元売の系列軽視がはなはだしい。とくに1SS経営の地場業者への対応は閉鎖を迫っているとしか思えない。
元売は販社と広域業者などの量販店を重視しているとしか思えない。
系列でも販売量の少ない地場業者はなくてもいいとの姿勢がみえみえ。
ブランド料を取られるが、ブランドの恩恵を受けていない。
と、元売り系列内には地場業者への対応に不満の声が多い。
元売は精製マージンを確保するだけでなく、販社で販売マージンも確保しようとしているが、精製マージンがあるため販売マージンは低くても良いと思っている。
石油製品は連産品だからガソリン以外の製品が必要な時でもガソリンが生産され、供給過剰になるケースがある。
このため業転玉が流通しやすく、市場を混迷させるが、系列内には安値玉を流通させない。また流通確保のためSSを運営しない異業種や広域業者による発券店値付けカードを良しとする。
と、地場系列への配慮のない元売の販売姿勢に警鐘を乱打する業者は少なくない。
とくに発券店値付けカードは10円以上のマージン確保に努める地場業者にとって、手数料7円といってもカード使用料で約2%引かれ、実際には5円強のマージンしかなく、給油SSは現行手数料では納得できない。
しかも売上が立つのは発券店だ。
発券店値付けを給油店値付けに変更するか、給油手数料の引き上げ、またはセルフSSでのみ給油するシステムに変更しなければ、発券店値付けカードの拡大で地場業者は閉鎖に追い込まれる。
と、あくまで数量を追う元売の販売手法に改善が必要と指摘する地場業者が増幅している。
1月18日 燃料油脂新聞より
量販目的カードは是正が必要
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発券店値付けカードについて、そのシステムを持たない弱小元売マークのこども店長さんには羨ましく思えるようですが、当事者にとっての認識は概ねこのようなものです。
販売数量を仕切り交渉に使えると書かれていましたが、「売上が立つのは発券店」なのです。
また折角油外に繋げてもカード使用手数料の他に紹介手数料なども引かれて、「下手をすると逆ザヤになる」、そういう仕組みのカードなのです。
私は以前「元売カードの将来が心配だわ」というタイトルの記事の中でこのように書きました。
なので、そのうちに消費者からのクレームが元売さんに届くようになるのではないかな・・・と目論んで、モトイ、心配しておる次第です。ハイ。
おっと!、もちろん消費者から元売へのクレームは↓こんな感じね(笑)
「 快く給油してもらえるように発券店値付けカードの給油代行手数料を引き上げて! そして油外商品の売上も目減りさせずにそのまま販売店へ渡るようにしなさい!」
「地場の系列販売店が存続できるように、系列、非系列の仕切り格差や、系列内の差別対価をなくして公平公正な仕切りにしなさい!」
「ブランド料???何をふざけたことを言っているの!? そんなものを何故消費者の私たちが被らなければいけないの!?」
でも今は少し違います。
発券店値付けカードを持ったエンドユーザーの方がガソリンスタンドという施設を構えている3者店より安く買える、という事には全く納得出来ませんが、とくに強く変更を望んではいません。
消費者にも選択の自由はあります。
この発券店値付けカードがどういうものであるのか、それをきちんと理解して頂いた上で、使用されるのであれば・・・
今私が強く望むことは、
「地場の系列販売店が存続できるように、系列、非系列の仕切り格差や、系列内の差別対価をなくして公平公正な仕切りにしなさい!」
これだけです。
元売はライフラインという性質を持つ製品を扱っているのですから販売量の多い少ないで販売店に格差をつけてはいけないと思います。
例え販売量が少ない3者店であっても、その先に消費者の存在があることをきちんと認識してほしいです。
st31さんの掲示板で販社や一部特約店への口銭保証とか書かれていますが、地場の弱小3者店には無関係なことではないでしょうか...。
追記
「元売のカード戦略」について3つ、過去記事あります。
http://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/3726e4c91370cfe9a777f0c943f622ec
独立系GSさんの2004年5月9日の記事
「元売はカード戦略で特約店を殺す」
http://blue.ap.teacup.com/chumi/5.html