波縞さんちの未来君は自分のことをボクと言えます
育ちがいいからです
回りの子はみんなオレ、しかもオにアクセントをつけるので
すごく田舎っぽい感じがします
未来君のお父さんは大学に勤めています
でも教授ではありません
助教授でもありません
助手でもなく
事務員です
でもとてもアカデミックで
いつもきちんとネクタイをして
どんなに暑くてもスーツです
ふたりは時々、塾の帰りに公園のベンチで
物理の法則なんかを話題にして
真剣に話し合っています
三次元の世界は立体なんだぞ
とお父さんが言えば
うん、だけど葉っぱの上を歩いている蟻は
三次元だと分からないんだよね
なんて普通の顔をして話しているのです

だから四次元に生きている人は
それがどこまで続いているのか想像できないのかも知れないね
なんて話しているけど
ホントなのかな?
写真は平面なのに
三次元を見ることができるのでしょうか
