僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

「パトスとエロス」⑬

2008年10月31日 | ケータイ小説「パトスと…」
あいつは正面からやってきた。

あいつはずいぶん前から気付いていたらしく、辰雄と視線が合うのを待っていたかのようにニヤリと笑った。
辰雄はどきりとしたが、今は長池と並んで歩いているし回りに人もいるし、接触することは無いだろうと思った。だからちらりと見ただけですぐに視線を逸らし長池の話しに相づちを打ちながら歩いた。

距離が7-8メートルに近づいたかなと思った時、確認するとあいつはしっかりと辰雄を見つめたまま確信的に衝突コースを歩いてくる。長池はそんなことは気にも止めずにしゃべっている。

もう辰雄は話しを聞いていられなかった。あいつは友達といてもお構いなしに辰雄を標的にし、何かするつもりに違いない。辰雄は長池と同じ歩幅で歩きながらあいつとの距離に反比例するように恐怖感が膨らんでいくのを感じた。
距離が3メートル程になった時、長池は普通誰もがそうするように自然に衝突コースを逸れ辰雄から離れた。

その時辰雄は、心のどこからか不思議な感情がわき上がり恐怖を包み込むのを感じた。それは熱い一本の筋のようでもあり分厚い盾のようでもあった。











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もうすぐだね

2008年10月30日 | いろいろな顔たち
もちろん一緒に行くわ













ウフッ あれでペアルックのつもりなのかな?















作ってみた。。。













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ジェイソン君

2008年10月29日 | いろいろな顔たち
「そんなもので俺の首を狩ろうってのか?」


              「てかさ、俺って誰?」














ほら、俺はここにいるよぅ












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生きてない化石(グロ)

2008年10月27日 | 何でも掲示板
虫が嫌いな人は見ないで下さい




あと、食事中の人も見ないで下さい




本当に見ないで下さい




試しに見てみる人はここをクリック        面白い方がいい人はここをクリック





それじゃぁ次にすすむよ





いいんだね  止めるなら今のうちです…










・・・・・・・・ここから本題・・・・・・・・





道にもふっとしたものが落ちていた
よーく見るとコレだった。       何コレ?



みんな生きていて、もそもそ動いてるんだ
ドーしたんだ、何が起こったんだおまえ達!って感じだよ







止めときゃ良かったでしょう?

そして次はいよいよ

タイトルの画像なりよ

だいたいさ、生きてる化石とかありえねぇーだろ?
化石なんだからさ
コレは本当に生きてないんだぜ
始祖鳥とか みんなこんな格好してね?












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作ってみた 

2008年10月26日 | 何でも掲示板
白イルカをイメージして
ハートウォーミングなフォルムに
してみた(うそ)


んでもって なにこれ?












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美  白

2008年10月25日 | いろいろな顔たち
あ~ら、分かっちゃったかしら

そ~なのよ、先週からね、始めたのよ

ううん、違うのよぅ

それがアタシったらね、可笑しいの

何冗談言ってんのよ

そのおかしいじゃないの、イヤァねぇ

そっちは昔っからなのよ

アタシって毎日デパート行く人でしょう?

あの時、たまたまよ、ちょっと♭しちゃったわけ

ふらっと寄ったって事よ、まったく、ちゃんと話しについてきてね

そうそう、アタシって昔っから素材はイイって言われるのよ

アナタもいつか言ってたじゃない

あれ?アナタじゃなかったっけ?ま、誰でもいいけど

これだけいる中でね、みんな何となく顔っぽいでしょ?

でもそれがね、やっぱりってゆーか

サッパリってゆーか

だから優香じゃないんだってば

あぁもうじれったいわね

いいのよ、分かんなくっても

まともなのはいつもアタシだけなんだから…






一同、微妙な拍手…










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    ン   ?

2008年10月24日 | いろいろな顔たち
作ってみた。

まだ未完成だけど…











前はこうだったんだ
















へ~ぇそんで何?











その前はこうだったんですけど…













ほぅ~う~~~~んにゃ?

