Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

どうしてもジャケット

2016-03-31 00:10:00 | コラム
Perfumeが久し振りにニューアルバムを発売する(=『cosmic explorer』)というので、アマゾンで早期予約をしておいた。

約2年半ぶり、、、だもんね期待値は高い。

音楽も、1曲ごとにデジタル化されたものが購入出来る時代。

電子書籍には(だいぶ)慣れたが、音楽アルバムをデジタル購入したことはいちどもない。
どうしても、ジャケットがほしいんだな。

こんな感じで、



部屋のデザインの一部になっているから。

ほら、ここにも



ここにも、



ここにも、



・・・って、意図的に間違えちゃった。


ともあれ。
発売は4月6日、それまでにCDをどこに立てかけるか決めなくちゃいけないので、ここ数日は掃除ばかりしている42歳のオタッキーなのであった。


※新曲の振り付けは、「カラテ」。
BABYMETALの新曲とかぶっているので、比較すると面白いです。








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『いつまでも待つわ + 3月コラムの目次』
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ジャンプするおんな

2016-03-30 00:10:00 | コラム
「最近は映画館も、日本人全体もおとなしい。昔は笑い声や野次も飛んでいた。いまは上映前に『お静かに』なんてCMも流れますが、ぜひ遠慮なく笑ったり、隣と話したりしながら楽しんでいただければ」(山田洋次)

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この発言に噛みついたのが、阿呆で有名なYahoo!コメントである。

「昭和の考えだ」
「うるさい映画館なんか行きたくない」
「マナー悪くなったら、映画館行くのやめる」

たいして劇場に足を運んでいないクセしてね、
(立場上)危険地域に足を踏み入れたりしないものだから、ジャーナリストに「自己責任だ」といってしまえる―あの感覚と同じだろう。

ろくなこと書いてないのが分かっているのに、どうしても目を通してしまう。
とくに映画の記事はね。
そうして、思慮も想像力もないコメントを目にして、めまいに襲われる。

この、繰り返しである。

山田さんだって、すべての映画がそうなればいいと思っているわけじゃないでしょう。
「そういう映画が、あってもいいんじゃない?」といっているだけじゃん。

それを拡大解釈しやがって、すぐひとを茶化す割には頭悪いんだなぁと思う。


映画鑑賞の醍醐味は、ひとそれぞれだ。

でかいスクリーンとでかい音量で満足する。

というひとも居れば、

光と影の世界を堪能するには、映画館が最適。

というひとも居る。

ガラガラの映画館で、落ち着いて観たい。

というひとが居て。

立ち見でも構わないから、初日の第1回目の上映で触れたい。

というひとだって居る。

みんなでワイワイ。
ひとりでじっくり。
ビールとポップコーンがつきもの。
水分さえ取りたくない。
映画はデートで。
逆にデートで映画はNG。

映画の種類にもよるけどね。

自分は、基本・・・

(1)光と影の世界を堪能するには、映画館が最適
(2)ひとりでじっくり

のタイプだが、種類によっては「みんなでワイワイ」のほうがいいし、「ビールとポップコーンがつきもの」も分かる。


それでは。
Yahoo!にコメントした連中には「信じられん!」と驚かれるであろう、自分が目のあたりにした「真に、とんでもない観客」の5傑を挙げてみようじゃないの。


(1)グロテスクな映像に腹を立てたのだろうか、初老の男が舞台に上がり、上映を阻止しようとした…『ツイン・ピークス』(92)劇場版の初日(新宿ミラノ座)

(2)1回の上映で2人の痴漢が出現し、上映が中断される…『あした』(95)を上映した新宿オデヲン

(3)恐竜がひとを襲うたびに、雄叫びを上げながら(座った体勢で)ジャンプするおんなが居た…『ロスト・ワールド』(97)を上映した新宿プラザ

(4)ほんとうにセックスを始めちゃったカップル…『アイズ ワイド シャット』(99)を上映したワーナーマイカル新百合ヶ丘

(5)席を立ちたくないという気持ちは分かるが、紙コップに小便をし始めたバカガキが居た…『マトリックス』(99)を上映した渋谷パンテオン


・・・・・どうじゃ、精神的童貞のヤフコメ民どもよ。

これが現実なんだよ、目を覚ませバカヤロウ。


※『デモンズ』…映画館を舞台にしたホラー映画。

たいして怖くもないが、なんか憎めない佳作です。




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ハグより乾杯

2016-03-29 02:06:29 | コラム
(hug)ハグ…「愛情を持って」抱きしめること

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芸人の有吉ちゃんが「ふだんは照れくさい」ハグに挑戦していく―というGoogleのCMがある。





