AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

教育委員会との連携による外国人児童生徒のための教材開発と学習支援事業

2009年03月01日 | 日本語教育
現在勤務している愛知教育大学では、増加する外国人児童生徒支援のためのリソースルームを開設しています。これは、政府の「政策課題対応事業」として予算化されているもので、現代GPから発展継続して続けられている事業です。
今年度赴任して、スタッフの一人となり、勉強しつつ、近隣の小中学校を回っています。

で、昨日は、この事業に参画してくださっている近隣の四市、刈谷市、豊明市、豊田市、知立市の教育委員会や小中学校の現場の先生をお招きして、今年度の活動を振り返り、現場の問題点を提示していただき、来年度の活動方向を検討するという研修会を開催しました。

教員志望の学生が在籍していることの強みということで、学校現場に入ってボランティア活動する学生がいてくれますが、大学の授業時間や授業期間と、小中学校の授業時間や授業期間とのマッチングが結構大変だということが、双方のコメントの中で再確認できました。
それと、在籍する外国人児童も国籍が多様化し、市の方で通訳翻訳にかかわるスタッフをそろえて行こうと努力しても、言語の多様性に追いつかないというお話もありました。英語、中国語、ポルトガル語は基本として、タガログ語を新規に、というお話や、ロシア語、タミール語に至ってはめどが立たないというお話もありました。

父兄とのコミュニケーションということでは、通訳、翻訳の方の力は必要ですが、子供たちへの教育を考えると、日本語教育の方からどんな活動ができるのか、コメントを伺いながら随分と考えさせられました。

子どもは母語や言語能力そのものの発達過程と重なることが、日本語指導の難しい所だと改めて認識しました。

現場の先生方の連携がどのように図っていけるのか、つまり日本語指導の先生が数名在籍していらっしゃるという学校は少なく、情報交換や、教育技術のスキルアップなどが難しいわけです。各校にいらっしゃる日本語指導の先生方の情報交換の場を作ることが早急に求められることだということもわかりました。

リソースルームの活動をもっと表に出して、広報活動に力を入れつつ、情報交換の場にしていけたらなあと考えました。

自分に知識がないからあまり関わらないというのではなくて、自分にある知識で何ができるのかから考えていけばいいですよね。

愛教大に進学してくる新1年生の皆さん、入学時のガイダンスで外国人児童生徒支援の活動についてのガイダンスとボランティア登録会があります。多数の方の登録をお願いします。
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