2007年と2008年に神戸女学院大学石川ゼミの学生たちと、旧日本軍「慰安婦」被害者たちが暮らす「ナヌムの家」を訪問した。少女の頃、日本軍兵士たちの暴虐の限りを体に受けた被害女性たちはすっかりおばあちゃん(ハルモニ)になっていた。ハルモニたちの凄まじい証言を聴いた。そしてカラオケで一緒に歌い踊って、バーベキューを楽しんだ。
そんなおばあちゃんたちも今では一段と年老い、体の自由が利かなくなってきた。日本政府に謝罪と補償を要求し続けてきたが、日本政府の姿勢は頑なで何の変化もない。その間、何人ものハルモニが亡くなっていった。なぜ日本政府はこれほどまでに被害者たちを苦しめ続けるのか。その姿はまったく美しくはない。
全国各地から問題の解決を求める自治体の意見書が上がってるがまだまだその数は足りない。それには私たち市民がもっともっと声を上げないといけない。私もハルモニに接した一人として責任があると思っている。「慰安婦」問題を無きものにしようとする動きを告発し、学びを力にハルモニの願いに寄り添える姿勢を堅持していきたい。