料理人こうやの記録

和食の料理人。プチ野菜ソムリエ。
料理、生産者の現場、スーパーカブ、その他日常の記録。

ガイアの夜明け 大戸屋さんの実情を見て考察する

2019年12月12日 15時11分41秒 | 今日このごろ
ガイアの夜明けの大戸屋の放送が衝撃的だった。
放送事故レベルのような。。
月の法定残業時間が45時間。
年に6回だけ、本人の申請により越えることが出来るが、すでに5回超えている店長ばかり。
しかも、残業時間が、法定の倍近い。
ずっと残業時間90時間とか75時間とかの店長が、なぜか、11月だけ45時間以内に全員達成して放送が終わった。
業務改善して、法定内に労働時間を収めるのは、たった1ヶ月の取り組みでどうこうできるものではない。
しかも、取り組み内容が、抜本改善に繋がるものでは無く、全国放送で法律違反で指導されるところを写すわけにはいかないから、ひとまず時間を合わせたとしか思えないような内容だった。
法律が厳格化されることが分かった時点で抜本改善を進めるべきところが、最後の最後の月だけ法律に合わせようとしている姿は、会社として信用を失う。
次は、無理やり労働時間を合わせるために、勤怠の時間合わせなどが横行する。
飲食業界、大卒ではなく、即飲食に飛び込む人も多く、経営の知識無く、経験年数で上に立つ人も多いため、理論的に管理出来る上司が少ないのも課題と感じる。
ぼくもそうだけど。。

今の会社は、大卒が多い。
学生アルバイトも、頭のいいスタッフが多い。
覚えが早く、しっかり整理して取り組むスタンスがある。
これから、飲食業界を伸ばして行くには、料理人が嫌いがちな、大卒の頭のいい人たちをもっと取り入れていくのも大切だな、と思う。
これからは、技術者も、ただ技術を身につけるだけでなく、深く考えて情報整理し、目の前のことだけでなく、広い広い視野で判断が出来る人材にならないと生き残れないと思う。

ずっとブラック体質だった飲食業界が、ここ数年で大きく変化している。
政府が動いたことが大きい。
駆け出しの修行時代、どれだけ願ったことか😅
まだ労働環境改善に対して本格的に動いているのは、上場企業と、飲食をより良い業界にしたいというスタンスで臨んでいる一部の飲食店のみだとは思うが、こういう放送を通じて、飲食以外の人も問題意識を持つことで、より良い環境に変化する原動力となる。

大戸屋さんは、そういう意味で、身を削って大きな貢献をしてくれたと思う。
大戸屋さんの放送に関して、ネットはすでに荒れている。。
世の中に貢献したからには、またしっかり再生して見返りを得て欲しいなあ、と思う。


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