Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

部屋着は水着

2016-07-31 00:10:00 | コラム
新しい水着を買った。

海に行くために買ったのは、10年ぶりくらいになるかもしれない。

2~3年にいちどは買っているんだよ、部屋着としての海パンをね。

競泳用じゃないよ、もちろん。
ダボダボした感じのやつ。

パンツだったら最寄りのコンビニに行くことも出来ないが、海パンだったら大丈夫なんだよ、ひとによっては「派手目なハーフパンツ」と解釈してくれるし。

しかしあれだね、自分の買い物は外でもネット上でも、あまり変わらないことに気づいた。

「これだ!」と即決するので、試着はしない。
そういや家電系もそう、いちおう確認するのは靴くらいなもので、あとは食い物も含めて一目で決める。

だから今回もネットでいいや・・・と思っていたのだが、インドアのハニーが「海行きたい」といったのがきっかけの買い物だったものでね、自分はそれの付き合いなわけです。

で、ハニーは結局、3時間を費やして水着を決めた。

完全にロリ系の子なので、ワンピースみたいな感じの水着。

さすがに3時間待つのは飽きるが、それでも男子禁制みたいな女子の水着コーナーをウロウロするのは楽しい。

ことばは悪い?が、マネキンと水着だけでも射精出来る気がしてきた。

自分のなかでは、水着と下着って、あまり変わらない。
だから、とってもありがたいものなんだ。

そんなわけできょうは、映画のなかで登場する水着美女の10傑を展開してみようと思う。


(1)『スプリング・ブレイカーズ』(2013…トップ画像)

ハーモニー・コリン、完全復活・・・とまではいかないが、全編ほぼ水着で演じ切る女子たちを見ているだけで満足だった。

(2)『スイミング・プール』(2003)

リュディヴィーヌ・サニエの水着姿は、入場料×2の価値はある。

(3)『初体験/リッジモント・ハイ』(82)

フィービー・ケイツの、健康的に過ぎるおっぱい。

(4)『カリフォルニア・ドールズ』(81)

プロレスを扱った映画って、ボクシングとはちがって傑作は生まれにくいのかな。



(5)『恐竜100万年』(66)

ラクエル・ウェルチ!!

それしか記憶にない映画。



(6)『息子』(91)

フィルムごしに見るビデオ映像ではあるが、原田美枝子のハイレグが拝める。

(7)『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』(83)

もちろんレイア姫。

演じたキャリー・フィッシャーは、自分がセックスシンボルになってしまったことを恥じた時期もあったのだとか。

(8)『海辺のポーリーヌ』(83)

なんかグッとくる。



(9)『クロコダイル・ダンディー』(86)

あれだけ食い込んでいると、水着の意味はあるのかと思う。

(10)『青い山脈』(49)

現代では「なんてことない」のかもしれないが、当時はこれでもショッキングだったという。

若さの勝利! そういう映画だ。






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のんある?

2016-07-30 05:46:07 | コラム
呑み仲間とよく話すのは、最近のノンアルコール飲料の質である。

とくにビールね。

質が高い、高過ぎる。

1杯目であれば「ノンアルコール」であると気づくだろうが、5杯目あたりで「純正ビールです」といわれて出されたら、なんの疑いもなくゴクゴクいってしまいそうである。
そうして実際に、酔っぱらってしまいそうである。

80年代に発表された『バービカン』とはレベルが違い過ぎる。





ノンアルコール飲料でも「実際に酔っぱらってしまう」ことはあるそうだ。

それを酒だと思い込んで呑めば、脳は騙される―プラシーボ効果というやつ。


先日の『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日)、視聴者からの投稿で「仕事中にノンアルコール飲料を飲むのは あり? なし?」というがあった。

