僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

いつものように

2014年04月17日 | ケータイ小説「パトスと…」






顔を洗っていると
目に何かが当たった

特別気にすることはなくそのまま顔を洗って
乾いたタオルで拭く

鏡をのぞいてからふと見ると
手の指の第二関節から先が骨になっていた
その骨が目に当たったのだろう

右手だけ
親指以外の4本が骨になっている

骨なのにいつものように動く
何度かグーパーをしてみたが
何事もないように動くのだ

そうか
骨だけど動けばいいか
と、安心して深く考えなかった

皮膚がはがれたターミネーターのようだと思ったのだが
どんなに精巧にできていても
機械であるロボットより自分の方が上だと
漠然とした優越感が働いていたのだと思う

その骨でお茶が入ったコップを持ち
一気に飲み干した


つづく
















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