12月21日(木)
本日の出庫は日販、トーハン、特送便など。特送便は、民主書店のグループが始めた読者直通の販売方法。Amazonに対抗とまではいかないが、読者がその書店に注文すれば取次を通さずに出版社がメール便などで直送するので、結構早く読者の手元に届く。対象はそのシステムに参加する出版社の商品に限られるが、わが社も参加していて結構な注文をもらっている。昨年末同様にこの年末もその書店の一つ、ブックセンターかもがわさんが、読者向けに参加出版社の商品DMを打ってくれたので、その反応が来ているというわけだ。
昼過ぎに帰宅してご飯を食べ、よどがわ生協へ向かい毎月の支援食糧を受取り、それをシンママ大阪応援団へ搬入する。よどがわ生協さんにお世話になり始めて今月から5年目になる。これからも引き続きよろしくお願いいたします。
帰社して次の本の表紙周りを出稿。請求書などの実務を終えて車なので早めに帰宅する。
録画しておいたNHKの「ナチハンター」を観る。今でこそドイツの反ナチズムの姿勢は揺るぎないのもとされているが、終戦直後に絞首刑を含む重罪に認定されたのは800万人いたナチ党員の極僅かのトップ幹部だけだった。それ以外の、4万カ所もあった強制収容所で働いていたものや各地でユダヤ人を襲い連行し列車に乗せるなどの任務に就いていたものなどはほとんど罰せられることなく、せいぜい公職追放程度の処罰で、戦後ドイツで市民の中に溶け込み暮らしていた。また公職追放が解かれたものの中にはドイツ政権の閣僚になったものも多くいて、国のトップ自身が何らかの形でナチスとつながりを持っていた事実もあった。
このような状況を背景に戦後ドイツの反ナチ気分は国民レベルでもかなり薄くなっていた。そこに立ち上がったのが番組で紹介した3人のハンチハンターたちだ。やがて彼らの活躍にマスコミが注目し、また若者たちによるベトナム国際反戦運動の高まりもあり、ナチスやナチスに協力した者たちがドイツ国内、あるいは世界各地に散らばってのうのうと生きていることを問題視する世論が高まり、それが現在ドイツの反ナチ姿勢の形成へとつながっていった。翻って日本の戦後はどうだったのか。今の日本社会を見るにつけ、そこを振り返るこが極めて肝要ではないかと思う。