8月3日(日)のシンポジウム「私たちに何ができるか―若者たちと考える『慰安婦』問題」に向けて発行を準備中だった新刊本が残念ながら間に合わなくなった。徹夜もしながら原稿を書きあげ、夜遅くまで研究室に残って校正をしたゼミ生のみなさん、またいくつもの締切原稿真っただ中にありながら、原稿チェックという難儀な割り込み仕事を快諾してゼミ生と一緒に奮闘いただいたI川教授、ごめんなさい。申し訳ありません。どうも私の見通しが甘かったようです。早めに手を打っておけばことは進んでいったのですが、いよいよ押し迫ってきてわが力量の未熟さが露呈したいう感じです。反省すべき点は反省すべき点として受け止め、とにかくベストな内容の本に仕上げていきます。
さてこの本は、企画、取材、原稿、編集、タイトル決めまでそのすべてを神戸女学院大学石川康宏ゼミナールの4年生たちが行った、文字通り彼女たち自身の手になるもちろん初めての本なのです。別にもう1点、ゼミ編の本が進行中の中で急浮上した企画で、当初はどんな本になるのか不安もあったが、ゼミ生たちの話を聞くうちに、彼女たちの姿勢に感じるものがあって出すことを決めました。
書名は『女子大生と学ぶ「慰安婦」問題』。内容は、2人の女子大生のお姉さんと2人の中高生が「慰安婦」問題をはじめとする日本の歴史問題を一緒に学んでいくというもので、難しい言葉にはルビを付け、吹き出しの言葉を読み進んでいくうちに、「慰安婦」問題、靖国問題、教科書問題、憲法問題などがいつの間にか学べるというもの。この2年間ゼミ生たちは、ただ知識として学ぶだけではなく、その学びをそれぞれの生き方、これからの人生にどのように照射していくのかということを模索しながら、その学びの内容を多くの社会人や中高生たちに語ってきました。そうした中で生まれたのがこの本です。
「慰安婦」問題は教科書には載っていない。この本のもともとには「こんな大切なことをどうして教えてくれなかったのか」というゼミ生たちの疑問があります。その状況は今も変わっておらず依然として、彼女たちの世代同様に教えられていない状況にある中高生たちが大勢います。だからこの本は、そんな若い人たちをはじめ、もちろん「何ができるか」と考えている大人の人たちにも読んでもらいたいと願っています。
発売日? うーん、そこが問題ですね! 本の詳細は後日紹介予定です。