瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

08年、クリスマスには歌を歌おう♪その8

2008年12月22日 23時08分53秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
クリスマス寒波とはよく言うけれど、今夜こちらはまるで嵐みたく、冷たい風が吹き荒れてるわ。
急激な温度変化は体に毒よ、風邪を引かないよう、充分に注意してね。

一般的にクリスマスは「イエス・キリストの誕生を祝う日」とされてるけど、これは昔からそう決められてた訳じゃなく、紀元325年小アジアの二ケアで開催された、カトリック教会の公会議で決定されて以来だと伝わってるわ。
それ以前は4月や5月に誕生を祝ってた記録が残されてるし、東方教会側では紀元594年迄1/6に祝ってたそうなの。
キリスト教間でも解釈がマチマチな程、イエスの真の誕生日は謎に包まれてるという訳。

だったら何故12/25を誕生日として祝ってるのかしら?

大ローマ帝国が統治した時代、「ミトラ教」と言う強大な宗教が在って、当時未だ新興だったキリスト教と、激しい勢力争いを繰り広げてたと云うわ。
ミトラ教は太陽神ミトラを主神と崇める宗教。
主の誕生は1年で太陽の力が最も弱まる冬至の日(12/25)と決められてたの。
冬至を境に再び強まる陽の力、それは死からの再生を表し、不滅の太陽の誕生日に相応しいと信者は考えたのね。

後年ミトラ教は何故か衰退、替って台頭したキリスト教は、かつてのライバルの教義を取入れ、その際イエスの誕生日を同じ12/25に祝う事にしたの。
メシアは世界を照らす聖なる光、それは例えるなら太陽である。
即ち不滅の太陽=イエスで、12/25にこそ祝うべきだ。
こんな風な流れでキリスト教にとってのクリスマス(降誕祭)は出来上ってったみたい。

ちなみにミトラ=弥勒菩薩(釈迦入滅より56億7千万年後の未来に姿を現し、人々を救済すると云われている仏様)という説が在るわ。
だとして仏教の源流にも影響を与えた宗教だったと推理出来るわね。
そんな大宗教が或る時忽然と歴史から消えてしまうなんてミステリーだわ~。

大分話が外れちゃったけど、此処からは何時もの、クリスマスに訪れるマレビトについての話よ。

兎も角もクリスマスはキリスト教最大の祝日となり、信者は他の宗教的クリスマス習慣を、キリスト教的に塗り変えて行ったの。
昨日紹介したホッラ小母さんやペルヒタを魔女に堕とし、キリスト教が推す聖女を対抗人物に立てたわ。
有名なのが「ニコメディアのバルバラ」と「シラクサのルチア」。

ニコメディア(現トルコのイズミット)の裕福な家庭に生れたバルバラは、類い稀な美貌が為に数多の男達から求婚されるも、父親の我欲で塔に幽閉されてしまうという悲劇に見舞われた。
その際キリスト教への信仰に目覚めたバルバラだが、他宗教を信仰する父親は激怒して彼女を殺してしまう。
彼女の聖なる魂は神に召され、愚かな父親は稲妻に打たれて死んだ…という伝説が残されているけれど、実在したかは定かじゃないの。
それでもヨーロッパでは12/4は「聖女バルバラの日」とされ、この日桜桃等の枝を水に挿してクリスマス迄に花が開くと、恋が実るとか幸運が訪れるとか、来る年の吉兆を占う祝日として民間に知られてるわ。
実はこの習慣も古ゲルマン時代の樹木信仰から来るもので、本来キリスト教とは所縁無いものなんだけど、今でもこのお呪いは「バルバラの枝」という名で呼ばれているの。

シラクサ(現シチリア)で生れたルチア(ルシア、ルキアとも呼ばれる)は、敬虔なキリスト教徒で304年に殉教したと伝わってる以外、これまた謎の人物なの。
けれどスウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェーでは、天上の光を運ぶ聖女として信仰を集め、12/13は毎年彼女を讃えて盛大な祭を開催しているわ。
挙げた国では12/13が冬至でルチアは正しく光の象徴、「ルチア(Lucia)」とはずばり「ルックス(lux=光)」に繋がるの。
当日はルチア役に選ばれた乙女達が、白いドレスを纏い、蝋燭の冠を被って、家々を訪ねる儀式を行うんですって。
北欧ではサンタクロースの様にプレゼントを贈る者としても人気を呼んでるわ。
「サンタ~ルチ~ア~♪」でお馴染のあの歌は、聖女ルチアを讃えてのものなのよ。

といった所で8曲目のクリスマスソングを紹介するわね。
誰もが知ってる様な代表的クリスマスソングだけど、元は感謝祭の為に作ったものだったんですって。

曲を聴きながら、今日はこれでお終い。
それじゃあ皆、次回も楽しく歌いましょうね♪



                  【ジングル・ベル】


ジングルベル♪

ジングルベル♪

鈴が 鳴る♪

嵐も吹雪も消えて行くう♪

ジングルベル♪

ジングルベル♪

鈴が 鳴る♪

ランランラーラ♪

ランランランラン♪

朗らかに♪


雪をつき♪

丘を越えて♪

ソリは行くよ♪

心は躍る♪

燃える血潮♪

若い翼♪

空翔る希望だ憧れだ♪


ジングルベル♪

ジングルベル♪

鈴が 鳴る♪

嵐も吹雪も消えて行くう♪

ジングルベル♪

ジングルベル♪

鈴が 鳴る♪

ランランラーラ♪

ランランランラン♪

朗らかに♪


ランランラーラ♪

ランランランラン♪

朗らかに♪


【英詞】

Dashing through the snow♪

In a one-horse open sleigh♪

Over the fields we go♪

Laughing all the way♪

Bells on bob-tail ring♪

Making spirits bright♪

What fun it is to ride and sing♪

A sleighing song tonight♪ O~♪

Jingle bells♪

jingle bells♪

Jingle all the way♪

O what fun it is to ride♪

In a one-horse open sleigh♪

Jingle bells♪

Jingle bells♪

Jingle all the way♪

O what fun it is to ride♪

In a one-horse open sleigh♪



…生れが神秘的な方が、聖人としての威厳は増しますからなぁ。
キリスト教側としちゃ、判明しないでほしい謎だろう。

昔は今ほどきっちりした暦じゃなく、大体12/6~12/25迄冬至って感じに決めてたようです。
ちなみにバルバラは後年実在の疑わしさが理由で、キリスト教の聖人暦から外されました。

毎度ようつべから引っ張って来ました。(→こちら
色んな映画のシーンを編集して作ったものだろうか?

写真はハウステンボス、キンデルダイクの「花畑のカフェ」の裏口(?)に、地味に飾られていたクリスマスデコ。
地味に飾るには勿体無い可愛らしさでした。(笑)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする