Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

映画の音楽10傑

2018-08-31 00:10:00 | コラム
もうちょっとつづけるつもりの映画10傑・・・とはいえ、しょっちゅうやっているのでテーマは「まるかぶり」してしまうっていう。

きょうの「映画音楽10傑」も、何度かやっているし!!

ただ「更新」された可能性があり、さらにいえば10傑というものは「その日の気分」によって若干の変化が生じるものであり・・・。


イイワケは、このへんにしておきましょう。

条件は、ふたつ。


(1)既製曲ではなく、その映画のために作曲されたもの

(2)歌詞のない、インストゥルメンタルであるもの


では、いくぜ!!


(1)『第三の男』(49…トップ画像)

あるいは、エビスのテーマ曲。

チターという楽器を教えてくれた曲でもある。

(2)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84)

エンニオ・モリコーネの作品のなかで、いちばん好き。



(3)『ピアノ・レッスン』(93)

この、エイダの台詞のまんまだろう。

音楽が、彼女のことばになっている。



(4)『タクシードライバー』(76)

目覚ましメロディにしているが、ぜんぜん起きられない。

物憂げに過ぎる、からねぇ。

(5)『シェルタリング・スカイ』(90)

教授で1本となれば、自分は『戦メリ』でもオスカー受賞作でもなく、これを選ぶ。



(6)『用心棒』(61)

黒澤映画のなかでは、かなり実験色の濃い音楽かと。

(7)『太陽がいっぱい』(60)

ニーノ・ロータ作曲の本作は、一般アンケートであれば、1位と争うほどの人気かな。

(8)『砂の器』(74)

映画の成功の半分は、このテーマ曲のおかげでしょう。

(9)『座頭市』(2003)

鈴木慶一による本作は、格闘技イベント『PRIDE』や『RIZIN』で多用されている。

すごーくよく分かる、だってアガるもの!!

(10)『魔女の宅急便』(89)

かなり元気が出る。

久石譲の最高傑作なんじゃないか。



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明日のコラムは・・・

『酔いがさめたら、うちに帰ろう。 + 08月コラムの目次』
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映画のタイトル10傑:外国映画篇

2018-08-30 00:10:00 | コラム
映画のタイトル10傑、きょうは外国映画篇。

外国映画のタイトルでよく話題にあがるのは、「原題のまま」か「そうでないか」問題。

本稿は、そのあたりに「あまりこだわらず」、あくまでもタイトルとしての格好よさだけで選出してみた。


(1)『カッコーの巣の上で』(75…トップ画像)

主題が掲げられているタイトルではあるものの、意味は本編を観てからでないと分からない。

(2)『ドゥ・ザ・ライト・シング』(89)

「すべきことを、せよ」みたいな意味。



(3)『パンチドランク・ラブ』(2002)

一生にいちどの恋、をポップに表現。



(4)『マッチ工場の少女』(90)

そんなおんなのこが物語のヒロインになれるのか・・・と突っ込みたくなる、不思議なボケ感が魅力。

(5)『青いパパイヤの香り』(93)

ほのかなエロスをも感じさせ、抜群。



(6)『8 1/2』(63)

フェリーニの監督作の通算数。

こんなことが許されるのは、巨匠だけでしょうよ。

(7)『ミッドナイト・エクスプレス』(78)

物語の中盤で実際に、「真夜中の列車。のようなもの」が映し出され、タイトルとテーマが見事に符合、あぁこれぞ映画だ! と感動した。



(8)『氷の微笑』(92)

本作に関してのみ、原題との関係性に言及したい。

『Basic Instinct』は直訳すれば「(ヒトの)基本本能」となり、さすがヴァーホーベン、えげつないが、小道具アイスピックからうまく連想し邦題をつけた配給会社は、そーとーえらい!



(9)『コックと泥棒、その妻と愛人』(89)

登場人物を並べただけだが、それでも興味を抱くのは「泥棒」「愛人」の効果だべか。



(10)『時計じかけのオレンジ』(71)

1位とは逆で、本編を観たところで、タイトルの意味が分からなかったりする。

それもまた、魅力。

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『映画の音楽10傑』
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映画のタイトル10傑:日本映画篇

2018-08-29 01:09:27 | コラム
いつものように(?)調子に乗って、映画の10傑シリーズをつづけよう。

きょうとあすは、タイトルの10傑。

第1日目は日本映画篇。

パルムドール受賞作『万引き家族』(2018)は絶賛されているいっぽうで、「主に、観ていない向きから」批判もされている。

曰く「タイトルが下品で直截的で、観る気が起きない」というもの。

好き嫌いはしょうがないが、自分は「あり。」だと思った。

そんなこといったら『ゴキブリ刑事』(73)とか『パンツの穴』(84)とか、どうなるんだって話でね。

少なくとも『万引き家族』は、作品のカラーにあっている。
だから正解、だと思う。

動員数を増やすようなタイトルかと問われれば、頷きはしないけれども!!


『万引き家族』のように中身をはっきりと説明してしまうタイトルもあれば、観客に対して不親切なほど素っ気ないタイトルもある。

タイトルは「顔。である。」からして、そのタイトルで創り手のスタンスさえ伺い知ることだって「場合によっては」可能。

個人的な趣味をいわせてもらえば、なんらかのメタファーとして機能しているタイトルが好き。

以下の10傑は、そのあたりの自分の嗜好が色濃く出ているかなと。。。


(1)『復讐するは我にあり』(79…トップ画像)

内容というより、主題そのものを表現していて秀逸。

原作小説も同名なのでイマヘイというより、佐木隆三の功績のような気もするが・・・
『豚と軍艦』(61)といい『にっぽん昆虫記』(63)といい、イマヘイのネーミングセンスは「元々秀でている」と思う。

(2)『戦場のメリークリスマス』(83)

違和感のある単語を、ふたつ繋げて「技あり。」な好例。



(3)『太陽を盗んだ男』(79)

これぞ、メタファー最高の形。



(4)『仁義なき戦い』(73)

ひたすら格好いい。
格好よさでは、『男たちの挽歌』(86)と双璧かと。



(5)『シン・ゴジラ』(2016)

すべてカタカナにしたセンス、大成功。

(6)『死んでもいい』(92)

究極的、じゃあないでしょーか。



(7)『酔いどれ天使』(48)

鑑賞の途中で気づく、あぁこれは三船の映画ではなく志村喬こそ主人公なんだって。

(8)『全身小説家』(94)

キャッチフレーズも最高なんだ、だって、

「嘘もつき終わりましたので…、じゃあ」だよ素晴らしいじゃないか!!



(9)『逆噴射家族』(84)

ある意味で、『万引き家族』と同じ発想から辿り着いたタイトル。

そう意外性、意外性ですよ。

(10)『GONIN』(95)

アンノと同じセンスじゃないかな、カタカナとアルファベットのちがいがあるだけ。



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映画のエピローグ10傑

2018-08-28 05:46:19 | コラム
きのうと連動した形で、「映画の〇〇10傑」を展開してみたい。
(しょっちゅうやっている気がするけれども!!)

きょうは、映画のエピローグ10傑。

衝撃でも、お約束の展開でも、どっちでもいいが、とにかく「それが終わったあと」の、クレジットが出る直前の、漫才でいうところの「もうええわ!」的なシメのワンショット/台詞。

映画を忘れ難きものにするのは、この、最後の数十秒だったりするのです。


(1)『アマデウス』(84)

「いまでは、わたしの曲なんて誰も聴かない。しかしモーツァルトは…」



(2)『七人の侍』(54)

「またしても負け戦だったな、勝ったのは百姓たちだ」

ボスが勘兵衛みたいなひとで、ほんとうによかった。

(3)『サイコ』(60)

「―わたしは、ハエ一匹も殺せないのに…」



(4)『タクシードライバー』(76…トップ画像)

憧れのベッツィを振る形になっている。

生き残ってしまう皮肉な結末から一転、というか大逆転の巻だと思った。

(5)『マグノリア』(99)

