よかど!鹿児島

企業家交流協会のモノづくり、人づくり、地域づくりのための支援活動や鹿児島の魅力などについて情報提供していきます。

鹿児島での話題・情報・・・(4)

2008-10-24 09:25:47 | 鹿児島の話題・情報

・鹿児島県霧島市にある「トヨタ車体研究所」の宮村 憲一社長の講演での情報です。

 

 ・鹿児島が自動車産業に参入するためのトリガーは何か?(2)

 

この講演内容は、今年8月に開催された鹿児島自動車関連産業ネットワークの第3回総会での講演記録(4/4回提供分)です。

 


 3)参入ポイント(オンリーワン技術の開発)

 

 このように、自動車業界に参入するということはかなり難しいが、まずは、小さい部品で良いので、オンリーワン技術を持つことが大事と考えられる。

 

 例えば、宮崎のニチワ(ウエルドナット)、大阪のハードロック工業(ナット)、神奈川のファインパーツ(小径ネジ)と、オンリーワン技術で成功している会社である。これらのオンリーワン技術は、シーズというよりも、どちらかと言えば、ニーズが起点となっている場合が多く、ニーズをいかにキャッチするかが勝負の決め手となっている。

 

 情報化時代の今、インターネット等を通じ、様々な情報は飛び交っており、返って、情報を見逃している場合が多いのではないだろうか。そのため、必要な情報をきちんとキャッチし、キャッチした情報に対して、勇気を持ってアプローチすることが大事であろう。

 

 なお、技術力を高めるにあたってはいきなり大きなものを狙うのではなく、まず、トリガーとして2次、3次のメーカーと組んで小さな部品からでもオンリーワンを達成し、それからだんだんと集積技術に到達することが大事だと思われる。

 

 自動車で成功するためには、間違いなく3~5年の時間がかかる。その時間を我慢できるかどうかという、経営のリソースの問題があるが、産学官で共有していくことが大事ではないか。

 

 

4)参入へのアドバイス(量産体制の確立)

 

残念ながら、鹿児島の企業では1~2個はつくれるのだが、10万個になるとお手上げという会社が少なくない。しかし、自動車は世界で7千万台を作っている。つまり、自動車業界に参入するのであれば、1個1円のものでも、10万個つくれば、100万個つくれば、7千万個つくれば、どうなるのかということを考え、数に対する恐怖心を除き、数に対する執念、量産をやることへの執念を燃やして欲しい。 

 

 確かに、量産には数の怖さというものがあるが、アイシンのTバルブ、リケンのピストンリング等の事例のように自動車会社は、取引先が災害に遭っても絶対見捨てたりせず、リカバリーしてくれる。

 

 

 5)最後に

 

 ○与えられるものは一つもない。自ら取りに行くことが大事!

 ○エンジニアリング、エンジニアの踏襲を!

○エコドライブで!   

 

5秒間で20㎞/hまで加速すれば、燃費が12.5㎞/❘から16.0㎞/❘にあがると言われている。自動車業界に参入するといっても、急にアクセルをふかさない、ということが大事であろう。

 

 

かごしま企業家交流協会

 ◇ http://www.kagoshima-kigyouka.com 


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