新刊の『高速ツアーバス乗務員は語る 家族は乗せたくない!』が出来上がってきました。このような事故は2度と起きてほしくないですね。
表紙カバーにはまだ記憶に生々しい事故写真をあえて使用したのでもしかしたら手にしにくい読者もあるかもしれません。しかしこれが、規制緩和の流れに乗り、儲け一辺倒で安全を置き去りにしてきた貸切バス業界とそこを指導監督する国土交通省の手抜き行政の結果ではないだろうかと思っています。
そして事故の犠牲になるのはいつも経済的に余裕のない人々。お金持ちはこのようなバスには乗りません。そのバスを支えるのがとても苛酷な状態に置かれている労働者たち。
ここにも現代日本の断面が表れています。もう2度とこのよな悲惨な事故は決して起きてほしくないと思います。でも、やはり事故は起こるでしょう。問題の根本的なことは何も変わっていないのですから。
これから年末年始でツアーバスの利用者も増えるでしょうが、命を懸けてまで乗るものではありません。だって運転手さんたち自身が言っています。「家族は乗せたくない」と。