とりあえずディケイド見て、白倉Pはやっぱりタダ者じゃないなと思いました(ていうかこの人栄転したんじゃなかったのか)。
第一話冒頭から、惜しげも無く過去ライダー一挙投入でいきなり掴まれます。白いお姫様ドレスをボロボロにしながら戦場に立つ少女も意味深で気になるじゃないですか。夢だったけど。でもあの夢を見てることからして、夏海もただ偶然に巻き込まれたという訳ではないんでしょうね。
主人公の士が、世界に取って異質な存在であることをマトモに映らない写真で分かり易く表現。
この番組では「カメラ」が象徴的に使われていますが、これはカメラのファインダーを通すことで世界をどこか外側から見ているような士の視点そのものを表現しているのかも知れないと思ったり。
士自身、基本的に正義感はあるものの、どこか一歩引いて遠い所から物事を見ているような印象を敢えて作っているみたいだし。
・士が自分自身の過去と正体を知らないこと。
・しかしディケイドに変身し、その武器や能力を使いこなすことはできること。
・9つの異なる世界(それぞれに別の仮面ライダーがいる世界)を旅し、世界の滅亡を防がなければならないこと。
などの基本設定が、1話できっちり説明されています。
戦隊の方にも書いたけど、話の基本的な設定はやっぱり2話以内に見る方が把握できるようにして欲しい。仮に謎で引っ張るにしても、主人公が何を知ってて何を知らないか位は教えて貰わないと話に付いて行けません。
キバはその点がさっぱりダメでした。
この世アレルギーとか、ストーリー上何の意味があるのか分からない。ビルから恐竜の首と手足が生えたヤツとか、突然何の説明もなく出て来るから変な幻覚でも見たのかと思ったし。
主人公が何で変身してるのか、何で敵と戦ってるのかとかいつまで経っても説明されないし。
個人的な好みの点で色々と不快な部分も多かったけど、それ以前に話に全然付いて行けなかったので見るのやめました。
ディケイドに話を戻します。士の口グセ「大体わかった」は、自分の過去も知らず、突然放り込まれた世界で、少ない情報の中でも何となくカンを働かせて行動できるキャラクターである事も表現しているかなと思いました。何せ2話毎に違う世界へ行くみたいなので、テンポよく話を進めて行かないと大変です。
2話と3話はクウガの世界。過去の作品を見て来た人も、一条刑事ポジションに女性刑事が出て来た時点で、「これは自分の知っている『クウガ』とは違うんだ」と分かりますね。
個人的にクウガは苦手というか、高寺Pの作る世界が私はダメなんですが、新しい『クウガ』ではその苦手だった部分が解消されていて良かったです(しかもクウガに変身するのは、『風魔の小次郎』で主役の小次郎を演じた村井良大くん。風小次ファンとしては、また会えて嬉しいです)。
人間として未熟な、成長するユウスケ。自分に自信がなくて、誰かに認めて貰いたくて、憧れのきれいなお姉さんである八代刑事に誉めて貰えるのが嬉しくて、危険な戦いに身を投じる。
一方八代刑事は、警官として人々を守るために、ユウスケのそんな気持ちを利用していることに罪悪感を抱いている…。
ディケイドが介入した事件を経て、ユウスケは八代の意志を受け継ぎ、人々のために戦う事を決意する。
士がグロンギに襲われてる所、なんかゾンビ映画みたいでしたが、あの絶対絶命のピンチに階段をウイリーで降りて駆けつけるクウガは正に燃えの王道って感じでかっこ良かったですね。クワガタに変形したのはちょっと笑ったけど。ユウスケなんか楽しそうだったよね。
あと、何か音楽が好きですディケイド。フラメンコ調でかっこいいし、どこか軽妙さもあるのが番組のカラーに合ってる感じ。しばらく楽しませて貰えそうだと思ってます。