◆ 県立考古博物館に保存されているナウマンゾウの化石 ◆
※ 写真は県立考古博物館にあるモニュメント
こんにちは、市民レポーターの内藤です。
現在、ゾウが生息しているのは、熱帯・アフリカ大陸であるということは、多くの方がご存知かと思います。
しかし、このゾウが今から何万年以前も前に甲府盆地で生活していたということは
余り知られていないのではないでしょうか。
昭和36年、ナウマンゾウの臼歯の化石が山梨市兄川岸で発見され、
現在、地元の八幡小学校理科室に展示されていることをご存知ですか?
発見場所の兄川左岸には立派な記念碑が立てられています。
↑↑↑ 山梨市兄川のナウマンゾウ化石出土地点を示す案内板
これと同種のナウマンゾウの臼歯の化石が
昭和59年に甲府一高講堂に隣接する相川河床から発見され、
現在、県立考古博物館に保存されています
当時の甲府盆地の中心地には、周囲の山岳から流化した扇状地状堆積物が多く積もっていました。
そのため、高地に生息していた象の死骸が土砂中にまぎれて盆地側に流化したものが発見されたと思われます
相川河岸は立派に護岸工事が完成されていますが、
山梨市兄川のような記念物指定の案内や解説碑がないのは、少しさみしいですね
↑↑↑ 甲府一高西岸の相川沿い ナウマンゾウ化石発見場所
↑↑↑ 県立考古博物館に所蔵されているナウマンゾウの臼歯の化石
ナウマンゾウは、肩高3m、湾曲したキバ2mで、前肢は太く、寒冷地域に生息していた大生物です
中国大陸から日本列島に渡来したのは、地質時代の第四紀更新世後期と考えられています。
ナウマンゾウの化石は日本列島のいたる所で発見され、保存されています。
なかでも山梨に隣接する長野県青木湖付近で発見された湯タンポ状臼歯やキバ等の化石は、
野尻湖ナウマンゾウ博物館に収納・展示されていて、観光や生涯学習の拠点として活用されています。
甲府市でも、発見した化石や発見場所が
観光や生涯学習の拠点としてもっと活用されるようになれば、嬉しいですね
県立考古博物館では、今回ご紹介したナウマンゾウの臼歯の化石の他にも、
県内各地で出土した貴重な出土品が展示してあり、
考古学の調査成果から山梨の歴史を学ぶことができます
ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか