれた小中高生等で、わずか5ヶ月での練習だったそうだ。

薩摩のわずか10歳の少年ゴンザ。ロシアで奇跡的な仕事を成し遂げた。そして今回ミュージカルに出演した鹿児島の小中高生達。見事にミュージカル「ゴンザ」を演じました。

若い人たちは、機会(舞台)を与えられ、ゴンザがソウザという指導者に恵まれたように、いい指導者に恵まれれば、確実に育つ、そして何かを成し遂げるための活躍をするのだ。このことを実感しました。

270年前の薩摩の少年ゴンザの成し遂げた薩摩のDNAは、今の若い人達に引き継がれているはずである。

の鹿児島で、ぜひ若者に舞台(仕事の場)を提供し、鹿児島から世界に発信できる露和辞典に代わる「鹿児島の製品」をぜひ造ってもらいたい。

そのための舞台づくり、指導者の提供が必要だと強く感じました。

 

かごしま企業家交流協会

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