去年の10月。フィギュアスケートの競技シーズンが始まるに当たって「戦闘モードに入ります」と宣言してしまったので、そろそろ改めて「戦闘モード解除します」の宣言が必要かなと思います。ちょっと色々あって遅れてしまいましたが。
***
そもそも私は、「フィギュアスケートのファン」ではない訳です。フィギュアスケートが好きで、多くのスケーターを愛でる中で、お気に入りの一人として大ちゃんを選んだ訳ではありません。
スケートそれ自体とは何の関係もない所へ、突然「高橋大輔」という人の感性が飛び込んで来て、それにいたくツボを突かれた、それだけなのです。
高橋大輔のスケートが好きというよりも、高橋大輔のセンスが好きと言った方が正しいかも知れません。
だから私は、彼からアウトプットされるものは基本何を見ても楽しいです。「氷の上の演技さえよければそれで良い」という考え方も一つの正解だと思いますが、私は氷の上で表現されるものも、オフアイスで表現されるものも、根本は同じ一人の人間の感性だと思っています。彼の感性は面白い。言葉の選び方一つにしても、ボキャブラリーは少なくても、目の付けどころが独特で虚を突かれることが多々あります。
そういう訳で。
スケートとは多分全然関係ない所で彼の感性を楽しんで来た私にとって、スケートの尺度で彼の演技に点数を付けられるという感覚は、ある種不条理でさえありました。
だけど本人が戦うこと、演技を細かく分析され、計算されて点数を付けられる、そういう世界で生きることを選んだんだから仕方がない。こちらも腹を括らなければ。
そしてついでに、そもそも最初に彼に興味を持ったきっかけが、トリノの時の「アスリート」としての言動から、飛躍の予感を感じたことにあったのを思い出しました。
1ファンとしては、別に勝っても負けても良かったんです。審査員がどんな点をつけようが、私は彼の演技が好き。それで良いと思っていました(彼自身が勝つことを望んでいるんだから、その望みが叶うことを願う気持ちは当然ありましたけど)。
しかし同時に、これは自分との戦いでもあります。「今年、ヤツは来る!」そう読んだ自分の読みは果たして当たるのか。こっちの戦いには、負ける訳にはいきません。こうして私の06-07シーズンが幕を開けました。
そして始まった競技シーズン。なんなんでしょう、この燃える展開の連続は。
まるでホンダF1のように、攻め過ぎたプログラムに苦戦する序盤。しかし第2戦、ライバルが高得点を出す中、しかも日本選手の表彰台独占がかかった最終滑走という絵に描いたようなお膳立ての中、難プログラムを完成させて劇的な勝利を飾る。続くGPFでは前代未聞の体調不良と言う新たな試練が。それをなんとか乗り越え、全日本では因縁の対決をほぼ完璧な演技で圧勝。続くユニバは楽勝と思いきや、衣装に思わぬトラブルが発生。そして最終戦。世界の大舞台での涙の幕切れ。まるで少年マンガのような。
同時に思ったのは、「競技の中でしか表現し得ない表現もあるのかも知れない」ということでした。
モロゾフさんが何をどこまで意図していたのかは分かりませんが、特に「オペラ座の怪人」では、試合における状況や環境が、そのまま演技の中の表現になっているような。高橋大輔という実在の選手のリアルな感情の表現が、同時にファントム=エリックという架空の人物の感情として表現されているという状態がしばしば現れていたように思います。そうなると、観客である私たちも傍観者であることは許されなくて、リアルなドラマの登場人物として舞台に参加しているような気分になって来るから不思議です。
たまたま偶然条件が重なっただけなのか、高橋大輔という人の才能がそうさせるのか、モロゾフさんの作戦にまんまとひっかかってしまったのか。
理由は定かではありませんが、ひとつ確かなのは、これはリアルな勝負の世界、試合の中だからこそ起こった現象であって、ショーでは絶対こうはいかないだろうなーということです。
そういう訳で、競技の世界ではまた、競技ならではのものを見せて貰って、そして劇的に幕が降りました。
ということで私も、競技モードを解除して、お気楽芸術観賞モードに戻りたいと思います。
***
まあ、そういう訳なので。私はこういう感じなので、「フィギュアスケート」をちゃんと語れる訳ではありませんので、それでもよろしければどうぞおつきあい下さいということで。
読む方が誰のファンで、何を目的にここへ来られても構いませんが(ていうか、私の方で制限する権限はありませんが)、コメントなどで絡む際にはその辺心にとめて頂けると幸いです。
