ペインは痛み
怪我による傷の痛みもあるし
心ない中傷を受けることによる心の痛みもあるだろう
病気というものは
肉体が破壊されることを本人に気付かせる意味で
痛みを伴うのかも知れない
痛みに気付いた時
気付いたが故の痛みが加わることもある
以前書いたが
痛風の痛みは風林火山であった
疾(はや)きこと風の如く、徐(しず)かなること林の如し、侵略(しんりゃく:おかしかすめる)すること火の如く、動かざること山の如し
風が吹いても痛い、という人もいるが
詳細に分析すると少し違う
患部を襲うその痛みは正に黒沢明監督の「乱」そのものなのだ。
今回分析した尿管結石の痛みは
それとは全く異質のもので
言ってみれば「瘤取りの踊り」である
幼児向けの紙芝居の「こぶとりじいさん」より
夢枕獏の小説、陰陽師にあるものが、いかがわしくて的確な描写であるように思う
魑魅魍魎達が下腹の奥にある穴蔵に集まって大騒ぎ
お前も踊れお前も踊れ、踊らないとぶち殺すぞと脅すのだ
そんな集会は早いところお開きにして欲しいのだが
意識が飛んでしまうほど苦しんでも一向に終わる気配がない
再び同じ状況になった時
このお話を思い出しながら
魑魅魍魎達としばしの集いを楽しみたいと思う
てなことができるわきゃないだろ!