舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

衣装デザインこぼれ話

2007-02-07 23:57:53 | ダンス話&スタジオM
先ほど、あるサークルの部長さんと新しい衣装のことで話し合いました。
メンバーの皆さんの意見を取りまとめるのに、なかなか苦労していらっしゃる様子です。
でもそういうときは、「船頭多くして船山に上る」とも申しまして、最低限の希望(袖の長さはどれくらいとか、襟のあき具合とか)だけを多数決などで決めたらあとは洋服屋さんに任せてしまった方が意外とうまくいくものですし、マミちゃんとしてもより良くするためのアドバイスができると思いますョ。

そんな話が出たついでに、こないだの衣装話の続きです。

ダンスの衣装のデザインの目的は大きく分けて二つあると、私たちは考えてます。
「着る人を美しく見せること」と、「ダンスの振りを美しく見せること」ですね。
それこそ袖や襟の形といった些細なところまで、ダンスの衣装はこの二つの目的に沿ってデザインされています。というか、そうあるべきです。
したがって、どんなに凝ったものであろうと、これらの目的を果たさないデザインや装飾にはまったくもって存在価値がありません

たとえばドレスのボディ部分に斜めに切り替えを入れたいときも、無闇矢鱈に斜めで切り替えればいいってものではありません。
斜めの切り替えは確かに個性的ですし、「スタイルを良く見せる」とか「生地の柄を活かす」といった長所もありますが、それはあくまでも適切な位置に適切な角度で入ったときのみなんですね。
そういえば、日本のドレスのメーカーでも奇をてらってとりあえず斜めにしとけ的な発想で斜め切り替えデザインを連発するところとかありますが、斜めにすりゃいいってものではないです。

ウェスト切り替えのドレスにも同じことがいえます。
昨今ウェスト切り替えのドレスが増えたのは、ひとえにハワイの某クムフラの影響が強いと思いますが、これも彼女のデザインを見れば、微妙な切り替え位置がキモであることが一目瞭然なのです。

いずれにしても、「なぜこの位置で切り替えるのか」とか「なぜこの丈なのか」とか「なぜこの形の襟なのか」という目的を見極めることがとっても大切です。
スカートが大きく揺れるためなのか?足を長く見せるためなのか?デコルテを綺麗に見せたいのか?...といった目的が、真に秀逸なデザインには絶対に潜んでいるのです。
パッと見で真似したんじゃ何の意味もないってことです。

もっとも、この見極めがえらく難しいんですけどね。
だから、ファッション素人の私としては、自分のイメージのみで勝手に押し進めるよりも、プロの意見を聞き入れた方が賢明であると、かように思ってるわけです。

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