私は大ちゃんを褒める際、「○○選手より大ちゃんの方が……」という言い方はなるべくしてないつもりです(もしどっかでしてたらすみません)。私の言葉に何の力も権威もないとは言え、言われた○○選手のファンから見れば気分の良いものではないと思いますし、それにわざわざそんなこと書かなくても、自分の語りたいことは語れるはずだと思ってますので。
それから、まさかと思いますが、今年の大ちゃんの活躍が、本当に私の願いが天に届いたからだと信じてる人はいないですよね。冗談で魔除け画像とか貼ってますが、あれはあくまで私自身の気休めのためにやってることですから。
私がたまに楽観的なことを口走ってるのは、「祈り」ではなく「読み」です。祈りが天に届いたのではなく、読みが当たったというのが正解です。感謝してます。彼のお陰で、私も少しだけ、自分の「読む」力に自信を持つことが出来そうです。
何度も言うように、私はスケートの技術に関しては語れません。その点に関しては詳しい方は大勢いますので、勉強してまで私が語る必要もないと思っています。
それでも私に言うべきことがあるとすれば、「本質を読む」ということかなと思います。読む人によっては、私の文章は憶測ばかりで事実に基づいていないように思えるかも知れません。
でも、表層的な事実だけを追いかけていても、本質は見えて来ないと思うんですよ。だからと言って無闇と行間を読んでいると、単なる妄想と現実との区別がつかなくなってしまいますが。
単なる妄想にならないよう、なるべく事実が読めるよう、気を付けて行くつもりではありますが…それでも読み違えたり、願望で語ってしまうこともあるかも知れません。
ということで、これまたいつもの台詞ではありますが。
ここに書いてあることを真に受けないで下さいね!!
という訳で、こんな感じでここはたぶん続いて行きます。
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そもそも私は、「フィギュアスケートのファン」ではない訳です。フィギュアスケートが好きで、多くのスケーターを愛でる中で、お気に入りの一人として大ちゃんを選んだ訳ではありません。
スケートそれ自体とは何の関係もない所へ、突然「高橋大輔」という人の感性が飛び込んで来て、それにいたくツボを突かれた、それだけなのです。
高橋大輔のスケートが好きというよりも、高橋大輔のセンスが好きと言った方が正しいかも知れません。
だから私は、彼からアウトプットされるものは基本何を見ても楽しいです。「氷の上の演技さえよければそれで良い」という考え方も一つの正解だと思いますが、私は氷の上で表現されるものも、オフアイスで表現されるものも、根本は同じ一人の人間の感性だと思っています。彼の感性は面白い。言葉の選び方一つにしても、ボキャブラリーは少なくても、目の付けどころが独特で虚を突かれることが多々あります。
そういう訳で。
スケートとは多分全然関係ない所で彼の感性を楽しんで来た私にとって、スケートの尺度で彼の演技に点数を付けられるという感覚は、ある種不条理でさえありました。
だけど本人が戦うこと、演技を細かく分析され、計算されて点数を付けられる、そういう世界で生きることを選んだんだから仕方がない。こちらも腹を括らなければ。
そしてついでに、そもそも最初に彼に興味を持ったきっかけが、トリノの時の「アスリート」としての言動から、飛躍の予感を感じたことにあったのを思い出しました。
1ファンとしては、別に勝っても負けても良かったんです。審査員がどんな点をつけようが、私は彼の演技が好き。それで良いと思っていました(彼自身が勝つことを望んでいるんだから、その望みが叶うことを願う気持ちは当然ありましたけど)。
しかし同時に、これは自分との戦いでもあります。「今年、ヤツは来る!」そう読んだ自分の読みは果たして当たるのか。こっちの戦いには、負ける訳にはいきません。こうして私の06-07シーズンが幕を開けました。
そして始まった競技シーズン。なんなんでしょう、この燃える展開の連続は。
まるでホンダF1のように、攻め過ぎたプログラムに苦戦する序盤。しかし第2戦、ライバルが高得点を出す中、しかも日本選手の表彰台独占がかかった最終滑走という絵に描いたようなお膳立ての中、難プログラムを完成させて劇的な勝利を飾る。続くGPFでは前代未聞の体調不良と言う新たな試練が。それをなんとか乗り越え、全日本では因縁の対決をほぼ完璧な演技で圧勝。続くユニバは楽勝と思いきや、衣装に思わぬトラブルが発生。そして最終戦。世界の大舞台での涙の幕切れ。まるで少年マンガのような。
