ホウジョウキ  ++ 小さな引籠り部屋から ~ ゆく川の流れは絶えないね

考えつつ振り返り、走りながらうずくまる日々。刻々と変わる自分と今の時代と大好きなこの国

琳派芸術@出光美術館 第一部

2011-02-06 23:05:01 | art
家に籠りがちで
ずっとインプットを怠っていたので、久しぶりに、どうしても観たいと思った展覧会をを訪れてきました。

とても好きな琳派の展覧会

琳派芸術 光悦・宗達から江戸琳派 @出光美術館
第一部 煌めく金の世界 

二部構成で、今日が一部の最終日だったし日曜で、混んでいました。
うーん、人の頭越しに展示ケースを覗き見る、というチョッと私が嫌いな状態。

出光美術館は、丸の内のオフィス街、出光興産の本社ビルの9階にある、日本美術に長けた美術館。
あまり広くはないのですが、国立博物館みたいに大きいと、疲れてしまって
この30分くらいで観られるコンパクトさが、私は好きです。

見終わった出口の先に、広い窓から皇居が見える休憩スパースがあって、その景色も開放感も好きです。


光悦・宗達のコラボレーションは、江戸時代当時はとても斬新で先端の尖ったデザインなのだと思います。
今みても、そのデザイン性に学ぶことが多くて、飽きません。

金銀箔や泥を存分に使いこなしていることも琳派の特徴ですが、
いつも思うのですが、今見るものは皆銀が焼けてしまっていて、黒く見えるのです。でもこの絵が描かれた当時は目映い銀色だったのでしょうから、絵の印象は全然違ってみるはず。

金箔の背景に秋草が描かれた屏風には、黒々涙した(銀泥?箔?が泣いているので)半月が描かれています(銀泥だから黒くなっちゃったのです)あの月が、銀色だったら絵の印象もがらりと明るいはず。
そしてどうしてぼってりとした半月なのか。


 
目映い金箔の屏風は、どのような空間を演出したのか。
とても京都的なこのしつらえ(屏風や襖絵)は、明るさも今と違う当時の屋敷で、どのように観られていたのかしら。

でも、私は日本画の緑色が好きです。
紅白梅図の曲がりくねった幹に描かれた苔が、なぜかとても好き。
緑青に、心が惹かれます。



この美術館で陶磁器を見るとき、いつも思うのは
阪神淡路大震災で破損の被害が出た「バウアー/コレクション」のこと。
そして、どの美術館よりも厳重にテグス固定をされている展示品のこと。
今回も、尾形乾山の陶器が何点もありましたが、とても厳重に固定されていました。
バウアーコレクションのとても端正なフォルムの磁器が破損したことを知ったときは、本当にショックでした。
学芸員の方もそうだったでしょう。
  
久しぶりの美術館で、私の、頭?心?の中のいつもと違った箇所をが刺激されて、今日はいい休日。
やはり刺激やインプットは必要なのですね。


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