前回の”3の9の2”で留数定理をマスターした後は、”正則性と解析性”について説明します。 一見すればどちらも一緒じゃんって思うんですが、これが微妙に違うんですね。 特に、(複素)解析についてはリーマンが好んで使ったツールで、実数界と異なりタイトな条件があるが、正則性という厳しい条件をクリアしないと、解析性という強力なツールは使えません。 &rdq . . . 本文を読む
前回”3の9”では、テイラー展開からローラン展開へ、そしてローラン展開が導き出す”留数”について述べました。 前回を簡単に振り返ると、テイラー級数(正則関数)をあるべき乗で割り、特異点(極)周りのローラン級数を作り、留数(残留物)をつまみだす。この流れが実に妖艶(Laurent)でした。 ある複素関数f(s)の極s=aにて留数A(=Res(f,a) . . . 本文を読む
”3の8”でも少し述べた様に、リーマンの明示公式(素数公式)の導出には、ゼータ関数の解析接続を用います。この解析接続には、複素関数の積分が不可欠です。 そして、この複素積分の肝となるのが”留数定理”です。この留数定理は”複素解析の為にある”と言っても過言ではありません。 リーマンが求めた明示公式にも、留数定理がしばし登場しま . . . 本文を読む
前回”3の8”の後半で少し紹介した”深リーマン予想”ですが。実は、リーマンの謎を記事にする前に、”深リーマン予想”という言葉だけは知っていました。 黒川重信氏の著書には決まった様に、この”深リーマン予想”と”絶対数学”の2つが登場します。 初めて”深リーマン&rdq . . . 本文を読む
1/13以来、約2ヶ月ぶりのリーマンの謎ですが、少し間が空いたので簡単に振り返ります。 オイラー積を使い、素数の謎を解き明かしたオイラーですが、オイラー積の片方にはゼータ関数が眠ってました。 このゼータ関数には全ての素数が1回ずつ参加してます。故に、ゼータ関数を研究する事で素数の謎が解明される事に、リーマンはいち早く気付いてました。 そのゼータ関数ζ(s)をL関数(級数)に一般化したの . . . 本文を読む
素数定理の簡潔化された証明として、タウバー型定理を使ったやり方を”3の5”と”3の6”で述べましたが、寄せられたコメントを元に振り返ってみると、まだまだ不足がありますね。 そこで、前回”3の6”の追記&修正版となりますが、素数定理の証明の簡単な流れからおさらいします。 最初に、”3の4”と&r . . . 本文を読む
私の悪い癖だが、難しい問題に出くわすと、それを避けたがる傾向にある。大半の人類もそうだが、100%そんな人種だと、人類は100%破滅する。 ”リーマンの謎”ブログはこれまで52回書いてきたが、正直、苦難とまではいかないが、大きな壁にぶつかりながら、何度も辞めようと思ったが、不思議とここまで続けてきた。 ”その3”と”その4” . . . 本文を読む
”3の2”ではディリクレが発見したL関数(ゼータ関数の親玉)と素数の接点を、”3の3”ではオイラー積からギリシャ時代の素数物語への変換点を、そして前回”3の4”では、チェビシェフとリーマンとマンゴルドの素数階段の物語を長々と述べました。 そこで今日は、もう一つの素数定理の歴史について、進めていきたいと思います。 その3はオイ . . . 本文を読む
前回”3の3”では、オイラーが発見した”無限和”の考察であるオイラー積(表示)が、ギリシャ時代の素数物語をゼータ関数に結びつけ、ディリクレのL関数と素数の考察を経由し、如何にリーマンに結びつけたかを述べました。 そこで今日は、再びオイラー積に舞い戻り、このオイラー積表示がどうやって、素数階段を上り詰めていったのかを問い詰めていきたいと思います。 & . . . 本文を読む
前回”3の2”では、ディリクレとL関数(ゼータ関数)と素数との繋がりについて述べました。 そして、このディリクレの素数研究に大きな影響を与えたオイラーの無限和の考察こそが、素数が無限個ある事を突き止めます。 そこで今日は、オイラーが発見したこの”無限和”の考察(オイラー積)が、ギリシャ時代の素数物語をゼータ関数に結びつけ、ディリクレを経由し、如何に . . . 本文を読む