同時に思ったのは、「競技の中でしか表現し得ない表現もあるのかも知れない」ということでした。
モロゾフさんが何をどこまで意図していたのかは分かりませんが、特に「オペラ座の怪人」では、試合における状況や環境が、そのまま演技の中の表現になっているような。高橋大輔という実在の選手のリアルな感情の表現が、同時にファントム=エリックという架空の人物の感情として表現されているという状態がしばしば現れていたように思います。そうなると、観客である私たちも傍観者であることは許されなくて、リアルなドラマの登場人物として舞台に参加しているような気分になって来るから不思議です。
たまたま偶然条件が重なっただけなのか、高橋大輔という人の才能がそうさせるのか、モロゾフさんの作戦にまんまとひっかかってしまったのか。
理由は定かではありませんが、ひとつ確かなのは、これはリアルな勝負の世界、試合の中だからこそ起こった現象であって、ショーでは絶対こうはいかないだろうなーということです。
そういう訳で、競技の世界ではまた、競技ならではのものを見せて貰って、そして劇的に幕が降りました。
ということで私も、競技モードを解除して、お気楽芸術観賞モードに戻りたいと思います。
***
まあ、そういう訳なので。私はこういう感じなので、「フィギュアスケート」をちゃんと語れる訳ではありませんので、それでもよろしければどうぞおつきあい下さいということで。
読む方が誰のファンで、何を目的にここへ来られても構いませんが(ていうか、私の方で制限する権限はありませんが)、コメントなどで絡む際にはその辺心にとめて頂けると幸いです。
私は大ちゃんを褒める際、「○○選手より大ちゃんの方が……」という言い方はなるべくしてないつもりです(もしどっかでしてたらすみません)。私の言葉に何の力も権威もないとは言え、言われた○○選手のファンから見れば気分の良いものではないと思いますし、それにわざわざそんなこと書かなくても、自分の語りたいことは語れるはずだと思ってますので。
それから、まさかと思いますが、今年の大ちゃんの活躍が、本当に私の願いが天に届いたからだと信じてる人はいないですよね。冗談で魔除け画像とか貼ってますが、あれはあくまで私自身の気休めのためにやってることですから。
私がたまに楽観的なことを口走ってるのは、「祈り」ではなく「読み」です。祈りが天に届いたのではなく、読みが当たったというのが正解です。感謝してます。彼のお陰で、私も少しだけ、自分の「読む」力に自信を持つことが出来そうです。
何度も言うように、私はスケートの技術に関しては語れません。その点に関しては詳しい方は大勢いますので、勉強してまで私が語る必要もないと思っています。
それでも私に言うべきことがあるとすれば、「本質を読む」ということかなと思います。読む人によっては、私の文章は憶測ばかりで事実に基づいていないように思えるかも知れません。
でも、表層的な事実だけを追いかけていても、本質は見えて来ないと思うんですよ。だからと言って無闇と行間を読んでいると、単なる妄想と現実との区別がつかなくなってしまいますが。
単なる妄想にならないよう、なるべく事実が読めるよう、気を付けて行くつもりではありますが…それでも読み違えたり、願望で語ってしまうこともあるかも知れません。
ということで、これまたいつもの台詞ではありますが。
ここに書いてあることを真に受けないで下さいね!!
という訳で、こんな感じでここはたぶん続いて行きます。
デカ文字の「ここに書いてあることを真に受けないでくださいね!!」笑うとこじゃないのかもしれませんが、おもわず笑ってしまいました。スミマセン。では。
こんにちは。戦闘モードを解除したので、もしかするとシーズン中以上に奇妙なことを口走る可能性があります(汗)。
>「なんだか知らんがとにかく大ちゃんを見ていたいのじゃ!」
いや、もしかするとそれが一番的確な表現かも知れません。最初にハマった時は、私も自分でもおかしいと思うくらい狂ったように見続けてましたから(笑)。
魔除け画像、気休めにしかならないとは知りながら、でも「何もやらないと後で後悔しそう」と思ってしまうんですよね。
>真に受けないでくださいね
いや本当に。軽~く笑い飛ばして頂ければ幸いです。