よかど!鹿児島

企業家交流協会のモノづくり、人づくり、地域づくりのための支援活動や鹿児島の魅力などについて情報提供していきます。

NECの事業再構築/どうなる日本経済(119)

2011-02-28 06:38:38 | どうなる日本経済

NECが苦戦事業の切り離し進める。

子会社のNEC液晶テクノロジーを中国企業と合弁企業化

日本企業の中国企業との合弁企業化が進んでいるが、NECが全額出資する中小型液晶パネル子会社のNEC液晶テクノロジー(川崎市)を中国の液晶大手、天馬微電子会グループとの合弁事業に切り替えることで合意したとの報道がなされた。

天馬微電子側がNEC液晶の株式の70%を買い取り、経営の主導権を握った。先般も、NECはパソコン事業を中国レノバ・グループ(聯想集団)と合弁事業にすることで合意している。非中核事業の液晶パネルも単独では投資負担が大きいと判断、中国大手と組むものだ。

NEC液晶テクノロジーと言えば、09年末に、出水市にあった鹿児島工場を閉鎖したことで、まだ記憶に新しい。鹿児島工場を閉鎖するなど経営再建を進めたはずだが、10年3月期は68億円の最終赤字を出している。世界シェアも0.3%で、単独での勝ち残りは難しいと判断したものとのこと。

NEC以外でも、国内の中小型液晶パネルメーカーと海外勢の連携の動きが広がている。シャープ、東芝が米アップルと組み新工場を建設するほか、日立製作所と台湾大手パネルメーカーとの合弁交渉も明らかになっている。

日本企業の事業の「選択と集中」、選択は相当進んでいるが、集中する事業領域を成長させるのはこれからの課題だと言われる。日本企業の生き残り施策の効果が出るのか、これからが注目される。

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パン焼き器が人気/コーヒーブレイク(25)

2011-02-25 08:51:14 | コーヒーブレイク・・・

パン焼き器が一般家庭で売上が急伸

ベーカリー店は不振だという。

パン好きの私は、週末に1個はパンを食べていますが、自宅でパン作りを楽しむ消費者が増えていると言います。

それは、米粒からパンを作ることができる三洋電機の「GOPAN(ゴパン)」など家庭用パン焼き器(ホームベーカリー)の機能や用途が広がり、手軽にパン焼き作りができるようになっているからだ。家庭量販店でのホームベーカリーの売れ行きは6割増と急伸しているという。

反面、焼きたてパンを販売するベーカリー店は営業が振るわず、明暗がはっきりと分かれているとのこと。

東京にある調査会社「GfKジャパン」の調査では、「2010年のホームベーカリーの販売額は09年比62%増、11月発売のゴパン(店頭価格5万円程度)は製品発表した7月以降の版年足らずで初年度目標の5万8千台を受注し、市場の伸びを押し上げている。」と報告されている。

ヨドバシカメラマルチメディアAkibaでは現在、店頭価格が2万円前後のホームベーカリーがよく売れており、象印マホービンの「BB-KT10」は、発酵や焼き上げの時間を自由に調整できるほか、余ったご飯と小麦粉で、もちもちした食感のパンを作ることができるともこと。

技術が進み、家庭でも手軽にパン焼きが可能となり、しかも価格面でも、買いやすいことが、人気のもとなのだろう。パン好きの私も、ぜひ、買いたい一品である。

         

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環境・エネルギーデバイス業界/どうなる日本経済(118)

2011-02-24 08:05:32 | どうなる日本経済

環境エネルギー産業のデバイス業界の動きⅤ

日本はエレクトロニクス素材力は圧倒的な市場

日本国内の素材メーカーの電子材料部門の売上げは約6兆円で、半導体メーカーの生産額5兆円より遥かに多い。日本が一番強いところは、デバイスではなく、素材力だそうだ。

液晶向け素材市場の70%を日本勢が占有しており、液晶の偏光板向け保護フイルムの生産では、富士フイルムが世界シェアの80%を握っているという。会社レベルの生産能力は6億8千万㎡に達しており、熊本工場はこのうち、3億㎡強を担い、メガ拠点として機能し、さらに工場を増強中とのこと。

半導体向け材料についても、50%以上が日本勢のシェア。最先端の半導体向け、シリコンウエアーは信越とSUMCOが独壇場という。JRSは半導体むけフォトレジストで生産も技術も世界トップを走るという。

