ざわざわと木の葉を揺さぶる少し強めの風は冷たい感さえする、山里のいつもの野路は
峠に向かって緩やかな傾斜となり、緩やかにうねりながら雑木林の続く自然豊かな野路である
野路端にはなんでもないような雑草とも呼ばれる、変哲も無い小さく可憐な花たちがひっそりと咲いている
その風情に惹きつけられて、ひとつ、ひとつ、の花を眺めては、言葉をかけて愛でるのが楽しいものだ
昨日の花たち、きょうの花たち、昨日の葉っぱの移ろい、きょうの葉っぱの移ろい、と刻々と時を刻みて
変化していく自然の風情の彩に、気づき、を齎してくれる密やかな、歩き、こそぼくの人生そのものである
白花露草 (変異による脱色、稀に見かけるが珍しい、6個体あった)