「実際に酒を」呑みながらモノを書き、それでギャラもらっている自分がエラソーなことはいえないのだが。

現代の日本で、それを「おおっぴらに」やるのは、やっぱりダメでしょう。

有吉ちゃんがいっていたように、「飲む」ものは「そのつもり」(酒のつもり)で「呑む」わけだし。

しかし10年後、20年後は分からない―と、番組は締めくくっていた。

そういう世の中になれば面白いな、、、とは思いつつ、我慢して我慢して我慢した「あとに」呑むからこそ、呑んだ直後の「ぷはー!!」が出来るんであってね。

まぁ繰り返しになるが、呑んで仕事しているお前がいうなって話ではある。


さて。
実際そうだったかは分からないが、『アマデウス』(84…トップ画像)では、モーツァルトがワインを呑みながら作曲するシーンが描かれる。

それも、けっこうなスピードで。

精神状態を保つために「敢えて呑んでいる」ように見える、真に迫った描写。

こうなってしまっては不幸だが、いまのところ自分は大丈夫、、、だと思う。

「呑んだほうが、よいものが書ける」と信じ込んでいるから呑んでおり、「吸わないと、よいものが書ける気がしない」と思っているから煙草を吸っている。

・・・・・。

ん?

それはそれで、重度の依存症のような気がしてきたなぁ。。。


※司祭を完全に打ちのめすエンディング・・・完璧な映画だと思う

「わたしの音楽は忘れさられ、いまでは誰も聞かない。しかし彼の音楽は―」

「あなたも凡人だ。わたしは、凡人の守り神なんだよ」

「赦そう。お前たちを、赦そう」




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『部屋着は水着』
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初体験 リッジモント・ハイ(187)

2016-07-29 00:10:00 | コラム
みすぼらしい格好のその男Aは、清算を済ませた袋を持ってうろつき、そのなかに醤油と梅干を放り込んだ。

清算済みの袋のなかには、焼酎の瓶があった。
たぶんそっちのほうが高いのだから、醤油を買って焼酎を盗めばいいのに。

歳は、50代後半。

生活苦だろうか?

店を出た直後に声をかけると、あっさり罪を認めた。


事務所にて―。

「買った商品もあるでしょう。買ったものと盗ったもの、ここで分けてみてください」
「・・・あの、身分証とか要りますか?」
「それは、あとの話」
「・・・あの、車のなかに免許証忘れたので、取ってきていいですか」
「ダメです。とりあえず買ったものと盗ったもの、分けてって」
「・・・・・」

当然だが、逃走のおそれが1%でもある場合は、事務所の外に出すわけにはいかない。
トイレだって気をつけなきゃいけない。

15分後、ふたりの警官がやってくる。
身元の確認が始まり、男はやっと免許証を取りに行くことを許された。

保安員はときどき証言を要求されるので、いちおうの処分が決まるまでは、その場を離れることが出来ない。
通常は、(1)事務所で30分程度、(2)警察署に場所を移動してから、60分程度だろうか。

しかしこの日は、(1)だけで60分を経過していた。

ふと気づくと、パトカーが2台に増えている。

なんで?
ことばは悪いが、小粒の犯罪者なのに!

「―Aさん、ちょっと確認したいんだけどね、シャツをめくって、お腹のあたりを見せてくれますか」

なんだろう、どういうことなんだろう。

Aは躊躇したあと、ゆっくりシャツをめくった。

大きな傷があった。


「北海道に住んでましたね?」
「・・・」
「親戚の方から、10年前に、家出人捜索願が出ています」
「・・・・・」

えぇ!!


こうなると、窃盗事案のことなど「どうでもよくなって」くる。
いや、店と保安員にとっては大事だが、警察にとってはそうじゃないってこと。

沢山の書類を書かなければいけないのだろうし、北海道警に連絡もしなきゃいけないのだろうし。

Aが家出人であることが判明して以降、おまわりは何人も居るのに「誰も自分にかまってくれない」。

おいおい! といいたかったが、いっぽうで、このあとどういう手続きがされるのか興味を抱いた。

それは店長も同じだったようで、ふたりして(邪魔にならないよう後方で)腕組みをしていたのである。


Aにとってこれが、ハッピーなんだか、アンハッピーなんだか・・・それは、彼の表情を見ても読み取ることが出来なかった。


―以上が、今回の初体験エピソード。
まだまだあるけれど、守秘義務は守らなきゃね!!


