~ロジャー・コーマンのキャリア10傑~
本日より、プロデューサー篇に突入。
最初に登場させるべきは、やはりコーマンでしょう。
御年95、未だ健在。
生ける伝説といっていいひと。
スコセッシやコッポラ、ジョナサン・デミ、キャメロン、ロン・ハワードなど、のちに米映画界を牽引していくことになる「映画小僧たち」に映画制作を勧め、その手助けをした功績はとてつもなく大きい。
金は出す。
大金ではないけれど。
俳優も用意する。
有名どころじゃないけれど。
そのふたつでタイトな映画を創れ。
ときどき、暴力とハダカを入れてくれさえすれば、あとはどんなテーマで、どんな物語を展開してもいい。
映画小僧たちは、映画制作に集中することが出来た。
金以上に口を出すスタジオよりも、のびのびと撮ることが出来たはず。
ここいらへんは、本人の自伝『私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか ロジャー・コーマン自伝』を参考にしてほしい。
抱腹絶倒、これほど痛快な自伝もないからね~。
※本人監督作も含む
(1)『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(60)
「ヒト喰い植物」をめぐるコメディで、コーマンが監督も務めた。
リメイクも良作だが、2日間で撮りあげたオリジナルの「まさに」オリジナリティには舌を巻く。
(2)『デス・レース2000年』(75)
「多くのヒトを殺したヤツが優勝」という、トンデモ・カーレース映画。
しかし、これがめっぽう面白いのだから困る。
映画は、このくらいの悪意がこめられたほうが健全なんだよ!!
※スライも出てくるよ
(3)『明日に処刑を…』(72)
スコセッシの商業デビュー作。
ちなみに。
ヒロインに起用されたバーバラ・ハーシーが、このころにスコセッシに薦めたのが小説『最後の誘惑』だった。
(4)『白昼の幻想』(67)
LSDの幻覚作用を、そのまんま映像化しようとした野心作。
脚本はジャック・ニコルソン、監督はコーマン。
(5)『原子怪獣と裸女』(56)
最終戦争後に生き残った7人の男女が、異形のモノに襲われるSFパニック。
映画監督という視点で捉えたとき、本作こそコーマンの最高傑作かもしれない。
(6)『ピラニア』(78)
『ジョーズ』(75)の世界的ヒットを受けて制作された亜流のなかで、おそらく最も出来のよい映画。
監督は、ジョー・ダンテ。
こういうのばかり観ていると、パクリだなんだと騒いでいる現代って、いかにこころが狭いのかと思ってしまうよ。
(作品研究や、正当な批判については展開されるべきだけどね!)
(7)『ワイルド・エンジェル』(66)
バイカー映画の元祖といったらコレ。
『イージー・ライダー』(69)の習作といえるのかもしれない、ピーター・フォンダ主演だし。
(8)『バニシングIN TURBO』(76)
ロン・ハワードの初監督作であり、主演も兼ねている。
これでもかとカークラッシュが描かれるが、それでも制作費は一般的なハリウッド映画の3分の1以下!!
コーマンは、別の業界でも成功したでしょうね。
(9)『血まみれギャングママ』(70)
実在した強盗団の母親、ケイト・バーカーをモデルとした犯罪劇。
ブルース・ダーン、若きデ・ニーロが好演している。
(10)『トレイシー・ローズの 美女とエイリアン』(88)
ある世代以上の男であれば誰でも知っているローズを素材に、ホラーにしてみました、、、という、タイトルどおりの珍作。
じつはそれほど面白いわけではないが、すでに巨匠になっていた80年代末でも「まったく変わらない」コーマンの精神に感動さえ覚える。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『需要と供給』
本日より、プロデューサー篇に突入。
最初に登場させるべきは、やはりコーマンでしょう。
御年95、未だ健在。
生ける伝説といっていいひと。
スコセッシやコッポラ、ジョナサン・デミ、キャメロン、ロン・ハワードなど、のちに米映画界を牽引していくことになる「映画小僧たち」に映画制作を勧め、その手助けをした功績はとてつもなく大きい。
金は出す。
大金ではないけれど。
俳優も用意する。
有名どころじゃないけれど。
そのふたつでタイトな映画を創れ。
ときどき、暴力とハダカを入れてくれさえすれば、あとはどんなテーマで、どんな物語を展開してもいい。
映画小僧たちは、映画制作に集中することが出来た。
金以上に口を出すスタジオよりも、のびのびと撮ることが出来たはず。
ここいらへんは、本人の自伝『私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか ロジャー・コーマン自伝』を参考にしてほしい。
抱腹絶倒、これほど痛快な自伝もないからね~。
※本人監督作も含む
(1)『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(60)
「ヒト喰い植物」をめぐるコメディで、コーマンが監督も務めた。
リメイクも良作だが、2日間で撮りあげたオリジナルの「まさに」オリジナリティには舌を巻く。
(2)『デス・レース2000年』(75)
「多くのヒトを殺したヤツが優勝」という、トンデモ・カーレース映画。
しかし、これがめっぽう面白いのだから困る。
映画は、このくらいの悪意がこめられたほうが健全なんだよ!!
※スライも出てくるよ
(3)『明日に処刑を…』(72)
スコセッシの商業デビュー作。
ちなみに。
ヒロインに起用されたバーバラ・ハーシーが、このころにスコセッシに薦めたのが小説『最後の誘惑』だった。
(4)『白昼の幻想』(67)
LSDの幻覚作用を、そのまんま映像化しようとした野心作。
脚本はジャック・ニコルソン、監督はコーマン。
(5)『原子怪獣と裸女』(56)
最終戦争後に生き残った7人の男女が、異形のモノに襲われるSFパニック。
映画監督という視点で捉えたとき、本作こそコーマンの最高傑作かもしれない。
(6)『ピラニア』(78)
『ジョーズ』(75)の世界的ヒットを受けて制作された亜流のなかで、おそらく最も出来のよい映画。
監督は、ジョー・ダンテ。
こういうのばかり観ていると、パクリだなんだと騒いでいる現代って、いかにこころが狭いのかと思ってしまうよ。
(作品研究や、正当な批判については展開されるべきだけどね!)
(7)『ワイルド・エンジェル』(66)
バイカー映画の元祖といったらコレ。
『イージー・ライダー』(69)の習作といえるのかもしれない、ピーター・フォンダ主演だし。
(8)『バニシングIN TURBO』(76)
ロン・ハワードの初監督作であり、主演も兼ねている。
これでもかとカークラッシュが描かれるが、それでも制作費は一般的なハリウッド映画の3分の1以下!!
コーマンは、別の業界でも成功したでしょうね。
(9)『血まみれギャングママ』(70)
実在した強盗団の母親、ケイト・バーカーをモデルとした犯罪劇。
ブルース・ダーン、若きデ・ニーロが好演している。
(10)『トレイシー・ローズの 美女とエイリアン』(88)
ある世代以上の男であれば誰でも知っているローズを素材に、ホラーにしてみました、、、という、タイトルどおりの珍作。
じつはそれほど面白いわけではないが、すでに巨匠になっていた80年代末でも「まったく変わらない」コーマンの精神に感動さえ覚える。
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明日のコラムは・・・
『需要と供給』