自分の人生を思い返してみても、たしかにそうだ。

恋人同士や風俗嬢となら何遍もやるが、友人や家族とハグしたことは・・・たぶん、ない。

やっぱり照れくさいんだと思う。

コイツはいいヤツだ、コイツを好きだ―と思っていても、ハグはしない。
というか、出来ない。

拒否されたら、けっこう落ち込みそう・・・などと、余計なことも考えてしまうし。

その代わり、、、って、そんなこと誰とだって出来るかもしれないが、自分は好きな相手と何度も何度も何度も乾杯をする。

繰り返すことによって、愛情表現をしているつもりなんだろう。

相手には、うぜぇ!! と思われているかもしれないが。


映画のなかにおけるハグといえば、やっぱりマフィアの世界を想起する。

ドン・コルレオーネもジミー・コンウェー(トップ画像)も、しょっちゅう仲間とハグをしていた。

翻って日本のヤクザは、ハグはしないが盃を―って、そうか自分の乾杯「癖」は、ヤクザ映画にあった・・・のかもしれない。


ただ、ハグではないが、格闘技をやっていたものの「あるある」として、同じ経験者の身体の一部(とくに拳か腕)を触りたがる傾向は持っている。

不思議なもので、相手の拳あたりに触れただけで、そのひとの実力というものが「なんとなく」分かってしまうのである。

だから、触れてみて「あ、コイツ強いな」と思えば気をつけるし笑、「口だけでたいしたことなさそうだな」と思えば「こころのなかで」笑ってやる。
(山本"KID"徳郁は、それをたしかめるためにゴング前のグローブタッチで、相手の腕や腰あたりを触っていた。それを頑なに拒否する対戦相手も居たと記憶する)


いずれにせよ。
外国人のようにスマートにハグ出来たらいいなぁ、、、と思う反面、乾杯で充分だよと思う自分もあって。


そりゃ女子とはね、たとえ恋仲でなくともハグしたい、しまくりたい、死ぬまでそうしていたい・・・とは思っているわけだが。。。


~映画のハグ、3傑~

(1)『カッコーの巣の上で』(75)

マクマーフィーをハグするチーフ

(2)『ダイハード』(88)

やっと会えたね! 的なマクレーンと巡査のハグ

(3)『カノン』(98)

ダメオヤジと、すべてを受け入れた娘のハグ



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初体験 リッジモント・ハイ(167)

2016-03-28 00:10:00 | コラム
マクドナルド低迷のきっかけとされているのが、「消費期限切れチキンナゲット」の問題。

中国工場のずさんな管理が映像つきで報道され、ラインから落ちたナゲットを素手で戻す映像に衝撃を受けたひとも多いだろう。


よく「裏を見たら、そこのものは食べたくなくなる」というが、それはまぁ、ある一面では正解。

ミスタードーナツで働いたことのあるひとは、きまって「油がすごくて…」というし、
ファミリーレストランの「パセリ使いまわし」に言及するひとも多い。

口に入れるものだから、厳しい目が向けられるのも分かる。
だから工場だってネットをかぶり、マスクや手袋をして「あらゆる異物」の混入を防ごうとする。

完全防備の白装束だから、名札がついていないと誰が誰だか分からない。
体型と声だけで判断し、20代前半の女子だなぁと思っていたら、50代のおばさんだった、、、ということも。

自分はパン工場の、和菓子部門で働いていた。

しかし、ここの衛生管理はサイアク。

手袋をはめたままトイレに行くヤツが居た。
アンコの塊がドカッと床に落ちたとしても、それをヨイショと抱えてマシンに戻す。

あるとき、従業員同士で殴り合いの喧嘩が始まったのだが、それでもラインは止まらない。
ふたりは動くラインの上で首を絞めたりパウンドを放ったり。



その結果、出荷直前の白い饅頭に鮮血が飛び散ってしまったのだった。

特売日は、ふつうに作っていると出荷時間までに間に合わない。
だから1週間ほど前から多めに作っておいて冷凍、前日になって「暖房の前」に置いて解凍・・・するものだから、饅頭生地はベットベトしていた。

それでクレームが「ほとんどなかった」というのだから、嘘みたいな話である。


だが、その半年後―。

ここの工場で生産されたものから、O157が検出されてしまう。

保健所の検査が入り、生産は一時中止。
そして、再開されることはなかった。

事故が起こって2週間後には、工場の閉鎖が決まったのである。

「そうなるだろうな」とは予想していたが、展開があまりにも速過ぎる。

指摘するところが多くて、保健所も頭を抱えてしまったにちがいない。


当時、日本全国でO157の問題が取り沙汰されていた。
その「渦中」になってしまったものだから、騒ぎが大きくなる前に白旗を上げた・・・ということ、なのかもしれない。