さて保安員を主人公としたドラマは、テレビでは多いけれど映画では「ほぼ、ない」といっていい。

面白いと思うのだが、なぜなんだろう。

やっぱりあれか、扱う内容も含めて「小粒感」があるからか。

しかし今回取り上げたように、想像も出来ないドラマを展開させることも出来るのになぁ。。。


トップ画像は、黒澤の傑作『野良犬』(49)。

拳銃を盗まれた若い刑事の物語。

その拳銃により、殺人事件が起きてしまうという展開―なるほど、これぞ映画的! だろう。





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初体験 リッジモント・ハイ(186)

2016-07-28 00:10:00 | コラム
ちかくに中学・高校のある店は、万引きの被害によって潰れる可能性がある―というのは、よく聞く話。

ある一面では真実であり、なんだかやり切れない思いもするが、

死角は作らない、沢山の防犯カメラを設置する、見つけたら即通報―などなど、性悪説の視点から商売を展開する必要があるのだろう。

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死角(しかく)

(1)銃砲の射程距離中にありながら、障害物や銃砲の構造上の理由などのため、射撃できない範囲
(2)ある角度からはどうしても見えない範囲
(3)身近にありながら、気がつかない事柄

※デジタル大辞泉より

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この死角の問題があったから・・・かどうか分からないが、いろんな事案を担当し、よほどのことでないかぎり驚かなくなった自分でも、ギョッとしたのが「同時間帯に、別々の窃盗犯による犯罪がおこなわれた」件である。

それほど大きいわけではないスーパーで、初老の男Aが醤油と梅干を、少し離れたところでは主婦Bが「カニ缶」を万引きしていた。

もちろん共犯ではなく、赤の他人である。

自分はAとBの中間くらいに居て、「たまたま」ふたりの犯行を現認することが出来たが、

二兎を追う者は一兎をも得ず

っていうじゃない?

ほんとうはふたりとも捕まえて、レジ打ちを担当している可愛い子に格好いい姿を見せたかった。

自意識過剰ということばが聞こえてきそうだが、そうともいえないデータが残されている。

保安員の恋人・配偶者の3割くらいが、現場における関係者なのである。

いちばん多いのが、盗撮の被害者と恋仲になるケース。

じつはこれ、自分も経験している。

被害者の女子は「このひとに、守ってもらった」という認識を持つので、恋に発展し易いというわけだ。

大傑作映画『愛のむきだし』(2009…トップ画像)の主人公は「懺悔をするため」に「盗撮」を繰り返していたわけで、真正のヘンタイとはいい難いが、現実に盗撮をするものは「気狂い」と「キチガイ」のあいだくらいに居る、そーとーヤバい奴なのだろう。

けれども自分なんかからすると、奴のおかげで彼女が出来たともいえて、感謝の念を抱かないでもない。

まぁサイテーは、サイテーなんだけれども。

パンツ見たければ、彼女作って好きなだけ見ればいいじゃないか。
(たぶん、同意のもとでは興奮出来ない病人なのだろうが)


それはともかく。
自分は器用ではないので、二兎を追ったら間違いなく「一兎をも得ず」になりそうだ。

だからひとりに絞ろうと思った。

さて、どちらにする?

よく考えたら・・・いや、よく考えなくても、妙な話だ。

どっちを挙げれば店長に「より」褒められるか、レジ打ちの子に「より」好かれるか、会社のボスに「より」褒められるか・・・そんな計算を働かせているわけだから。

たぶん正解は、被害額の大きいほうを挙げることだろう。

オーバーな話をすれば、あれに似ている。
米国で、大悪党を捕まえるために、証言する小悪党を無罪放免にするスタイルに。

今回のケースでは、カニ缶の3個パックを盗った主婦Bがそれにあたる。

しかし自分は、醤油と梅干を盗った初老の男Aに照準を絞った。

なぜかって?

