AWA@TELL まいにち

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被災地をめぐる 後半

2012年03月31日 | 研究
被災地訪問で、仙台市立荒浜小学校のほうへ向かいました。

ご案内していただいて、お話を伺いながらの見学でした。

見渡す限りの広い平野。

田に水が張ってあるのは、塩分除去作業中だからだそうです。


そう思って眺めると、今年、水田として利用できるのかという心配が先立ちます。

がれきはほとんど片づけられており、何もない土地がずーっと広がっています。

阪神大震災の時は、神戸の街を歩いて電車を乗り継ぎましたが、この時には、まだ瓦礫が山のようにあり、くすぶっているような建物もあったように覚えています。がれきになった町と、何もない場所、そのどちらも自分の目で確かめられたのは、いい経験です。




がれきの処分場も設置されていました。

小学校近くのガソリンスタンド。


遠目に見た学校の体育館です。


門を入ると、

















上のほうに黒ずんだ部分が見えます。ここまで水が来たそうです。



津波で家がなくなってしまった町の跡。






この小学校へ避難してきた方々は、津波で家が流されていくのを見ているしかなかったということでした。
上の写真の奥のほうに木立が見えます。その向こうはもう海です。


備蓄の食糧。

訪問した時の海は穏やかでした。


感想めいたことを書こうと思い、丸一日、時間を置きましたが、やはり言葉になりません。

被災した方々が一日も早く元の生活に、日常を取り戻せるよう、心から祈るばかりです。


学校の教室の一つが、先生と子供たち、ボランティアの方たちの、メッセージ交換の場になっていて、黒板にもびっしりと言葉が書き込まれていました。担任の先生が子供たちの写真、思い出の写真を貼っておいでになり、必要な方は持って帰ってください、とのメッセージも。

学校が地域の核となる施設であることは間違いなく、そこが一瞬に奪われていくことのむなしさを感じました。
人口減少地の学校は、この震災をきっかけに統廃合されていくと聞きました。卒論指導の学生さんも気仙沼出身の学生さんで、保護者の方が学校の先生をなさっているということを聞きました。自分たちの学んだ学校に一日も早く戻りたいというのは、震災にあっていない私でも理解できます。

今回、研究会で得たものも大きかったのですが、被災地を直接見たことが、これから学生さんや子供たちに語っていく何かの材料になると思いました。

ボランティアで現場を訪問なさっている方たちにも頭が下がります。

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