突然ですが、東京中央郵便局の建て替え問題に関連して、そういえばよく利用する大阪中央郵便局もそうだったのだということを思い出しました。
大阪中央郵便局は1939年に竣工、近代建築を脱した現代建築物として多くの建築家から評価の高い建物です。実は以前に『近代名建築浪花写真館』(福島明博著)という本を出版し、その中に載っていました。ついこの前まではその郵便局の真向かいに阪急百貨店のモダンな姿がありましたが、今はもうありません。だんだんと古き良き建物が消えていきます。
大阪中央郵便局は地上40階、地下3階、高さ187mの高層ビルとして2012年に竣工するそうですが、以前から日本建築学会などが保存要望をしたため、それを受けて、建物の一部が新ビル内に保存されるようです。まあ、それにしてもこの間の一連のニュースを見ると、日本郵政の金儲け主義はなんかものすごいものがありますね。これがあの郵政民営化の結果なんですね。なんかおかしいです。
あっ、この本はもう絶版になっています。もっと刷っておけばよかった。残念!!
浪花版もあったのですね。古本をリサーチしてみます。
古き良きものを壊す社会は幼稚です。ヨーロッパの古都は,原則建て替え禁止。ローマでは,内部改装でも,行政が部材とデザインを細かく指定しています。一般住宅の話ですよ。ボローニャの裁判所なんか,中世貴族の豪邸をそのまま利用していました(もちろん,内部は,エアコンもエレベーターも完備)。
悲しくなる落差です。