鉄と比べ、重さが4分の1、強度は10倍という炭素繊維の世界市場も、東レが3割強のトップシェアを握り、帝人子会社2割強、三菱レイヨンが2割強、日本メーカーが7割のシェアを抑え、航空機や自動車などに向けて、各社が設備投資再開の動きをしている。有機EL材料も出光興産と新日本科学でほぼ独占の状況、合成マグネシアクリンカー、水酸化マグネシウムについても宇部マテリアルズが圧倒的なシェアを押さえている。

これからも、エレクトロニクス素材についても、中国などの追い上げが続くと思われるが、ぜひ、日本が必守してもらいたい分野である。

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環境・エネルギーデバイス業界/どうなる日本経済(117)

2011-02-23 06:23:12 | どうなる日本経済

環境エネルギー産業のデバイス業界の動きⅣ

 省エネン電球(電球型蛍光灯とLED)のどでかい市場

政府は、近い将来すべての白色電球を省エネ電球に切り替えていくことを表明している。これは今や世界の流れと言われる。

この省エネ電球の代表格が、電球型蛍光灯とLED照明である。電球型は、消費電力60Wの機種で1500円(白熱の15倍)、消費電力80%減、寿命1万3000時間(白熱の13倍)である。

これに対し、LED照明は、価格が3万6000円(36倍)、消費電力85%減、寿命は4万時間(約40倍)である

世界の照明市場は、オランダのフィリップス、ドイツのオスラム、米国のGMの3社が上位を独占してきた世界である。これに対抗し、省エネ型の新照明で先行すれば、欧米勢の独占を阻止することができるのではないかと期待されている。

マーケットとしては、世界の一般照明は、約3~4兆円、特殊照明(自動車、信号、携帯・PCなどの電子機器の光源、屋外照明など)は2~3兆円、これに加え、アフリカ、BRICsなど新規開発国の市場は3~4兆円あり、新照明革命市場は、10兆円のどでかいマーケットだと、専門業界紙では予測している。

まさに、1879年のエジソンによる白色電球の発明以来の「新照明革命時代」が到来したと言える。今は、南さつま市の「エルム」のように、鹿児島の企業にとっても、ビジネスチャンスではないだろうか。

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九州の魅力/九州の話題・情報(14)

2011-02-22 08:39:53 | その他

九州とアジアの関わりが本当に強まるのか。

近さが魅力、九州への生産拠点が加速していると報道されているが。

報道によると、円高とアジ市場の急拡大を背景に、 また地理的優位性がある九州へ製造業が生産拠点を加速しているとされる。

確かに、北九州地域を中心に、自動車メーカーのトヨタ自動車、日産自動車は九州工場を拠点化している。

昨年の11月、日産の志賀COOは、「グローバルに、ものづくりをリードする拠点にしていく。」と宣言したと報道されている。トヨタも日産も九州を国内生産の重要拠点として位置づけ、生産体制を進めているのは間違いないだろう。福岡から韓国・釜山まで200㎞、中国・上海まで900㎞、台湾・台北は1280kmの距離に過ぎない。アジアに近い地理的優位性は調達コストの低減、リードタイムの短縮につながる。

大手自動車メーカーによると、韓国東部から福岡への物流コストは、1㎥当たり、1000~2500円で、東海地区に比べ半額以下という。納期も「部品によっては、関東に比べて半分以下になるという。また、韓国の生産拠点を置いているメーカーは、部品調達などでの連携強化も視野に入っているという。

大分県日田市で、今年6月に新工場を建設を始めるキャノンも、「アジアを含め世への輸出を考えれば、物流面で大分県はいい立地だ。」としている。電子部品や先端素材でも新興国の旺盛な需要を背景に設備増強が相次いでおり、長崎、熊本でソニーが画像センサーを、大日本印刷が北九州市に高機能フイルムの新工場を建設する。

これらは、九州が技術系人材が豊かであり、東京に比べ、2割程度人経費が安いことからといわれる。ただ、競争力をつけ、利益が出るようにするのが新しい命題」とされるように、アジアの中で、いかに競争力を磨き、しっかりとした地位を確保できるかが、今後の生き残りに掛かっているのではないだろうか。

 

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高校生の活動/鹿児島の話題・情報(81)

