レコードプレーヤなんか使ってみる気ある?
中古だが知人が引越祝いにくれるというので有り難くいただいた
マイムは若い頃、オーディオマニアで
電気の知識は無いものの工作は好きだったので
スピーカーやレコードプレーヤーを自作したことがある
当時全盛だった長岡鉄男設計の大型バックロードホーンのスピーカー
アームを3本セットしたディスクプレーヤーは
今思い出してもなかなかカッコイイ物だった
インターネットなんて無い時代だから
オーディオ雑誌を隅まで熟読し
秋葉原を歩き回って
店の店員と値引き交渉をしながら部品を買い込んだ
24㎜厚の合板を糸のこでごりごりと切り抜き
ベルトドライブのモーターユニットを納めた
インシュレーターは塩ビ管に軟式テニスボールを乗せた物で
見た目より性能重視のマニアックな外観を誇っていた
グラフィックイコライザーに憧れたが
予算が工面できないので
茶色のビール瓶を切り取り(実際そうやって照明にしている喫茶店があった)
中に豆電球をつるして出力端子につないでみた
ボリュームを上げていくと音に合わせて電球がまたたくのだ
それは10分間ほど魅力的に発光した後
焦げた臭いと共に消滅した
臭いの元を探すと
パワーアンプから煙が出ていた
コンデンサーが焼けて発火寸前だったのだ
普通8Ωの抵抗値で接続するスピーカー端子に
ほとんど抵抗なんて無い豆電球をいきなりつないじゃったのだから…
数万円のアンプがおシャカになった
スピーカーと言えば20㎝ユニットを横に2個付けた
ほとんどカラーボックス2つ分くらいあるバックロードホーンだ
アンプのボリュームを少しずつ上げていくと
音の圧力が顔に届くのが分かる感じがして、部屋の窓がビリビリと振動した
ホールで和太鼓のライブを聴いたことがありますか?
そんな感じだったのだ
レコードはCDやMP3なんかと違って
見た目も思いっきりアナログで嬉しくなってしまう
ただ、昔と違って針を置くのはフルオート
ま、それはしかたないか
本来なら、自分の手でレコードを傷つけないようにそっとそっと針を下ろすのだが
スイッチを入れると
カチャカチャとオモチャっぽいメカの音と共にアームが動く
針が下りると音はしなくなるのだが、いかにも安っぽい感じ
後日電気店に行った際、現物を確認しにオーディオコーナーに行ってみると
ふむふむ、おぅあるある
オーディオテクニカ、DENON、SONY、パイオニアずらりと並んでいる
でもなんか変
あれっ?
全部同じデザイン?
スイッチの位置も機能も全く同じじゃん!
色とロゴがわずかに違うだけ
多分中身はそっくり全部同じだと思う
でも値段は微妙に違うのが面白いね
まっいっか
イイ感じに波打ちながら走って行く
だがまてよ…
音が出てないじゃん!
配線を間違えたかな?
そっか、ありゃりゃ
最近のアンプはレコードプレーヤーをつなぐことを想定していないのね
もちろんマニアックな高級アンプにはあるのだが
PHONO入力端子が初めから無いのだ
知人に相談すると
レコードプレーヤーに切り替えスイッチがあるはずだと言う
あったあった!AUX出力
コレで無事にレコードの音を聞くことができたのである
当然のことながらレコードそのものも持っていないので
数枚借りた中からヴァイオリンの独奏を鑑賞してみた
見た目、ジャケットもかなり古い物らしいですが
何かいいなぁ