秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷春点描 暮らしの春

2012年03月05日 | Weblog

雨しのぐ廃家の軒に身をよせし我をあはれとうぐいすの声

はるさめに煙る山さと温もりし行き交ふひとはうれしき声なり

久保蔭のさとは日かげの多かりしされどはるかぜ吹きて来にけり

山の端に霞みてながむ麦生土は高みのさとぞ春かぜ来しか

啓蟄に入りて地熱に力あり

啓蟄や小鳥の声に上着脱ぎ

祖谷川にからから思ふ水の春

わが庵に北窓開けて香り呼び





あめのいのり

ちんもくのきぎのこずえは ざわめきとうめき
はるのあめのいのりは じめんをもりあげて
ざわめきとうめきを たべてちんもくのいのり

あいはちきゅうをいちじゅんして わたしをつかむ
かんせいがしゃしゃりでて あいをたべたわたしは
はるのあめのいのりに いりこんでいなくなる

はるのあめはよるをむかえて あかりにみをつつみ
わたしはいつかあかりのあいに ねむったのだろう
はるのあめのおおなみとうねり わたしはながれる

あいはいのりにふくれて わたしをやぶってひきさき
ちきゅうにとびだしして せかいをいちじゅんするだろう
わたしはいたみをぞうふくさせて あいをたしかめる

もはやへだてることもなく やさしいしょくしゅになる
はるのあめのいのりは ゆたかにやすむあいのくうかん
わたしはたしかめようと あいのくうかんにいなくなる





















































コメント
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