2011-02-21 06:13:46 | 鹿児島の話題・情報

エネルギー教育に積極的に取り組む工業高校

高校生の積極的な取り組みが注目されている。

当協会の賛助会員である鹿児島県立加治木工業高校(校長:中村辰夫)は、昨年11月、日本電気協会(東京)主催の第5回コンテストで、「エネルギー教育賞」の最優秀賞(高校・高専の部)を受賞するなど、09年度からエネルギー教育実践校として注目されている。

昨年、創立100周年を迎えた加治木工業高校は、電気エネルギーの活用を中心に「ものづくり」を通してエネルギー活用と省エネルギーへの取り組みにつなげる方法を研究しており、昨年7月、当協会が「連帯による持続可能なエネルギー革命への道」というテーマで開講したSPP講座でも多くの生徒が受講し、その後も、引き続き、このテーマでの活動を続け、生徒自ら 学習教材を製作したり、地元の小・中学校での出前授業を実施するなど、その積極的な取り組みは、地元紙でも何回も取り上げられるなど、大きな期待がされています。

その中でも、エネルギー教育の出前授業などに取り組む機械科7人の生徒代表である下村君と増山君、それに指導教諭の富ヶ原先生が、2月15日~19日のスケジュールで、電気自動車に乗り込み、九州5県を巡る「これからのエネルギーと車社会を考える」キャラバンに出発したという記事には、私はびっくりしました。

電気自動車は、まだまだ課題が多い中で、自分達でそれを検証することで、問題提起や情報発信するとの目的での行動だそうですが、そのチャレンジ精神は、高校生レベルを超え、大学生レベルの行動と言ってもいいのではないでしょうか。

今後も環境と人にやさしいものづくりを目指したエネルギー教育を、継続して進めて戴き、今から環境エネルギー社会を支える人材が、同校から育つことを期待した いと思います。

   

 

  

                      南日本新聞掲載の記事

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環境・エネルギーデバイス業界/どうなる日本経済(116)

2011-02-18 08:28:54 | どうなる日本経済

環境エネルギー産業のデバイス業界の動きⅢ

パワー半導体が上昇急ピッチ

環境エネルギーの心臓デバイスと言われるパワー半導体。これはあまりなじみがないかも知れないですが、最近新聞記事にちょくちょく出てくる言葉で、電力の省エネだけを専門に担当するデバイスと言われる。

この最先端のデバイスのIGBTは急ピッチで需要を拡大しており、実際には、太陽電池のパワコン、ハイブリッド車や電気自動車の制御、ヒートポンプの基幹部品、風力発電の駆動部、高速鉄道の制御など、多彩な需要が見込まれている。

デザインルールは微細ではなく、製造するウエハーも5~6インチが主流で最近では8インチ移行がが進み始めているそうだ。このマーケットは、すでに1兆5000億円の市場を築いており、これは現在のフラッシュメモリーとほぼ同じ規模で、パワー半導体を中心とする車載向け半導体はここ2年間で急成長し、2011年には2兆円を超えてくると、ある業界紙の編集長は予測している。

現在のパワー半導体はピュアシリコンで構成されるが次世代はシリコンカーバイトまたはガリウムナイトライドの新素材採用の方向で研究開発や設備投資が急速に膨らみ、ここ5~10年の間にDRAMやフラッシュなどのメモリーを凌ぐ存在として一気に注目を集めると言われている。

参入企業としては、国内ではローム、三菱がSiCダイオードの量産を開始しており、今後、富士電機や新日本無線、ルネッサンスエレクトロニクスなどが量産予定と言われる。

 

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環境・エネルギーデバイス業界/どうなる日本経済(115)

2011-02-17 08:34:38 | どうなる日本経済

環境エネルギー産業のデバイス業界の動きⅡ

日本のエコカーを支えるリチウムイオン電池

今、自動車メーカーはエコカーの量産化に競い合っている。トヨタのニュープリウスは受注が絶好調と言われ、ホンダもインサイトの受注が好調という。

日産やGM、BMW,現代、起亜等も、10年から量産を始めている。まさに世界の自動車メーカーはエコカーに走り出している。そのために、大型設備・研究開発投資も加速しているという。ある業界紙の情報を紹介したい。

