安値仕入れ自由化への道 元売圧力の懸念と実態
7月19日 ぜんせきより
公正取引委員会が示した流通実態調査。
一般紙が「給油所安値の調達容認」と報道したことで石油販売御者はその成り行きに多大な関心を寄せている。
業転購入が自由に行える道が開かれたと支持する声が高いが、一方で「元売の圧力」を気にする声は日ごとに強まっている。
仕入れ多様化の実現を阻む元売の圧力とはなにか・・・・・
※元売の圧力は当然...というより、
(次の記事で)
JXの会長さんが「業転は品質責任持てない=消費者を欺く行為」とおっしゃっている。
・・・と、その前に。
時間が無くて書き写すことが出来ないけど、この記事の中で『販売店、いわゆるサブ店はある意味最初から仕入れに自由さはある』と書かれている。
以前このブログへのコメントでもそのようなことを書いてこられた方がいますが、
販売店にも仕入れの自由はありません。
《元売と直接契約を交わしているのは特約店で、販売店は元売との契約ではないのだから》という意味でおっしゃっているのだと思いますが、
PBや無印は別として、系列販売店だって特約店との間に契約を交わしています。
品質維持計画終了日変更認定申請書を経産省に提出して、系列販売店として品確法の軽減措置を受けています。
系列販売店が自由に業転を仕入れられるなどということは、ありません。
マーク替え、マークを下ろす、転籍、そういった自由はありますが、それは特約店と同然です。
話を戻して。
次の記事でJXの会長さんが「業転は品質責任持てない=消費者を欺く行為」とおっしゃっています。
全くその通りだと思います。
(苦笑)
思いますけど、そうおっしゃるのならこれまでの無責任な放置は一体何だったんでしょうね。
放置はしていないとおっしゃるかも知れないけど、片方では品質分析軽減認定取り消しやマーク剥奪というイエローカードやレッドカードを出しても、片方では目を瞑り(故意に?)見逃した販売店もあるのではありませんか?(過去にそういったメールを頂いたこともありますし、業界紙でもそういった事例を読みました)
しかも認定取り消しでは消費者からは判別出来ません。
マークが掲げてあれば“同じ”だと思うでしょう。
敗退の理由は他にあったのかも知れないけど、だとしても高値の販売価格が主な原因で、ぼったくりと誤解されて、そうして廃業を選択せざるを得なかった販売店も多いと思うのです。
そういった販売店に対しても元売は責任を感じてもらいたいです。
>業転購入が自由に行える道が開かれたと支持する声が高い
この業界の、そういう考え方をする人のことがワカリマセン。
系列が系列から仕入れるという当たり前のことが出来なくて、
今度はその当たり前ではないことを正当化しようっていうんだから呆れます。
それに、これも何度も書いていますが、たとえ業転購入が自由に出来たとしても、それで経営が助かるかは疑問です。
完全な自由化とは、正に弱肉強食の世界です。
当店も含めて、規模の小さな販売店はボリュームインセンティブを前にして仕入れ競争に敗れることになるでしょう。
その時はもう文句の持って行き場はありませんよ。
公平で透明性のある自由な仕入れを望んで、
そしてそれが実現した上でのことなのですから。
高値の系列店があったおかげで安値で集客が出来た1SSオーナーのPB(無印)だって同じことです。
さて次の記事は7月22日のぜんせきからです。
仕切り体系見直し言及 JXエネ会長として示唆 業転問題 品質責任持てず
元売として当然の発言ですね。(←皮肉を込めて)
元売が系列店の業転購入を認めるわけがない。
ただし、こうして“公(?)”になったからにはこのまま済ませるわけには行かないでしょう。
さぁ~て、
どっちに転ぶのかな?
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