んで どうなるの?














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コットンの収穫

2008年10月21日 | その辺の木や花です
綿の実が弾けました

純白のウエディングから2ヶ月くらいです。












かわいい♪コットンボールが
あちこちにできています。














ほら、こんなに採れました。。。










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「パトスとエロス」⑫

2008年10月19日 | ケータイ小説「パトスと…」
二時間目の休み時間、トイレで鈴木と顔を会わせた。
辰雄が用をたしている時、先に終えた鈴木が肩をポンとたたいて通り過ぎたのだ。

辰雄が振り返り「おぅ」と言うと鈴木は「じゃぁな」と言って出て行った。朝と違いさっぱりした顔をしてピースサインまで見せていた。辰雄は手も洗わずに後を追ったが鈴木の姿は見えなかった。

鈴木は翌月突然転校してしまった。父親の転勤で遠くに引越したということだった。それならもう少しだけ黙って我慢していても退部なのに、なぜ制裁を受けてまでそうしたのか、あの時の涙と関係があるのか、辰雄は直接鈴木に聞いてみたかった。

考えてみると鈴木とはあまり話したことがなかった。

部活で一緒に走り、ボールのパスや柔軟体操をした。汗を流し、水道の水をガブガブ飲み、ボールを集め、ネットを外したりもした。でも部活以外で話したことはなかった。
同じバレーボールのチームにいてもスパイクが打てる鈴木は特別でレシーブで転がってばかりいる辰雄とは人種が違うと感じていたのかもしれない。


高校に進んでからしばらくして鈴木のことを聞いた。バレーボールの大会で鈴木を見た奴がいたのだ。見た目が面白そうだと弓道を始めた辰雄と違い鈴木は転校先でもバレーボールをやっていたのだ。

だが話によると彼はマネージャーでアタッカーではなかった。
高校のバレーボールは6人制でだれもがアタックをする。中学で同じ競技の基礎をやってきた奴は優遇されるはずなのだが。

当時165センチ程で仲間よりひとまわり高かった身長がその後伸びず、180センチ以上の選手が何人もいるチームでは出番がなくなってしまったらしいのだ。
中三の3学期からぐんぐん伸びて170センチを越した辰雄の方が今では大きくなってしまっている。今なら話すことが沢山ありそうな気がする。

辰雄が鈴木のことをいろいろ尋ねてみてもそれ以上の情報はなかった。








画像はここからお借りしました(www.doshisha-sports.com)

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「パトスとエロス」⑪

2008年10月18日 | ケータイ小説「パトスと…」
辰雄は鈴木の顔を見て思った。

ボールが転がって鈴木が転倒したのは仕方のない事故で辰雄のせいじゃぁない、そのことで辰雄が殴られたり怒鳴られたりするのは我慢できない、自分は背が高いのでたまたまスパイクを打てるが守備のレシーブだって大切な役割だ、代わりができないだろうなんてカスみたいな言い方はいくら何でも言い過ぎだ。

鈴木はそう言おうとしている。

全校朝会の後、鈴木は退部の意向を監督に告げた。
すんなりとはいかないだろうと思っていたが案の定、制裁を受けた。
まだ朝会が終わったばかりでざわついている沢山の生徒たちの目前で、監督が自分の足元を指さした。ここで腕立て伏せをやれというのだ。見ようによっては土下座させているように見える。

辰雄は歯を食いしばって続ける鈴木を見ていられなかった。

「何してるの」「鈴木君何で腕立てやらされてるの」

ひそひそとささやく声を擦り抜けて教室に急いだ。途中長池と出くわしたが、ふたりとも無言だった。
どちらが誘うでもなく手荒い場に寄り部活が終わった時にいつもするようにジャブジャブと顔を洗った。水の音に交じって長池の「ちっきしょう」とつぶやく声が聞こえた。









画像拝借先です(http://www.tamagawa.ac.jp/sisetu/kyouken/WebLibrary/kokufuJHS/index.html)