―これが、自分にとっての初めての工場アルバイトだった。

なんとも後味が悪い幕切れだが、これに懲りずに工場には度々世話になった。


ついでというのおかしいが、もうひとつ、工場が一時的に閉鎖になったエピソードを。


3.11が発生した直後のこと―。

自分は弁当工場で働いていた。
工場そのものに被害は出なかったが、出荷トラックが工場に辿り着くことが出来なかったために、大量の弁当とサンドウィッチが廃棄された。

それは3日後までつづいたが、トラックが到着出来るようになった代わりに、今度は食材などが届かなくなってしまう。

わかめご飯のわかめは、東北産。
おにぎりを包むフィルムなども、東北で作られているものだったのである。

需要と供給の関係性が完全に壊れてしまい、これじゃあ意味がないと工場は2週間ばかり閉鎖された。


そういえば。
働いたことのある映画館が、ふたつとも潰れた。

映画術を学んだ母校さえ閉校となった。


それが「この世」なのかもしれないが、いろんなところのいろんな「最期」を目の当たりにして、永遠につづくものなんてないのかもなぁ、、、などと思った青年時代である。


おわり。





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初体験 リッジモント・ハイ(166)

2016-03-27 00:10:00 | コラム
♪ 鉄工所の社長の恋、コンベアに乗って~ ♪

※ 広瀬香美の代表曲『ゲレンデがとけるほど恋したい』のサビ、

♪ 絶好調、真冬の恋、スピードに乗って ♪

を替え歌にした傑作・・・有吉弘行のラジオ番組より

…………………………………………

いざとなったら、工場へ―。

まだ文章だけでは喰っていけないころ、沢山のアルバイトを経験した。

「1年以上はつづけない」と決めていたので、短期も含めると軽く30を超える。

そのなかで最も世話になったのが工場だった。

パン工場
弁当工場
割り箸工場
プラスチックの部品工場
電子機器を扱う工場
パチスロ工場

・・・などなど。

なぜ「いざとなったら」かというと、工場というところは人材不足が慢性化しているため、いつでも募集をかけている。

そうして、「即」採用のところが多い。
面接応募の電話をかけると、「印鑑と証明用の写真を2枚持ってきてくれ」などといわれる。
つまり働く意思さえ見せれば、「よほどのことがないかぎり」不採用にはならないのだ。

それの証明になるだろう、ある工場では「頭に虫がたかっている」汚いアンチャンを「即」採用した。

ほんとうだよ、この目で見ていたもの。


というわけで。
金に困ったら工場、なのである。
(しかも週払いのところが多いしね!)


今回の初体験テーマは、「初めての工場バイト」でいってみたい。


映画のなかの工場、まず想起するのは『モダン・タイムス』(36)でしょう。




すべてが機械化されていくであろう世の中を皮肉ったコメディだが、いちど便利さに触れてしまうと「それ以前」に戻ることは難儀なのだろうな、、、とスマホをいじりながら思うわけですよ自分も。


ほかに・・・

サリー・フィールドが戦う女工に扮した『ノーマ・レイ』(79)、
『イレイザーヘッド』(77)の主人公は印刷工、
プレス工場で働いていたのは、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)のビョークと、『8Mile』(2002)のエミネム、




そんな工場があるのかも怪しい『マッチ工場の少女』(91)、

そして満島ひかりは、しじみ工場で奮闘していた。




ひかりちゃんは開き直ってガムシャラに生きたが、基本、映画のなかで描かれる工場は「きつく」て「暗い」。

『モダン・タイムス』のチャーリーは、非人間的な扱いを受けていたし。
『ノーマ・レイ』のサリー姉御は、労働条件の過酷さにアンチを投げかけたし。

『8Mile』のエミネムだって、好きで工員をやっているわけではなかったし。
(それでもチーフに認められていく過程は、とっても感動的だったが)


実際の工場は、どうか。

けっして暗くはなかったよ。
単調な仕事が多いからこそ、気持ちだけでも明るくしておかないと、時間が過ぎるのが異常に遅く感じるものだし。

きついかどうかは、工場によるでしょう。
自分が渡り歩いた? 工場は「そこそこ」きつかった。
そのぶん、給料はよかったがね。


そんな自分が、初めて工場で働いたのは23歳の夏だった。

その半年後だったか。
この工場は「ある事故」によって、閉鎖に追い込まれてしまうのだが・・・。


つづく。

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『初体験 リッジモント・ハイ(167)』
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