その正面に廻ってみると、大きな字でつぎのように彫られている。
興行繁栄記念
世界的大奇術
有田洋行
その上には「欧米帰朝」と横書きされ、「洋行」という名前もここから来ているのかも知れない。
右下には小さく「請元 岡田清次郎」とある。
『埼玉ふるさと散歩(川越市)』(新井博著)に、
「大正三年、常陸太田の岡田清次郎がこの境内でサーカスを興行したところ、連日超満員の大成功、その記念に建碑したもの。蓮馨寺は町の中心にあり、境内も広いので、正月や縁日には芝居、相撲、見勢物、お化け屋敷などの興行が昔から行われていたのである。」
と書かれている。
この石碑の前を通る人は多いが、あまり注目されることはないようだ。
この興行は大正三年だが、その後も色々の興行が行われたようで、私も子供の頃、サーカスで球形の檻の中を走り回るバイクを見た記憶がある。
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