身体を流れる不思議な電流。
スグリの右手を新しい仁の左手が握っていた。
新しい仁の右手はスグリの脇腹からへそに向かって動いた。
へそに到達すると一度止まった。
そこからへその周りを円形に移動した。
あわてたわけではないが、スグリはその時、新しい仁の手に自分の左手をのせた。
電流が走った。
強烈な静電気とは違った。
痛みはなかった。
が、一瞬にして身体のすべての部分を駆け巡り、新しい仁の手と重なったスグリの手に集中した。
暖かな感触が、スグリのへその周りを回った。
ヒデオもアキコも全裸にならなった。
ムービングでなくヴォイスの中にいた。
すっと新しい仁が重なったその手を抜き取り、スグリの手を握り返した。
そして、大きく両手をひろげるようにして、スグリを解放した。
スグリは身体の中をめぐる電流に導かれるように身体が揺れた。
新しい仁の手がスグリの服に触れた。
あらゆる呪縛から解き放たれるように身体をくねらせ、新しい仁の手に絡まるようにスグリは服を脱いだ。
ブラジャーはつけていなかった。
パンツも新しい仁の手に絡まって落ちた。
ショーツも落ちた。
皮膚が音を吸収した。
新しい仁も全裸になった。
二つの影がシンクロするように動きだした。
波のように、風のように、蝶のように、
ずっと以前から組んでいたかのように二人は踊った。
同調はすべての奏者に伝わった。
あの時のように、演奏を止めることなく、皆が互いに導きあい、全裸になった。
スグリと新しい仁は背中を合わせるようにして中心で回転した。
ヴォイスの面々はその手をつなぎ、輪をつくり、中心を支えた。
演奏が、静かなテンポをつくり終焉に向かうまで。
スグリの身体からはそこに内在するすべての液体が、毒素をはきだしように噴出した。
スグリの右手を新しい仁の左手が握っていた。
新しい仁の右手はスグリの脇腹からへそに向かって動いた。
へそに到達すると一度止まった。
そこからへその周りを円形に移動した。
あわてたわけではないが、スグリはその時、新しい仁の手に自分の左手をのせた。
電流が走った。
強烈な静電気とは違った。
痛みはなかった。
が、一瞬にして身体のすべての部分を駆け巡り、新しい仁の手と重なったスグリの手に集中した。
暖かな感触が、スグリのへその周りを回った。
ヒデオもアキコも全裸にならなった。
ムービングでなくヴォイスの中にいた。
すっと新しい仁が重なったその手を抜き取り、スグリの手を握り返した。
そして、大きく両手をひろげるようにして、スグリを解放した。
スグリは身体の中をめぐる電流に導かれるように身体が揺れた。
新しい仁の手がスグリの服に触れた。
あらゆる呪縛から解き放たれるように身体をくねらせ、新しい仁の手に絡まるようにスグリは服を脱いだ。
ブラジャーはつけていなかった。
パンツも新しい仁の手に絡まって落ちた。
ショーツも落ちた。
皮膚が音を吸収した。
新しい仁も全裸になった。
二つの影がシンクロするように動きだした。
波のように、風のように、蝶のように、
ずっと以前から組んでいたかのように二人は踊った。
同調はすべての奏者に伝わった。
あの時のように、演奏を止めることなく、皆が互いに導きあい、全裸になった。
スグリと新しい仁は背中を合わせるようにして中心で回転した。
ヴォイスの面々はその手をつなぎ、輪をつくり、中心を支えた。
演奏が、静かなテンポをつくり終焉に向かうまで。
スグリの身体からはそこに内在するすべての液体が、毒素をはきだしように噴出した。