自分でも分からない。

なんとなく、なんとなくだが、Aのほうが常習性が高いように感じられたから、、、かもしれない。

しかしこの男を捕まえたことによって、コトは思いもよらない展開を見せ始めるのだった・・・。


つづく。


※『愛のむきだし』テーマ曲、『空洞です』(ゆらゆら帝国)




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初体験 リッジモント・ハイ(185)

2016-07-27 00:10:00 | コラム
黒髪のロングヘア―、40代前半の女の動きには、なんというか、余分なところがなかった。

そのホームセンターの常連なのか、あるいは常習的な窃盗犯として下見がきちんと出来ていたのか、

Aの棚からキッチンペーパーを取ってBの角でバッグに入れる、
Cの棚からシャンプーを取ってDの角でバッグに入れる、
Eの棚からレトルト食品を取ってFの角でバッグに入れる・・・を繰り返し、全部で12点、5000円相当の商品を窃盗した。

あまりにもスピーディーだから窃盗を確認すること(=現認)は難儀であったが、最初から怪しいと思っていたので、ある一定の距離を保ちつつ尾行を継続、8点目の生理用品を窃盗する瞬間を現認することが出来た。

女が会計を済ませずに退店するところを確認し、車に乗り込む前に声をかけた。

「―すいません」

きゃぁ!!

女は、小さな悲鳴をあげた。

「すいません、・・・分かりますよね」

「・・・」
「分かりますよね」
「えっ」
「なぜ声をかけられたか、分かりますよね」
「・・・・・」

女は観念したようで、素直に罪を認めた。

事務所に連行し「盗ったものを、すべて出してください」といったところで、店長がやってくる。

店長は女の顔をまじまじと見つめ、そうして女に近づいていった。

「すごい数を盗ったんですよ」

自分の話し声も、耳に入っていなかったようである。

女の髪をつかんだので、これはまずいと思って静止しようとすると・・・

女の髪がずれ落ち、それがカツラであることが分かった。

店長「やっぱり・・・お前か」

ばっちりと変装してきたようだが、店長は一目見てピンときたそうである。

元従業員だったのだ!!

なるほど、店の構造を知り尽くしているから、余分な動きが生まれなかったのか。

女に落ち度があったとするならば、女の退職後に私服保安員を雇ったことを「知らなかった」ところだろう。


元従業員による犯罪といえば。

ホテルに泊まった高校生たちのスマホや財布を大量窃盗したのも、元従業員だった。(長野県山ノ内町・志賀高原のホテル)

防犯カメラも設置されていたのに、鍵もかかっていたのに。
そう考えれば犯人の目星はつき易かった、、、割には、逮捕まで時間を要してしまった。

もうひとつ。
直近過ぎて、しかも凄惨に過ぎて言及するのも憚られるが、きのう発生した相模原の事件もまた、元従業員による犯行だった。
(このことについては、もう少し時間が経過してから書いてみようか・・・)


それにしても。
「元」ホームタウンかもしれないが、よくやるなぁと悪い意味で感心する。

しかも、変装してまで5000円ぽっちのものを盗んで。

ばれたときのリスクが、高過ぎやしないかい?


変装なんて、文化としてはコスプレなどがあるが、
あとは芸能人と、映画の世界のことくらいに思っていた。

イーサン・ハントとか、デ・パルマの傑作『殺しのドレス』(80…トップ画像)とかね。


ともあれ。
こうなってしまったら、保安員の出る幕ではない。

もっといえば、警察も必要はない。

店長と、元従業員の対決になるわけで。


店長は女を2度ほど殴り、「出て行け、2度と顔を見せるな!」と怒鳴り、すぐに女を帰した。

「どんな事情があろうと、警察に通報すること」と自分には命じていたのに、どうしたのだろう。

怒りが極まって、そのことを忘れてしまったか。

あるいは、

なんらかの、情が働いたのであろうか。


通常、仕事あがりの際は必ず店長に「きょうの総括」を報告するのだが、その日だけは「きょうは、いいや」と寂しく笑った―あのときの店長の顔が、いまでも忘れられないのだった。


つづく。
(あと2日間、このころのエピソードについて綴ることにする)


※『殺しのドレス』より、ゾックゾクする流麗なカメラワーク




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『初体験 リッジモント・ハイ(186)』
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