Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

それでもやります、上半期ベストテン

2020-06-30 00:10:00 | コラム
本日で上半期が終了、例年だと今月頭あたりに「劇場公開映画のベストテン」を嬉々として展開しているところだけど、
50~60本観て10本選出であれば嬉々としたっておかしな話ではないでしょ、
でも今年は現時点で30本がやっと。

これで嬉々として、、、になるわけがない。

・・・・・。

いや。
それでも、やってやろうじゃないの。
それが、映画好きの本分であるような気がするんだもの。


※配信系映画も含まれる


(1)『地獄の黙示録 ファイナル・カット』

鬼才たちの新作を押しのけて、堂々の1位。

コッポラの年齢からいって、これがほんとうのファイナルになるでしょうなぁ。


(2)『パラサイト 半地下の家族』

上半期の話題をかっさらった韓国映画。

年に1~2度しか劇場に行かないひとが、これを選んだ―だからこそ、興行収入でぶっちぎりの記録を残せた。




(3)『ジョジョ・ラビット』

上半期で、泣いた映画は本作だけ。

声高に叫ばなくとも、反戦映画を撮ることが出来るんだってね。




(4)『はちどり』

韓国映画のレベルの高さに驚嘆するのは『パラサイト』ではなく、じつはこっちのほうだった。




(5)『37セカンズ』

米国で映画を学んだHIKARI監督による、長編デビュー作。

障害を持つ主人公を見つめた映画として、ついにネクストステージに突入した感がある。



(6)『AKIRA IMAX版』

念願のIMAX体験、大満足。

映像云々より前に、芸能山城組の♪ラッセラー を、最高の音響で浴びることが出来ただけで入場料分の価値があった。


(7)『ミッドサマー』

ホラーといってしまったら雑なジャンル分けだとは思うものの、ちょっと、新世代のホラーに出会った感覚があった。




(8)『ラストレター』

旬の女優、森七菜を拝むだけでも価値がある。



(9)『1917』

ワンシーンワンカット「風」で展開される、サム・メンデス産の戦争、、、というより戦場映画。

デジタル技術もすばらしいんだけど、
塹壕をまるごと作ってしまうスケールのでかさに驚く。


(10)『三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実』

時代の空気、熱気を身体全体で浴びること。

これもまた、劇場での映画鑑賞での醍醐味だと思う。

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『ロールオン、ダース買い + 06月コラムの目次』
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all猶予申請

2020-06-29 00:10:00 | コラム
映画を中心にアレヤコレヤを語る本サイト、どうもコロナ関連の記述が増えていけない。

まぁでも、そこを無視するわけにもいかないしね。


先日―。
深刻度としてはAではなくB程度ではあるが、今後のため、配信サービスの退会、税金や公共料金支払いなどの猶予申請をしておいた。

Netflix退会、


水道料金支払い猶予



削れるもんは削っておかないと。
禁煙、禁酒出来ないんだからね自分は苦笑

蓄えって大事なんだねと、つくづく思う。


というわけで。
今後振り込まれるギャラは、振り込まれたその日に全額引き出す―いままで、そうだった―のではなく、可能なかぎりそのまんまにしておくよう誓います!
(誓っておかないと、自分を信用していませんので汗汗


※失業保険をもらいながら音楽やっている連中を活写した『ザ・コミットメンツ』(91)、



こんなときに観ると、とっても元気が出るんだよね。



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外国女優別キャリア10傑(24)ジュリアン・ムーア

2020-06-28 00:10:00 | コラム
~ジュリアン・ムーアのキャリア10傑~

「ハダカになっても、こころまではハダカにならない」

前回のジョディにつづき、わがいとしのジュリアンも最高にクールな名言を残している。

誰もが認める実力の持ち主ではあるけれど、どちらかというと遅咲き派。
ポール・トーマス・アンダーソン(以下PTA)と組んだことにより、一気に才能が開花。
損な役回りもあって同情すべき失敗作も「なかには」あるが、それでもジュリアンだけは輝いていた。

いくらでも脱ぐしfuckyouも連発する。
だが、こころまでを曝け出しているわけじゃないといい放つ格好よさ。

最近はヒロインのママを演じることが多くなったものの、59歳のエロスは、「ロリコン気味の自分のようなヤツのリビドー」にも激しく訴えかけてくるのです。


(1)『ブギーナイツ』(97)

PTAの出世作。
ポルノ業界の隆盛と衰退を『グッドフェローズ』(90)タッチで描く。

ジュリアンは、陰のあるポルノ女優を好演。



(2)『エデンより彼方に』(2002)

メロドラマのスタイルを踏襲させながら、50年代米国の欺瞞などをさらりと描いたみせた、トッド・ヘインズの力作。


(3)『ことの終わり』(99)

いわゆる「よろめき」モノではあるが、そこにミステリーをからめているところが映画的で豊か。

クラシカルな美しさをまとうジュリアン、悪くない。




(4)『マグノリア』(99)

PTAの最高傑作。

恥を知れ!!