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ケータイパトス(略)

2008年10月17日 | ケータイ小説「パトスと…」
鈴木が部活をやめると辰雄に告げたのはその日の朝だった。

バレーボール部は県内でも1、2を競う強豪でスパルタで有名な監督に率いられていた。だが部員は少なく1学年で9人制のチームのレギュラーを組むのは難しい現状だった。
鈴木は体が大きかったので前衛のポジションを与えられスパイクの練習をし、チビの辰雄は回転レシーブと球拾いの毎日だった。

ある日のいつも通りの練習中ボールがコロコロと鈴木の方へ転がった。辰雄は「あっ」と声をあげた。鈴木は監督とスパイクの練習中で、そのジャンプした真下に転がって行ったからだ。
鈴木はタイミング悪くボールの真上に着地することになった。瞬間「うわっ」、とも「ぎゃっ」ともつかない声をあげて転倒し、「おぉぅ危ねぇー」と上半身だけ起こしながら言った。

すぐに監督が辰雄を呼んだ。辰雄は鈴木を助けるために呼ばれたのだろうと思いながら走り寄った。鈴木を抱き起こそうとするといきなり強烈な拳骨を見舞われチカチカと星を見た目が一瞬視力を失った。
どうゆう状況か把握仕切れず 立ち上がり、監督を振り仰いだのと同時にもう一発拳骨がさっきと反対側の頭がい骨にたたき込まれた。堅く握られたこぶしの中央に飛び出た中指の骨が当たるのがはっきり感じられる嫌な痛さだった。

監督の拳骨には慣れていたつもりだったがいきなりの2発はきつい。
監督は口から泡を飛ばしながら
「危ないだろう、鈴木はアタッカーなんだから怪我でもしたら大変だ、お前は鈴木の代わりができるのか?球拾いもろくにできんのか」
というようなことを言っていた。

しかし辰雄はもうそんな言葉は聞いていなかった。監督の後ろに立ち上がった鈴木を見ると、目に涙をいっぱい溜めていたのだ。













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むかしむかしあることろ2

2008年10月16日 | いろいろな顔たち
ほっかむりが好きなガキがいてよぅ
ある時ババァんちに行ってみようかなんて思ったのよ
 
行く途中ゲーセンとか面白れぇもんがあるじゃんか
テキトーに遊んじまえってんで金使っちゃってよ
慌ててババァんちに行ったんだとよ

したらババァのやつは寝たっきりでよ
介護ベッドかなんかに寝てやがるわけさ

ほっかむりのガキがババァ顔見て
「バァちゃんバァちゃん何でそんなにしわくちゃなの?」
っつーわけさ

ババァはムカッと来てさ
「おめぇのカカァが苦労させっから老けちまったんだろ!」
ってキレちまうわけさ

それを見てたいかりや長さん似のオオカミがさ
ダミだこりゃ…って帰って行く
つーお話しなんだけどよ


あっ知ってた?











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ケータイ小説「パトスとエロス」⑨

2008年10月15日 | ケータイ小説「パトスと…」
みんなの視線が神山に集まり、それから窓の外の雨に注がれる。それがもう一度神山に戻って来た時、

うつむいたまま神山が動いた。

静かに立ち上がり、教科書とノートを几帳面に揃え椅子を直すと黙って教室を出て行った。


教師があっけにとられる中
辰雄は拍手した。もちろん心の中でだが、手が痛くなるまでした。
みんなも多分同じだったと思う。
そんな空気を察した教師は舌打ちし、神山が静かに閉めたドアを睨みつけながら

「他にはいないのか」

と上ずった声で叫んだ。
皆下を向いて無言だった。

その日授業がどのように終わったか、その後神山がどうなったかは忘れてしまったが、神山の思い切った行動が辰雄の何かに火をともした。それは辰雄のヒーロー像としっくり重なり確固たる何かを心に残した。










(画像のリンク先は不明です)