カエルの雨が降って、大混乱の一夜が明ける。

素敵な彼氏から、「もっと自分を大事にしないと」と諭される彼女。

そんな彼女の、泣き笑いで幕を閉じる。



(6)『家族ゲーム』(83)

御馳走がマヨネーズだらけになり、家族全員が松田優作にボコボコにされる笑

(7)『ロッキー3』(82)

無観客試合で、因縁の対決に決着をつけようとするロッキーとアポロ。

(8)『トレインスポッティング』(96)

プロローグで批判していた「ささやかな幸福」を追い求めようとするエピローグは、とっても爽快。



(9)『キッズリターン』(96)

「まだ始めってもいねぇ」んだよ。



(10)『ニューシネマ・パラダイス』(88)

ある意味、卑怯なエピローグ。

これでこころ動かされないものは、ちょっとどうかしているとまで思ってしまう。

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『映画のタイトル10傑:日本映画篇』
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映画のプロローグ10傑

2018-08-27 00:10:00 | コラム
格闘技の世界で「当て勘」というのがある。

当て勘がいい―技術は置いておいて、相手の顔面に打撃を当ててしまう「センス」に溢れたファイターを評する際の表現。

それとちょっと似た感じ、、、といったらいいのか。
映画の見巧者を自称する、自分のような映画小僧は「傑作かどうかは、最初の5分を観れば分かる」といいがち。

アタリかハズレかを数分で見極める「アテ勘」がありますよと。

もちろん、それがアタる場合もあれば、大きくハズレてしまう場合もあるわけだが。


映画の冒頭、つまりプロローグ。

「本筋の前段階で」キャラクターを際立たせ、観客のハートを掴むための時間―そんな風に解説出来るかもしれない。


なにも見巧者だけが「傑作を予見」出来るわけじゃあない、
以下の10作は、誰がどう観たって、それこそ寝転びながら菓子喰いながら、ちんちんいじりながらテキトーに観ていたとしても、

やや、これは傑作なんじゃないか!?

と襟を正してしまうであろう「オープニングの傑作」である。


(1)『ミラーズ・クロッシング』(90…トップ画像)

語り草になっている、オープニング・クレジットの前。

「照れくさい話だがレオ、これは倫理の問題だ」から始まる台詞のやりとり、これ抜群。

(2)『ゆきゆきて、神軍』(87)

奥崎謙三の半生を、クレジットを交えながらコンパクトに。

強烈なインパクトを残し、目が離せなくなった。

(3)『ダークナイト』(2008)

タダゴトではない雰囲気が濃厚で、ただただ素晴らしい。



(4)『カメラを止めるな!』(2018)

じつはこれを入れたくて、この企画をやってみたのでした。

公開中なので、ここまでしか書かないが。。。



(5)『ドラキュラ』(92)

ドラキュラ、誕生秘話をダイナミックに。



(6)『用心棒』(61)

三十郎が枝を放り投げ、行き先を決める「前の」エピソード。

「おやじ、水を一杯もらうぞ」のあと、いろいろあって・・・

おやじ「血の匂いをかいで腹の減った野良犬が集まってきやがる」

(7)『タクシードライバー』(76)

トラビスの面接。

こんな仏頂面なのに、よく採用したものだ笑

同じ海兵隊出身だから、面接官はヒイキしたのかな。

(8)『セブン』(95)

刑事A「―嫉妬の末の殺人だ」
サマセット「そうだな、血の海だ」
刑事A「事件は解決」
サマセット「子どもは見ていたのか?」
刑事A「(失笑)子どもだって? サマセット、あんたが定年でよかったよ。子どもの心配は、俺たちの仕事じゃない」

(9)『インファナル・アフェア』(2002)

ヤクザが刑事に、刑事がヤクザに。
そこまでの展開を数分間にまとめた手際のよさといったら!!



(10)『レザボア・ドッグス』(92)



もはやベタとも呼べるプロローグなのだろうが、この無駄話のシーンに衝撃を受けた映画小僧多し。

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『映画のエピローグ10傑』
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