暗くて深い穴の中のようだ。寒くはないが湿度はかなり高い。かび臭い匂いも感じる。ピチャピチャと水のしたたる音が聞こえる。
でもどうしてこんな所に寝ているんだろう。
急に熱が出て全身がだるくなった。食事はまだ途中だったけれど、お父さんにおんぶされて店を出た。タクシーはなかなかつかまらなくて、ママはイライラしてあちこち見回していた。そのまま僕は眠ってしまったようだ。
起き上がろうと意識すると、体の下が硬い岩だと言うことに気付いた。枯れた草のような物が敷いてあるが、ごつごつ当たる岩を和らげてくれるようなものではなかった。
暗さに目が慣れてくると、少しずつ回りが見えてきた。
洞窟のようだ。軽トラックの荷台くらいの大きなサイコロ状の岩が積み木のように積み上がっている。でもとても不自然な積み方だ。教室ほどの空間がドーム状にできているが、こんな積み方では普通なら崩れてしまうだろうう。2階の天井くらいの所にわずかな隙間があり光が差し込んでいる。お日様の光なのか人工のものなのかは分からない。
頭が痛い。体のあちこちに擦り傷ができている。目をこすると手にぬるっとした感覚があった。見ると汚れた血がべっとりと付いている。こめかみあたりから出血しているようだ。
でもどうしてこんな所に寝ているんだろう。
急に熱が出て全身がだるくなった。食事はまだ途中だったけれど、お父さんにおんぶされて店を出た。タクシーはなかなかつかまらなくて、ママはイライラしてあちこち見回していた。そのまま僕は眠ってしまったようだ。
起き上がろうと意識すると、体の下が硬い岩だと言うことに気付いた。枯れた草のような物が敷いてあるが、ごつごつ当たる岩を和らげてくれるようなものではなかった。
暗さに目が慣れてくると、少しずつ回りが見えてきた。
洞窟のようだ。軽トラックの荷台くらいの大きなサイコロ状の岩が積み木のように積み上がっている。でもとても不自然な積み方だ。教室ほどの空間がドーム状にできているが、こんな積み方では普通なら崩れてしまうだろうう。2階の天井くらいの所にわずかな隙間があり光が差し込んでいる。お日様の光なのか人工のものなのかは分からない。
頭が痛い。体のあちこちに擦り傷ができている。目をこすると手にぬるっとした感覚があった。見ると汚れた血がべっとりと付いている。こめかみあたりから出血しているようだ。