masumiノート

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心が張り裂けそうになる手紙

2011年11月18日 | ガソリンスタンド

11月17日 燃料油脂新聞より

広島県の小売業者から、心が張り裂けそうになる手紙をいただいた。
手紙には「広島西」の消印と「一ガソリンスタンド経営者」とあるだけで、どこのどなたかは存じ上げない。
だがそこに書かれている内容は、怒りをどこにぶつけていいかわからないという切実な訴えだった。
全文紹介する。

◇ ◇ ◇

私は広島でガソリンスタンドを営んでいる者です。
このたび国の法律でやむなくやめることになりました。
スタンド自体も古く、タンクも入れ替えなくてはならなくなり、資金的にも無理ということで店を閉じます。

働くところを失うばかりか、閉店するにもタンクを取り出さなくてはならないため、それにも多額の資金が必要です。

水産業や農家は、何かあれば補償されるのに、ガソリンスタンドはなんの補償もありません。


仕事を取り上げられ、スタンドを閉めるにも多額の資金がいる。
そんな割の合わない話がありますか?

年を取って年金をもらうまで何年かあります。
どうやって生きていけばいいのでしょうか?


◇ ◇ ◇

中略

一生懸命まじめに働いてきたものの、報われない業界。
そうみている小売業者は、同業者に限らずいっぱいいる。
経営者の無念がにじむ。

参考までに付け加えると、不公平感が強かった地下タンク漏えい対策の補助金として、第三次補正予算で87億円あまりの予算を確保。
申請した小売業者(事業者)は等しく国の支援を受けることができる。
しかも地下タンク入れ替え工事も、支援の対象になる。

地下タンクの撤去費用もしかりだ。
だがそれぞれに「補助率」があり、全額補助されるわけではない。
生業(なりわい)として経営に携ってきた小規模業者からみたら、多額の投資が必要になることは歪めない。

規制緩和後、小売業界にセーフティネット(安全網)が欠けていることが問題になった。
今度は一転して地下タンクの漏えい対策という規制強化が業界を揺さぶる。
業界からは「やれなくなったら自己破産しろということか」との声も漏れる。

 




勝ち組といわれるような人たちはこれを嗤うのでしょうか?


補助金に「補助率」があり、小規模業者にとっては多額の自己資金が必要になることも、ですが、
補助金を受け取るまでに、費用を全額支払う必要があることもネックになっていると思います。
その資金調達のメドが立たないところもあるのではないでしょうか?


閉店するにもタンクを取り出さなくてはならないため、それにも多額の資金が必要です。

やめるにやめられない理由の一つかも知れません。


消防法でがんじがらめのガソリンスタンド
規制緩和で大手にやられ放題の系列3者ガソリンスタンド
元売のエゴと政府の愚策の中で体力を根こそぎ奪われたあげくの、事後法(消防法規制強化)

前に進む事も、撤退することも、先行き不安と資金面で儘ならない。




(販社が引き継いだりして)お店としては営業が続いているから外から見ている分には分からないと思いますが、
大手の広域業者などは、採算が取れないと判断するや否やサッサと撤退した。

けれども、地場で生業としてやっている3者店はそういうわけにはいかないのです。
生業としてやっているなら、採算が取れないなら、尚更サッサと辞めればいいじゃないかと思うかもしれませんが、そういうことでもないのです。

店は、地域の中での自分の居場所なのです。
仕事は、自分の人生そのものなのです。

「食べていけたら、それだけでも良い」という思いで、身銭を切りながらでもやっているのです。
そうやって頑張ってきたのです。

だから、この手紙を出した人の気持ちはすごく理解できます。


・・・
自己責任だと言われればそれまでですが。



この何十年間、元売に代わって、春夏秋冬、油を売ってきた。
この何十年間、国に代わって、ガソリン税等、年間、平均5000万円もの徴税の役割を担ってきた。

それがガソリンスタンドです。