緊急事態宣言発令された今、何処にも行けないので過去の旅を振り返るシリーズ、今回は2018年12月22日にポケカルの日帰りバスツアーを利用した時の思い出を紹介致します。
あの頃、世間で最も話題になってたのは年号の改元で、自ずと皇族に注目が集まりました。
各旅行会社も世間の流行に乗って皇室縁の地を訪ねるガイドツアーを相次いで企画、自分は皇室関係に特に興味無いけど美智子様ファンの母に付き合う形で、そういうロイヤルなスポットを巡るツアーに参加する事になったのです。
↑最初に訪れたのは目黒区立駒場公園内に建つ「旧前田家本邸」。
あの加賀百万石お殿様の血筋に連なる前田利為侯爵が住んでた自宅で御座います。
詳しい歴史はHP記載の記事を読んで貰うとして…前田家第16代目主人だった利為侯爵は相当な洋物被れだったらしく、隣に和の邸宅を建てたにも関わらず、生活は専ら洋館中心だったそうな。
英国のカントリーハウスをモデルに建てた本宅1階に外交団や皇族を招いては晩餐会を開き、2階は家族と団欒する場として日常的に使用してたらしい。
写真は本館表玄関側と、1階大食堂に備えられてたマントルピース。
大きく立派なマントルピースは白大理石製、唐草模様の装飾がそこはかとなく和の趣きです。
マントルピース上部に見られる金色の細工は「金唐紙」と呼ばれ、和紙で出来てるんだとか…洋の装飾を和の技で再現した匠に天晴を差し上げたい。
ちなみにマントルピースは2階の婦人室にも有ります。
大きな暖炉を囲んでの洋風ライフスタイルに、主は強い憧れを持ってたのかもしれない。
↑こちらは「旧前田家本邸和館」の広間と庭園。
広過ぎて建物の外観は撮影出来ませんでした。(汗)
和の広間の天井にシャンデリアを吊り下げるセンスが如何にも洋物被れ。(笑)
広間に続く縁側からは美しい日本庭園が望めます。
東京は滅多に雪が積もらない場所なのに雪吊が施されてる辺り、加賀藩の殿の血を引く主人らしいと感じる。
世が世なら加賀藩の殿な御人からすれば、雪吊と庭園はセットって認識なんだろう、多分。
そんな主人の美意識が詰まった和館でありますが、主に茶室として利用されるのみで、生活する事はなかったとか。
尚、洋館・和館共、入館の際には靴を脱ぐ事を義務付けられてます。
脱いだ靴は下駄箱に入れず持って観覧する事になるので、大きめのエコバッグ等用意した方が良いかと。(受付で靴を入れる用にビニール袋は渡してくださる)
後、穴開き靴下は厳禁です。
続いて訪れたのは「迎賓館赤坂離宮」。
その名の通り外国から賓客を迎えてもてなす場で御座います。
各国の大統領が来日した際、ここで日本の首相と握手する映像がニュースで流れる為、建物名を知ってる人は多いに違いない。
自分もここは一度訪れたいと思っていたので良い機会でした。
ネオ・バロック様式の外観は、正面に立った時、シンメトリーに見えて美しい。
館内もイギリスのバッキンガム宮殿やフランスのヴェルサイユ宮殿を参考にしたそうで非常に豪華、4つ在る大広間全ての天井に巨大なクリスタル・ガラスのシャンデリアが一定の間隔ごとに吊り下がる様は、明らかにヴェルサイユ宮殿の「鏡の間」をモデルに造ったっぽくて笑ってしまいます。
しかし部屋の装飾を良く見ると、琵琶や鼓や鎧武者や和の刀剣のレリーフ、日本の四季折々の花鳥を描いた七宝焼の額、西陣織のタペストリー等々、和の要素が組み込まれている事が解る。
ディズニーランドで隠れミッキーを見付けるのに似た楽しみを覚えました。(笑)
残念ながら内部の撮影は厳禁な為(当たり前か)、ブログ上に写真をアップする事は叶いませんが、HPでこういった装飾の数々を写真で紹介してるので、興味を持たれた方はご覧ください。
ちなみに迎賓館赤坂離宮は元々「東宮御所」として建設された物で、本来なら当時皇太子だった嘉仁親王(後の大正天皇)とご家族が住む予定だったそうです。
ところが住居にするには華美過ぎるとの理由から嫌がられ、殆ど使用されないまま戦後を迎え、国に移管される事になったらしい。
内部を見学して納得…確かに住居としては不適格、あんな眩いシャンデリアの下で一家団欒なんて出来ないだろうなと。(笑)
おまけにアメリカ製の自動温度調節機能付き暖房装置を設置したら室温が突然上がったり下がったりするトラブルに幾度も見舞われ、煉瓦造りの建物故に室内は春から秋まで湿気でジメジメしたらしい。
――まるで幽霊屋敷に住んだ人の体験談を聴いてる様な凄まじさ。(笑)
↑噴水付の池と花壇が備えられた洋風庭園。
↑夕方、迎賓館赤坂離宮がライトアップする瞬間に立ち会って、ツアー終了。
小雨に濡れた石畳が鏡面になって建物の照明を反射し綺麗でした。
12月という事で庭園ではシュトレンやフランス産のワインを売る屋台が出てたのを覚えてます。
現在、新型コロナ流行を理由に一般公開を禁止。
参観ご希望の方は春以降の開放を待ちましょう。
【終】
…後で気付いたけど、今回の記事って2月23日の天皇誕生日に上げればタイムリーだったかも。
未だに4月29日が天皇誕生日な気してしまう昭和脳。(汗)
