秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ(側溝掃除のお時間です!)

2010年12月08日 | Weblog
雪の匂いが、する本日!
夕方、叔母さん宅に、安否確認の視察に行くと、家の坂道に
お菓子とポットの入ったままの、カゴが無造作に置かれていた…?

拉致されたか?
どっかのじいさんに、拉致されたか?

それとも、
山の中腹にある、渓に水をしかけに?
行ったか……

渓に向かって、茂みの中を、歩いたワタシ…
滑って、転んでいたら多分、いつものように
「ウ゛ウ゛ウ゛~」
位は、聞こえる筈だ。

イナイ?
渓にもイナイ?
どこへ行った?
88星人!

軽トラで、少し上の道を、探す!

何やら、前方で
動く 二つの妖怪!
カマ、スコップ、テミ、一輪車、鍬!

妖怪二人は、
〈側溝掃除〉をしていた。

ワタシが、軽トラを停めると、近所のオバアサンは、すぐにワタシに、気がついた~

肝心の叔母さんは、
今だにワタシの軽トラを、覚えていない!

こちらを見ながら、丁寧にお辞儀して、
「まあ~こんにちわ。」
と言いながら、お辞儀を繰り返す…

『オバヤンっ、ワタシよぉ~』
と言いながら、近づくと、やっとわかったみたいで、
一瞬で顔が、普通のバアサンの顔に、戻った…
今さっきの、表情は、完全に
『しもの人』に向けられた、作ったよそ行きの、お顔だった。

またまた、
側溝掃除開始!

近所のオバアサン、
ワタシへの第一声!

『犬、死んだんじゃってのうや~酷いことしたの~可愛そうなの~』
※注〈私が殺したわけではありませんっ〉

『わたしも、前に飼いよったきに、わかるんじゃわろ~ちょっとない
ようないわの~さびしかろ~』

ワタシとオバアサンの、お話しの傍で、別世界の聴覚に浮遊する、叔母さんが、喋りだした…

「おけろよ~!」
「ヤレヤレじゃわ~!」
「こんだけのけたら、上等よの~しまわんかえ~」


三人は、家に入り、
ワタシは、ダッシュでお茶を沸かし、大学芋のおやつを、作った。
以下、妖怪の会話を、ノーカットでお楽しみ下さい…


『芋もこんがにしたら、うまいの~』
「今年は、芋、猿に取られて、ないんぞよ~」
『猿も、やんがて、どこぞのじいさんみたいに、コタツに入って、座りよるかも、わからんの~!』

「どこやらの家で、猿入って、冷蔵庫の中のもん食べて、冷蔵庫の戸しめて、出ていとったと~!」
『りこいのうや~』
「こまい猿は、可愛げえなぞ~顔、こまいんぞよ~」
※注 子供の猿で、顔大きかったら、オッサン化だろ?

『わたしらも、いつお迎え来るんだろのうや~』
「コテンと逝きたいの~」
『そんがに、いよっても、寿命こな、コテンとはいかんわの~』


大学芋は、
コツコツと
食べられていた…

帰り際、
叔母さんが言った。

『見てきたか…?ゴンまだ、掘られてないぞ~』
そして、
今日も、聞いてきた…
何回も、聞かれ、
何回も、話し、
それなのに、ワタシの言葉は、叔母さんの耳の入口で、蒸発している…


『ゴン、いつ死んだんぞ~?』


やっぱり、
何科に行けば、いいんだろう…
美容整形と、産婦人科でない事は、
ワタシにも、わかる…
そろそろ…
雪かな…


真っさらな、空気を吸い、
真っさらな、風に吹かれ、
混じり気のない
言葉を 発して…
素直に 泣いて…
素直に 笑って…
誰かの為に
頑張ってみよう…
何かの為に
頑張ってみよう…
優しくなければ
人では ない
優しさは 愛を育て
愛は 優しさを生み
たった一度の
人生…
あなたは 今あなたを
『生きていますか』


※カッチョエエ~!













コメント (4)
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