僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

アートのあーとな容れ物

2019年09月19日 | ケータイ小説「パトスと…」




アートでお腹がいっぱいになったので
そろそろ帰る時間です

直通口じゃなくて
ぐるっと建物を回って帰ろう
何度見ても素敵な曲線だ



そう言えば前回ここに来た時は
確か夜だった


そうそう、星影が見える夜だった


青空に映える緑もいいな


「たつお~っ」
呼ばれたような気がして振り向くと、小走りに近づいてくる人

やっぱり辰雄だ、よかった~見つけられて
な、何だよ留美子、なんでここにいるんだよ

ずっとカフェで見てたんだ、いるかな~って
だって留美子、今日は出張だって言ってたじゃん

うん、さっき帰ってきて会社に行ったら今日はもういいって言われたから
帰国が一日早いんじゃない?

そうそう、なんか香港って昨日もデモがあって仕事がキャンセルになっちゃったんだ
へぇ~、そんなに大変なんだね

立ち話も何だから、どっか行こ、ご飯まだでしょ?
うん、そうだなぁ、じゃぁちょっと遅くなっちゃうけどうち来て一緒に食べない?

あっいいねいいね、そうしよ、コンビニかどっかで何か買ってく?
オレが美味しいもん作るよ

わぁ~それいい! じゃ 手つないでいこ
そう言えば前に来た時は夜だったよね

そうそう、思い出した、ほ~しかげさやか~に だ
辰雄は歌い出した留美子の手を5回そっと握った



おわり。。




















コメント
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