つうか前の天皇誕生日である12月23日が休日のままだったら、クリスマスに休めるチャンスが出来て嬉しかったのに…。
あの頃、世間で最も話題になってたのは年号の改元で、自ずと皇族に注目が集まりました。
各旅行会社も世間の流行に乗って皇室縁の地を訪ねるガイドツアーを相次いで企画、自分は皇室関係に特に興味無いけど美智子様ファンの母に付き合う形で、そういうロイヤルなスポットを巡るツアーに参加する事になったのです。
↑最初に訪れたのは目黒区立駒場公園内に建つ「旧前田家本邸」。
あの加賀百万石お殿様の血筋に連なる前田利為侯爵が住んでた自宅で御座います。
詳しい歴史はHP記載の記事を読んで貰うとして…前田家第16代目主人だった利為侯爵は相当な洋物被れだったらしく、隣に和の邸宅を建てたにも関わらず、生活は専ら洋館中心だったそうな。
英国のカントリーハウスをモデルに建てた本宅1階に外交団や皇族を招いては晩餐会を開き、2階は家族と団欒する場として日常的に使用してたらしい。
写真は本館表玄関側と、1階大食堂に備えられてたマントルピース。
大きく立派なマントルピースは白大理石製、唐草模様の装飾がそこはかとなく和の趣きです。
マントルピース上部に見られる金色の細工は「金唐紙」と呼ばれ、和紙で出来てるんだとか…洋の装飾を和の技で再現した匠に天晴を差し上げたい。
ちなみにマントルピースは2階の婦人室にも有ります。
大きな暖炉を囲んでの洋風ライフスタイルに、主は強い憧れを持ってたのかもしれない。
↑こちらは「旧前田家本邸和館」の広間と庭園。
広過ぎて建物の外観は撮影出来ませんでした。(汗)
和の広間の天井にシャンデリアを吊り下げるセンスが如何にも洋物被れ。(笑)
広間に続く縁側からは美しい日本庭園が望めます。
東京は滅多に雪が積もらない場所なのに雪吊が施されてる辺り、加賀藩の殿の血を引く主人らしいと感じる。
世が世なら加賀藩の殿な御人からすれば、雪吊と庭園はセットって認識なんだろう、多分。
そんな主人の美意識が詰まった和館でありますが、主に茶室として利用されるのみで、生活する事はなかったとか。
尚、洋館・和館共、入館の際には靴を脱ぐ事を義務付けられてます。
脱いだ靴は下駄箱に入れず持って観覧する事になるので、大きめのエコバッグ等用意した方が良いかと。(受付で靴を入れる用にビニール袋は渡してくださる)
後、穴開き靴下は厳禁です。
続いて訪れたのは「迎賓館赤坂離宮」。
その名の通り外国から賓客を迎えてもてなす場で御座います。
各国の大統領が来日した際、ここで日本の首相と握手する映像がニュースで流れる為、建物名を知ってる人は多いに違いない。
自分もここは一度訪れたいと思っていたので良い機会でした。
ネオ・バロック様式の外観は、正面に立った時、シンメトリーに見えて美しい。
館内もイギリスのバッキンガム宮殿やフランスのヴェルサイユ宮殿を参考にしたそうで非常に豪華、4つ在る大広間全ての天井に巨大なクリスタル・ガラスのシャンデリアが一定の間隔ごとに吊り下がる様は、明らかにヴェルサイユ宮殿の「鏡の間」をモデルに造ったっぽくて笑ってしまいます。
しかし部屋の装飾を良く見ると、琵琶や鼓や鎧武者や和の刀剣のレリーフ、日本の四季折々の花鳥を描いた七宝焼の額、西陣織のタペストリー等々、和の要素が組み込まれている事が解る。
ディズニーランドで隠れミッキーを見付けるのに似た楽しみを覚えました。(笑)
残念ながら内部の撮影は厳禁な為(当たり前か)、ブログ上に写真をアップする事は叶いませんが、HPでこういった装飾の数々を写真で紹介してるので、興味を持たれた方はご覧ください。
ちなみに迎賓館赤坂離宮は元々「東宮御所」として建設された物で、本来なら当時皇太子だった嘉仁親王(後の大正天皇)とご家族が住む予定だったそうです。
ところが住居にするには華美過ぎるとの理由から嫌がられ、殆ど使用されないまま戦後を迎え、国に移管される事になったらしい。
内部を見学して納得…確かに住居としては不適格、あんな眩いシャンデリアの下で一家団欒なんて出来ないだろうなと。(笑)
おまけにアメリカ製の自動温度調節機能付き暖房装置を設置したら室温が突然上がったり下がったりするトラブルに幾度も見舞われ、煉瓦造りの建物故に室内は春から秋まで湿気でジメジメしたらしい。
――まるで幽霊屋敷に住んだ人の体験談を聴いてる様な凄まじさ。(笑)
↑噴水付の池と花壇が備えられた洋風庭園。
↑夕方、迎賓館赤坂離宮がライトアップする瞬間に立ち会って、ツアー終了。
小雨に濡れた石畳が鏡面になって建物の照明を反射し綺麗でした。
12月という事で庭園ではシュトレンやフランス産のワインを売る屋台が出てたのを覚えてます。
現在、新型コロナ流行を理由に一般公開を禁止。
参観ご希望の方は春以降の開放を待ちましょう。
【終】
…後で気付いたけど、今回の記事って2月23日の天皇誕生日に上げればタイムリーだったかも。
未だに4月29日が天皇誕生日な気してしまう昭和脳。(汗)
つうか前の天皇誕生日である12月23日が休日のままだったら、クリスマスに休めるチャンスが出来て嬉しかったのに…。