AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

70年前の日本語教師の苦労。。。クスッ

2007年02月21日 | 研究
戦前の教科書の分析作業をしているところです。
紀要のための論文と、3月の学会発表の準備が控えています。

今日、資料を確認していて、思わず、クスッと笑ったことがありました。

文字を教えるでしょ、1年生に。
どの文字から教えるか、というのは、それなりのポリシーがあるんじゃないかなと思うのですよ。例えば、画数が少ないとか、バランスが取りやすいとか、よく使う言葉に用いられているものからとか。

でもね、課が進むに連れて47のカタカナを教えていると、どうしても「アマリ」になる文字が出てきます。その文字を取り上げた語彙を考えると場面に合わなかったり、突飛な感じになったり。

いま扱っているテキストも、「け」「む」「ほ」「ゆ」「ぬ」の5文字がどうしても入ってこないのです。

そして、いよいよこの5文字を一気に教える場面がやってきます。

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ケムラ イサムサン
ハイ。
ンダヒロシサン
ハイ。
ナカネミコサン
ハイ。
モリヤマキコサン
ハイ。
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クスっ。

人の名前かあ。これならそれらしい名前にすればいいもんなあ。しかも出席を取る場面だ。名前はいくつあってもいいし。

70年近く前の先輩日本語教師の苦労がわかって、なんか、楽しくなりました。

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