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ケータイ小説「パトスとエロス」⑧

2008年10月14日 | ケータイ小説「パトスと…」
他の教師はみんなハズレだ、どう考えてもカスばかりだ。

ある日クラス担任の長谷川先生はホームルームでこんなことを言い出した。
何がきっかけだったか思い出せないが、唐突だったことは確かだ。

「辰雄の親父さんに道でこないだ会ったぞ、何か下向いてよぼよぼ歩いてたけど随分年とったな、大丈夫か?」

みんなはくすくすと笑った。辰雄もつられて笑ったが、後になって笑ったことを後悔した。一緒に笑ったことで自分も父親を侮辱したことを恥じた。
あの時、あんたの方がよぼよぼだろ、と言い返せなかったことが悔しかった。


夏の日、突然の激しい夕立、校庭はあっと言う間に湖のようになりグラウンドにあふれた水が花壇や鉄棒や朝礼台の隙間を通り、側溝に渦潮のごとく流れ込む。

空のどこにそんな量が蓄えてあったのか、大粒の雨がなおも落ちて来る。水面に激突した水滴はそのまま水面にめり込み、代わりに今そこにあった水が王冠のように弾き飛ばされる。王冠は一瞬のうちにその命を終え、それが存在したことを証明する波紋を、これも一瞬だが残す。
波紋はどのくらい広がるのか見ている暇も無く次から次へと出現消滅を繰り返す。
単純なこの景色がどうしてこんなに魅力的なんだろう。


「神山!そんなに外が見たいんなら外行っていいぞ。」

教師の大声が突然飛んで来て教室中が凍りついた。













画像拝借先です。http://www.amino-town.jp/shiryokan/annnai/annnai.htm

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ケータイ小説「パトスとエロス」⑦

2008年10月13日 | ケータイ小説「パトスと…」
中から肥後の守を取り出すとあっけにとられる辰雄に筆箱を返してよこした。
慌てて取り返そうとするとあいつは肥後の守の刃を開き、見定めるようにわざとらしく眺める。

刃が開いているナイフを奪い取ることはできない。

辰雄は宝物のように大切に扱っているそれがあいつの手に触れただけで嫌だった。見るだけならいつものように我慢すればよい。だがそのままポケットに入れたりしたらどうしようかとどきどきしながら手のひらを差しだしていた 。

「こんなの持って来ていいの」

確かそのようなことを言ったと思う。辰雄は愛用の肥後守を奪われてしまうかもしれないと不安だったが、こいつはそれの価値が分かる奴なのかとほんの少しだけだが嬉しくも思った。
あいつはナイフを開け閉めしたり鞘にある刻印を見つめたりした。いつからそこにいたのか蠅取り蜘蛛があいつの詰襟に付いていて、これから首の方へ上がって行こうか背中へ回ろうか思案しているようにクリクリと小さな体を動かしている。


どかどかと階段を上がってくる足音が聞こえ数人の生徒たちに囲まれて美津子先生がやって来た。美津子先生は音楽の専任教師で芸大出身の秀才、美人で明るい人柄。辰雄の母の話では、ハープが専門でレコードデビューの話しもあったらしいのだが断念し、結局この田舎中学校に赴任することになったらしい。小さい頃の病気が元で今でも少し片足が不自由らしく時折引きずるような歩き方をすることと関係があるのだという。
美津子先生は34歳、未だに独身だがいつもいきいきとしていて5-6歳は若く見られている。当然のことながら生徒全員から愛されていて、いつもわいわいと誰かしらに囲まれているのだが、昔小学校の教師をしていた辰雄の祖母の教え子ということもあり何かにつけて声をかけてくれる。辰雄にとっても中学校でただ一人嫌いでない教師だった。

「あら辰雄君、今日は辰雄君がお当番だったの?それじゃぁ安心ね。辰雄君はいつもきちんとしといてくれるもんね。」
辰雄が美津子先生の笑顔を受け止めている間にあいつは肥後の守を投げるように返し、小走りに去った。








(画像はこちらからお借りしました。http://www.ehamono.com/washiki/higo/)










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