県外ナンバーのFCカードのお客さんとの会話
「ここも古そうな店やな」
「古いですよ」
「地下タンクの工事せなアカンのとちゃうの」
「あ、もう済みました」
「え!?しはったん?」
「はい」
「えらい頑張らはったんやなあ!!」
(ご自身の近所のガソリンスタンドが「地下タンクの工事代なんか出せるか!」、と、店を閉められたそうで、その工事をしたことを凄く驚いていらっしゃいました)
「やあ、だから凄い揉めましたよ、夫婦喧嘩、離婚の危機(笑)」
「そやろなぁ・・・」(しみじみ)
やっぱり、自分の近所で利用していた店が地下タンクで畳むと業界への理解が深まるみたいですね(~~;;;
8月22日燃料油脂新聞より(※青系文字はmasumi)
「社説」PB減少 優位性薄らいだ証拠
(1)
(2)
系列を離脱する契機は平成8年の特石法(特定石油製品輸入暫定措置法)の廃止。
元売政策に不満を持つ系列業者が相次いで系列を離脱、PBマークをあげた。
(※離脱前には“他社買い(浮気買い)”していた期間が当然あります)
業転安・系列高の格差を活用し、販売量の増加やマージン改善で収支状況が上向き、一時、商社系は駆け込み寺的な役割を担い、PBを拡充した。
(※仕入れ値の格差を活用したのはマークを下ろしてPBになった業者だけでなく、マークを掲げたまま他社買いしている業者も同じです)
(3)
しかしガソリンの需要減少、セルフの台頭にみられるよう市場環境は厳しさを増し、PBの優位性は年々薄らいできたことは事実だ。
系列業者が業転購入で価格競争力を強めたこともある。
(※セルフ解禁当初、セルフの安値に合わせた地場3者店)
さらに低マージンが常態化するなかで品質分析など運営経費の増大や資金繰りが困難、元売りカードが使えないなどのデメリットが表面化したこともある。
(※他社買い=コスト(ブランド料)負担を逃れながら系列としてのメリットは享受する行為)
元売統合を控えて系列回帰が進むなかでPBは自己責任に基づき、仕入れや販売で経営者パワーを発揮し、差別化が図れることが条件になりつつある。
※「背に腹は代えられない」「自分の城(店)と従業員を守るため」「地域への供給責任を果たすため」
業転を取らざるを得なかった事情は重々承知しています。
青文字部分は、その昔「業転を取らないのは無能」などと系列仕入れを続ける販売店を愚弄した“元”系列店の経営者たちに対しての言葉だということをご了承くださいm(_ _)m
※ガソリンスタンド過疎地や灯油難民などが顕在化し、公取委の見解が日経に掲載されたことで業転と系列という2つのルートがあることと仕入れ値に格差があることも公に出来るようになったのです。
これまで大きな仕切り格差の下で「PB天国」と形容された、その経営環境がこれから厳しくなるとしても、
その厳しさは、
20年前、ニュータウン開発に伴い次々と2者店などの大手が新規出店し、ガソリンスタンドの数が増えた市場で、
業転と系列の違いも何もかも消費者は知らない、そしてまた説明も出来ないなかで、10円も高い単価での販売を続けざるを得なかった系列3者店とは雲泥の差ではないでしょうか。
それに20年近くもの間、天国にいたのですから内部留保もあることでしょう。
(全量業転仕入れをしていても経営困難な市場環境地域もあります)
エネ庁 元売ヒアリング
13回目
根強い業転需要 「いぜん大きな存在感ある」
(系列玉と業転玉の差が縮小し、)
一気に系列玉に回帰するSS業者が増えそうな情勢だが、3者販売店を中心に「系列玉にすべて戻すつもりはない」という声が少なくなく、業転玉には根強い需要があるようだ。
2者店の系列玉と業転玉の価格差は確かに縮まったかもしれないが、3者店の系列仕切りでは業転玉のメリットの方がはるかに大きい。
とくに冬季における灯油の業転玉は、いまやなくてはならない存在だ。
※揮発油(ガソリン)と違って、灯油軽油は昔から元売もうるさくなかった模様。
でも、そんなデタラメな業界の中でも、「お客さんを騙すような真似はできない」と系列仕入れを貫いてきた販売店がある。
今も、
これからも。
市況陥没地区 埋まらない価格差 近隣と10円近くに
8月22日ぜんせきより
電気会員 100円割れに困惑
「来店客に近隣の量販店と同水準の安価な価格設定を求められることがあるが、100円割れなんてとても無理だ。ひたすらこちらの事情を説明し謝るしかない」
※昔、従業員を雇用していた頃は、そんな感じでした。
こちらが悪いわけではなくても、お客さん(消費者)の機嫌を損ねてはいけない....と、
間違った認識をしていました。
給油後にTカードを出されたときも、一旦上がった売上伝票を取り消してTカードを使って売り上げを上げ直すーという、当方にとって“負”にしかならない対応を行っていました。
(安い業転を取らなかったがために)採算割れにも関わらず、従業員を雇用してお客様(消費者)へのサービス提供を必死になってやってました。(1000円分でも窓を拭いてゴミを捨てて等々)
だから本当に死に掛けました(笑)
今、というか、
従業員がゼロになったもう10年以上前から、
値段の事をとやかく言う方には「安いのが良いのならこの先にセルフがありますからそちらへどうぞ」と言うようになりました。
こうちゃんが配達に出ている間にタイヤ交換やオイル交換のお客様が来て下さってもお断りするしかなく、消費者としての感覚がある私は「これじゃあ潰れる」と思いました。
それが・・・
「じゃあ又来るわ」と出直して来て下さったのです。
それも1度ならず2度3度と。
確かに、注文に応じられない私に向かって「そんなことでは潰れるぞ」と言って、それきり来店されなくなった方もいらっしゃいましたが、今思えば少数でした。
店を潰すつもりで「やれるところまで~」と、必死になるのをやめたら楽になりました。
死にそうになくなりました(笑)
平成10年からの15年間を思えば、今は天国です。
(収支はトントンでも精神的に)
高値にも関わらず利用し続けて下さった常連のお客さまのおかげです。