・ドイツのアウディは、スポーツ車タイプのEV開発に2700億を投入

・同じくフォルクスワーゲンは、10~12年の3年間でEV・ハイブリッド車の開発設備投資に3兆4000億を投入を決定

・トヨタは、ハイブリッド車プリウスをコアに、12年にEV,15年に燃料電池車を投入、太陽電池車も企画し、3~4年間で4兆円以上投入の構想だそうだ。

・日産とルノー(仏)は、ルノーのEV向けに500億を投入、12年に63台分のリチウムイオン電池を量産、米国、ポルトガルにも新工場をつくるとのこと。

・ホンダは、ハイブリッド車インサイトに続き、スポーツタイプを投入、EVにも参入するという。これらの開発と量産に4000億円以上の投資を構想している。

・三菱自動車とPSA(仏)は、世界初の本格的EVアイ・ミーブを相互乗り入れで量産、1000億円規模の投資構想、その他にもGM(米国)もデトロイトで600億の投資など、次から次の投資構想だ。

これらの構想をみると、自動車メーカーのエコーカー化は、大きな潮流となってきている。

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市町村による企業交流/鹿児島での活動(107)

2011-02-16 14:14:54 | 鹿児島での活動

3市町村による合同企業懇話会が開催されました。

曽於市で開催され、工場視察と意見交換、そして交流会でした。

県内市町村が管内で開催されている企業との意見交換会には、私もあちこちの市町村から案内を戴き、出席しております。

昨日は、曽於市で、「日置市、さつま町、曽於市」の企業との懇話会が合同で開催されました。会議の名称やメンバー、活動内容は各市町村で、少し違います。日置市は、「異業種交流懇話会」、さつま町は、「ものづくり企業振興会」、曽於市は、「企業懇話会」となっており、人数は、20社~30社程度で、活動は年2~3回程度です。

今回の合同開催は、3年程前に、日置市にさつま町を紹介し、両市町が交互に1回ずつ合同で開催し、今年度は、一昨年日置市に曽於市を紹介し、昨年4月、当協会で3市町村で話し合いをされ、3市町村での合同開催が実現したものです。県内でも3市町村合同開催は初めてのことで、非常に珍しいと思います。

今回の合同開催は、曽於市の地元企業であるマトヤ技研(株)と、誘致企業である「ジャスティ」を視察しました。視察の後は、各団体の3会長と、県の産業立地課課長補佐の挨拶の後、意見交換でした。私も、リーマンショック後の企業経営の現状について、意見を求められ、発言をさせていただきました。

交流会は、それぞれ、3市町村の企業各社が入り乱れ、活発な情報交換が行われました。来年は、この合同会をさつま町で開催されることが、日置市長より提案され、了承されました。

今後、企業提携や共同研究等に発展することを期待しております。

    

      マトヤ技研工業(株)視察            (株)ジャスティ視察

    

       3市長町長                  意見交換会の様子

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「環境エネルギー」デバイス業界/どうなる日本経済(114)

2011-02-15 08:20:53 | どうなる日本経済

環境エネルギー産業のデバイス業界の動き①

日本の太陽電池メーカーは今の位置は?

日本の太陽電池メーカーは、生産能力、生産量、売上高の面で、世界ベスト10のランキングの中でどのような位置にあるのでしょうか。09年のデータでみると、次のようになっています。

まず、生産能力では、シャープは885MWで第4位。1位は米国のファーストソーラーで1228MW,2位は中国のサンテックと米国のコナルカで1000MW、5位はドイツのQセルズと中国のJAソーラーで800MW、後、8位と9位は中国メーカー、7位は台湾、10位は米国メーカー。

次に、生産量では、シャープは3位で635MW,1位はファーストソーラーで1113MW,2位はサンテックで704MW,その後、4位はQセルズ、5位JAソーラー、6位に京セラとソーラーワールド(独)、8、10位は中国、9位は米国となっている。

売上高では、2位にシャープで1890百万ドル、1位はファーストソーラーで2066百万ドル、3位はサンテック1693百万ドル、4位は1533百万ドルで京セラ、後5位米国、6位・7位がドイツ、8位中国、9位が三洋電機、10位中国となっている。

これらのデーターでみると、まさに中国、米国、ドイツ、それに日本が競い合っていることがよくわかる。特に、中国が生産能力では、ベスト10に4社、米国3社と、両国が競っている状況であり、今後の国レベルでの熾烈な戦いが繰り広げていることがよくわかる。

これまでの歴史の中でエネルギーを抑えるための戦いをしてきたことを考えると、まさに、今の状況も環境エネルギーシエアを巡る世界戦争と言えないこともないのではないでしょうか。

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