アクリルの窓の向こうにリツコと仁に挟まれるようにして彼がいた。
身体から湯気の出ている中の様子をみて、リツコが皆の分のバスタオルを取りに行った。
アクリルの窓の向こう、皆には曇りガラスのように見える向こう側に仁と彼がいるのがわかった。
スグリと新しい仁は中央に倒れ込み、その周りに手をつなぎ、頭を垂れてた状態で静止していたのだが。
マサミが、アキコが、ヒデオが、そして、最後に、マサルが頭をあげた。
リツコがドアを開け、中に入った。
バスタオルを皆の肩にかけて回った。
新しい仁はバーンと跳ね起きた。
タオルを受け取ると汗を拭き、身体に巻いた。
「気づいたんだね。」
「そうみたい。」
リツコはスグリの肩を抱いて、起こした。
大きめのバスタオルを二枚、一枚は床に敷き、一枚をスグリの肩にかけた。
スグリの焦点が徐々にあってきた。
リツコを確認できた。
「ありがとう。」
リツコの綺麗な笑顔があった。
それ以上にスグリの笑顔も綺麗だった。
「リツコは知らないの。」
「うん、知らないわ。でも、仁がわかったみたい。」
皆は衣服を手にして、「ルーム」を出た。
「仁。」
「マサルが気づかなくてもしょうがないかも。」
「どうして。」
「だって、この状態を、この姿を、認めたくないでしょう。」
「うん。」
「もう気づいたんでしょ。」
「うん。」
「でも、まだだよ。」
「仁。どういうこと。」
「目が覚めてないもん。」
「そうなの。」
「うん。時間が、違うね。折れてるから、治してやらないと。」
「いいのよ。ここは「ベース」だから。」
「どうしたらいいかわかる仁。」
「まだ、感じない。」
突然、スグリが新しい仁を抱きしめた。
「ありがとう。小学生。」
スグリは大人にするように新しい仁の唇にキッスした。
新しい仁の顔が真っ赤になった。
「ねえ、ねえ、普段は普通の小学生なのよ。」
「あらー、ごめんなさい。」
皆が笑った。
身体から湯気の出ている中の様子をみて、リツコが皆の分のバスタオルを取りに行った。
アクリルの窓の向こう、皆には曇りガラスのように見える向こう側に仁と彼がいるのがわかった。
スグリと新しい仁は中央に倒れ込み、その周りに手をつなぎ、頭を垂れてた状態で静止していたのだが。
マサミが、アキコが、ヒデオが、そして、最後に、マサルが頭をあげた。
リツコがドアを開け、中に入った。
バスタオルを皆の肩にかけて回った。
新しい仁はバーンと跳ね起きた。
タオルを受け取ると汗を拭き、身体に巻いた。
「気づいたんだね。」
「そうみたい。」
リツコはスグリの肩を抱いて、起こした。
大きめのバスタオルを二枚、一枚は床に敷き、一枚をスグリの肩にかけた。
スグリの焦点が徐々にあってきた。
リツコを確認できた。
「ありがとう。」
リツコの綺麗な笑顔があった。
それ以上にスグリの笑顔も綺麗だった。
「リツコは知らないの。」
「うん、知らないわ。でも、仁がわかったみたい。」
皆は衣服を手にして、「ルーム」を出た。
「仁。」
「マサルが気づかなくてもしょうがないかも。」
「どうして。」
「だって、この状態を、この姿を、認めたくないでしょう。」
「うん。」
「もう気づいたんでしょ。」
「うん。」
「でも、まだだよ。」
「仁。どういうこと。」
「目が覚めてないもん。」
「そうなの。」
「うん。時間が、違うね。折れてるから、治してやらないと。」
「いいのよ。ここは「ベース」だから。」
「どうしたらいいかわかる仁。」
「まだ、感じない。」
突然、スグリが新しい仁を抱きしめた。
「ありがとう。小学生。」
スグリは大人にするように新しい仁の唇にキッスした。
新しい仁の顔が真っ赤になった。
「ねえ、ねえ、普段は普通の小学生なのよ。」
「あらー、ごめんなさい。」
皆が笑った。