フル、セルフ格差20円も(1月14日燃料油脂新聞)
静岡県西部地区
山間部の有力フルSS業者は
「当社では年明けから(価格)看板を出していないがSS店頭価格を140円台後半に設定している。
昨年末までは150円前半だった。浜松市内の底値看板と20円近い差が開いていることからお客様からのクレームも多少はある。
しかしいまのところ大きな減販にはつながっていない。
なぜセルフSSはここまでし烈な価格競争を続けるのか。
これではまるで潰し合い、不毛の戦いだ。
当社の系列仕切りとほとんど変わらない看板価格が浜松市内の一部で乱立している」
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年明け早々、当市でも130円看板(底値)が出ました。
出光CAセルフです。
当店との価格差は16円に開きました。
(※2円値下げしたので今現在は14円差です)
出光CAセルフの次に安値のセルフは132円、ニュータウン等の大手特約店運営セルフや販社セルフは134円と、一昨年まではキッチリ足並みを揃えていたセルフの値段も今はバラバラです。
当店のレギュラー販売価格は144円
セルフの底値看板価格は130円~134円
当店の軽油販売価格は126円
セルフ(U店)の看板価格は127円
当店の方が1円安い!!
(※他セルフの軽油の看板価格は見ていないので不明ですが恐らく同じような感じだと思います)
要するに、レギュラー看板価格は、“客寄せ価格”。
セルフ軽油はしっかり、しっかり、しーっかり、粗利確保。
・・・
そして、業界紙の記事に戻りますが
>これではまるで潰し合い
業界全体が低マージンに喘いでいた頃ならそうですが、今現在はそうでもありません。
業転最安値で計算すれば、130円販売でも10円近くのマージンがあります。
(※それらのセルフが業転を仕入れていると言っているわけではありません。
CAは出光直売ですし、元売資本が注入されているような大手特約店には差別対価が適用されているはずです)
彼らセルフは潰し合いをしているわけではなく、きっちり利益を確保しているのです。
今現在、規制緩和以降では初めてと言えるくらいの好マージンを確保できる環境にあります。
しかしそれは「クレジットを含む現金客であれば」、のハナシです。
固定された代行給油手数料しかない発券店値付けカード客は別ものです。
規制緩和以降十数年をかけて、既に個人の現金客の殆どは地場店からセルフに移動し終えています。
数量を確保し終えたセルフは粗利確保に舵を切っているのではないでしょうか。
更に言うなら今現在の状況は、
同じ500円の粗利(50リッター給油)だとしても、
セルフの販売価格は1リッター130円で、フルの販売価格は1リッター140円になり、
同じ500円の粗利をもたらしてくれる消費者に対して、
セルフではノーサービスで済み、一方フルでは窓を拭きゴミを捨てタイヤ空気圧のチェックを行ったりしているのです。
PS
masumiさんが昔言っていたこと。
価格差は拡大する。
商圏にもよるけど、業転玉を仕入れてセルフ運営で体力温存。
10円格差でフルからセルフに動いた消費者は、その格差が5円に縮小したとしても、もう動かない。
疲弊した既存店のサービスが低下したところで、窓ふきなどのサービスをして他セルフと差別化。(消費者は喜ぶ)
既存店がいなくなったら、「地域のため配達サービスを再開」(消費者に感謝される)
・・・ヤなヤツですね~(笑)
でも、その立場になって考えたらそういうことだと思うんですよね(^^;
で、予想してた通り一時死にかけた当店なんですが、何故か予想に反して生存中でございます☆