(5)『ビッグ・リボウスキ』(98)

コーエン兄弟による奇妙奇天烈なコメディ。

ボウリングを背景にしているが主題はボウリングに非ず。

ジュリアンは、前衛芸術家を魅惑的に演じる。




(6)『サバイビング・ピカソ』(96)

ピカソの「第2の愛人」とされるドラ・マールを熱演。

ピカソ役のアンソニー・ホプキンスとの演技対決は見もの。


(7)『マップ・トゥ・ザ・スターズ』(2014)

カンヌ映画祭主演賞受賞。

エキセントリックなスター女優を、嬉々として演じていてファンとしてうれしくなる。


(8)『アリスのままで』(2014)

若年性アルツハイマーを患うヒロインを熱演し、やっとのことでオスカー主演賞受賞。




(9)『ハンニバル』(2001)

偉大過ぎる前作、しかも完全にハマリ役だったジョディの跡を継ぎ二代目のクラリスに。

率直にいうと、ジョディ版より性的魅力は倍増したと思う。


(10)『めぐりあう時間たち』(2002)

ニコール・キッドマン、メリル・ストリープと共演した文芸映画。

ヴァージニア・ウルフと彼女が著した作品、その読者たちを主人公とする3つの時代の物語。
ジュリアンは51年のパートに出演、満たされぬ日々を過ごす主婦を演じた。

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『all猶予申請』
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uplinkショック

2020-06-27 00:10:00 | コラム
コロナショックをなんとか乗り切ったミニシアター、uplinkが揺れている。

代表の浅井隆は業界内で超有名なひとで、フリーライターやっていた自分も何度か取材したことがある。

そんな浅井代表が、元従業員らに訴えられた。

パワハラで。






報道を目の当たりにした直後の感想は、浅井さん、THE昭和のひとだしなぁ!! と、少し呆れた程度。

半日経つと、いやいや呆れて済む問題じゃないぞと。
現代は21世紀だし、昭和ではなく平成でもなく、令和の時代じゃないかと。

コロナショックによる苦難の経営に関しては激しく同情するが、こればっかりは擁護出来ない。
元従業員の方々だって映画が好きで好きでたまらないひとたちのはず、良質な映画ばかりを配給・上映するuplinkが好きだろうし潰したくない、そんな思いを抱きつつ声明文を出したわけで、悩み抜いた結果であったことは想像に難くない。

今後は裁判のゆくえを見守るほかはないが、このご時世だから、浅井さん全面降伏で和解に持っていくのが得策だと思う・・・のだけれど、当の浅井さんがどう考えているのかは不明。


この騒動の余波として、営業再開されたuplinkにクレームの電話がかかり始めているという。

繰り返すが、uplinkは良質の映画ばかりを上映する「なくしちゃいけない」ミニシアター。

なかなか難しいとは思うが、「それ」と「これ」とは切り離して考えるべきで。

サイアクの結果は、裁判が長期化しつつuplinkそのものも経営が立ちいかなくなること。

そいつぁまずい、誰も幸福にならない結末なんか、あってはならない。

じゃないかい、浅井さんよぉ??


※uplinkで鑑賞した映画でいちばん印象的だったのは、これかな



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シネマしりとり「薀蓄篇」(336)

2020-06-26 00:10:00 | コラム
どらふらんぐ「れん」→「れん」きゅう(連休)

映画狂を自称し始めて、これほど盛り上がらなかった5月を過ごしたのは史上初ですわ。

そもそも黄金週間(ゴールデンウィーク)の発祥は映画界だったはず、
さらに5月といえばカンヌ映画祭が開催される月だったはずで、

この「ふたつの、はず。」が、コロナショックによって崩壊してしまった。

自粛解除後、映画館の営業も再開されたが、それはもう細々としたもので、潰れるシネコンやミニシアターも出てくるんじゃないかと心配になってくる。


黄金週間の想い出―。
自分が映画との距離をグッと縮めたのも、この連休からだった、、、といっていいかもしれない。

中学2年生のとき、有楽町で『プラトーン』(86)を。

高校1年時に、『カクテル』(88)と、


『レインマン』(88)のトム・クルーズ祭りを。


高校2年時は渋谷のミニシアターで、デイ・ルイス様の『マイ・レフトフット』(89)を、


高校3年時も渋谷のミニシアターで、名画『シラノ・ド・ベルジュラック』(90)を。



いずれも、父親と観にいったなぁ!!

上京して最初の年の黄金週間に、『JFK』(91)、『バートン・フィンク』(91)、『氷の微笑』(92)を観た。



映画は短くて100分前後。
大長編といったところで240分、1日の4分の1にも満たない。

満たないが、自宅から映画館への移動とその往復、食事時間などを想定すると、結果まる1日を要したりする。

ハードな仕事をしているひとであれば、休日くらいはのんびりしたいはず。
そこそこの映画ファンだったとしても、身体の静養を選択するはずで。

これが連休であれば、やっとのことで身体が動く。
暇こいてる映画ファンは、彼・彼女を責められないよ、社会人ってそんなものでしょ。

そのための黄金週間。
そう、大人になって気づいたよ、映画は「基本的には」若いひとのためのものだが、黄金週間は学生連中じゃなくって社会人のためにあるものなんだな~。

黄金週間に、父親と観にいった映画。
じつは父親にとっても、久しぶりの映画体験だったはずなんだもの。


次回のしりとりは・・・
れんきゅ「う」→「う」ちゅうじん。

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『uplinkショック』
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