琵琶湖のほとり、滋賀県近江地方に近江上布の織元の職人さんを訪ねてきました。
大西新之助さん
http://www.shinno-suke.com/index.html
近江上布は、長い歴史と伝統のある織物ですが、いまや知る人は多くありません。
小さな工房をお弟子さんと二人で守っていらっしゃいました。
糸の処理から、染色、柄つけ、織、検反 を、全工程をお一人でこなします。
驚いたのは、織るまでの、織ることのできる糸にする作業が手間のかかかかること。
柄つけ、また糸の状態に戻して、そしてやっと織り機にかかります。
そこまでの工程は、緻密で論理的で膨大な作業です。
ですから、最後の織る工程で、傷が入れば、それまでの膨大な作業が水の泡です。
しかし、織る作業は、神経を使い、体を使い、毎日毎日同じ柄を見つめて。
「こんな仕事はあほにしかできへん」
そうおっしゃいました。
いえいえ、こんな緻密で忍耐力のいる仕事は、そうそうできません。
ですが、この職人さんは、大胆を絵にかいたような方でした。
もちろん、お仕事は綿密かつ繊細。
でも、お仕事に対するスタンスは、大胆で、やってみなければわからないから何事にも飛び込んでみる、とういう信念でした。
織りあがった反物が、着物になろうが、洋服になろうが、小物になろうが、ふんどしになろうが(!)、かまへん。
消費者に届くことが大事。
この織物のよさを、どんな形でも、知ってもらうのが大事。
手織りの織物は、織り手の個性が如実に表れます。
ピシッと寸分たがわず、の仕事をすれば、ピシッとした織物ができますが、
遊びがない。機械織りと変わらなくなってしまう。
余裕と遊びがある仕事をすれば、手織りの風合いのあるなんともふんわりとした織物ができます。
しかしそれは、長年の経験と、人生の蓄積がなければ、一朝一夕にして出来るものではありません。
職人仕事は、一生修行だ
すぐれた職人さんは、皆そうおっしゃいます。
まさにそうです。
近江上布を知ってもらうために、途絶えさせないために、
こんな田舎にじっとしていては、どんなにいいものを作っても誰にも知られることがない。それでは仕方がないから、外へ、消費者の顔が見えるところへ、出ていきます。リスクをしよってでも。
手織りの渾身の織物は、それはそれは美しく癒されるものでした。
それを身にまとえば、日本の衣服のよさを肌を以て知ることができるでしょう。
多くの人に、まだ近江上布を知らない人に、纏ってもらいたい。
こんな素敵なものだと、肌で知ってもらいたい。
私も、私なりの方法で、近江上布を皆さんへ届けることができるよう
努めていきます。
大西新之助さん
http://www.shinno-suke.com/index.html
近江上布は、長い歴史と伝統のある織物ですが、いまや知る人は多くありません。
小さな工房をお弟子さんと二人で守っていらっしゃいました。
糸の処理から、染色、柄つけ、織、検反 を、全工程をお一人でこなします。
驚いたのは、織るまでの、織ることのできる糸にする作業が手間のかかかかること。
柄つけ、また糸の状態に戻して、そしてやっと織り機にかかります。
そこまでの工程は、緻密で論理的で膨大な作業です。
ですから、最後の織る工程で、傷が入れば、それまでの膨大な作業が水の泡です。
しかし、織る作業は、神経を使い、体を使い、毎日毎日同じ柄を見つめて。
「こんな仕事はあほにしかできへん」
そうおっしゃいました。
いえいえ、こんな緻密で忍耐力のいる仕事は、そうそうできません。
ですが、この職人さんは、大胆を絵にかいたような方でした。
もちろん、お仕事は綿密かつ繊細。
でも、お仕事に対するスタンスは、大胆で、やってみなければわからないから何事にも飛び込んでみる、とういう信念でした。
織りあがった反物が、着物になろうが、洋服になろうが、小物になろうが、ふんどしになろうが(!)、かまへん。
消費者に届くことが大事。
この織物のよさを、どんな形でも、知ってもらうのが大事。
手織りの織物は、織り手の個性が如実に表れます。
ピシッと寸分たがわず、の仕事をすれば、ピシッとした織物ができますが、
遊びがない。機械織りと変わらなくなってしまう。
余裕と遊びがある仕事をすれば、手織りの風合いのあるなんともふんわりとした織物ができます。
しかしそれは、長年の経験と、人生の蓄積がなければ、一朝一夕にして出来るものではありません。
職人仕事は、一生修行だ
すぐれた職人さんは、皆そうおっしゃいます。
まさにそうです。
近江上布を知ってもらうために、途絶えさせないために、
こんな田舎にじっとしていては、どんなにいいものを作っても誰にも知られることがない。それでは仕方がないから、外へ、消費者の顔が見えるところへ、出ていきます。リスクをしよってでも。
手織りの渾身の織物は、それはそれは美しく癒されるものでした。
それを身にまとえば、日本の衣服のよさを肌を以て知ることができるでしょう。
多くの人に、まだ近江上布を知らない人に、纏ってもらいたい。
こんな素敵なものだと、肌で知ってもらいたい。
私も、私なりの方法で、近江上布を皆さんへ届けることができるよう
努めていきます。