つれづれに

きままに書きます。
どうぞよろしく。

塚本こなみさんのこと

2006年05月27日 | Weblog
女性初の樹木医だという彼女のことを
プロフェッショナルという番組で見ました。
造園業の植木職人さんと結婚した彼女は、
夫の仕事についていく中で、木について関心を持つようになる。
子育てが一段落した40歳過ぎ、樹木医という試験があることを知って、
独学、猛勉強の末、合格する。
40歳、決して早くはないスタート。

その道を歩き始めると、家事が十分には出来なくなる。
夫は家庭をとるか、仕事をとるかにしろと迫る。
その時、彼女は仕事もやめない、離婚もしないと宣言して頑張る。

そして50メートル四方もある藤の大木を移植することを頼まれる。
藤は木肌についた傷から腐っていくという性質があるとのこと。
傷つけないために必死に考えて考えて、石膏で固めるという方法を考えつく。
移植2週間前だった。
それが功をそうして、移植に成功したのです。

樹に聞く、樹の葉、樹の芽、木の花付き、土を見る、土を味わう。
子どもを育てると同じ感覚なのではと思った。
彼女の樹を見つめる目は子どもを育てる母親の目のようにも見える。
子育てする母親と医者の目を持っている。

彼女は美しい。表情が実に清潔で美しい。
問題を解決した、勝ったと思うとまた次の
問題が現れる、
またそれにぶつかっていく。
全身全霊をこめて。

久しぶりで心洗われる思いになれた人物でした。