最近別に行く予定があるわけでもなのに大洗の天気が気になったりします。
アニメ「ガールズ&パンツァー」の舞台のひとつである茨城県大洗町。
そこに集まるいわゆる「聖地巡礼」の方々が…というより街の様子が気になるんです。
ぼくはもともと旅好き(たいていの方がそうでしょうけど)でした。
でもなかなか時間もとれないし、そもそも自分の経済的な理由が大きいので旅に出ることはほとんどが叶わなくたまに出かける家族旅行くらいにとどまっています。
なのでもっぱらNHK-BSの番組を見るくらい。
「列島縦断 鉄道12000キロの旅 〜最長片道切符でゆく42日」とか「にっぽん縦断こころ旅」とか「グレートサミット」とか……
アニメ好きで旅番組好き…ということで当然興味がいくのがその舞台探訪ということになります。
最近のアニメは「物語にリアリティを与える」「設定の時間短縮とコスト削減」などの理由から実在の場所をモデル(ものによっては実名のまま)にしたものが多くなってきました。
そこの場所に行きアニメに登場したカットひとつひとつを特定し巡る行為を最近では「聖地巡礼」と言ったりします。
ぼくがその聖地巡礼を気にしたのは石川県湯沸温泉を舞台にした「花咲くいろは」からでした。
さすがにそこは遠く、家族持ちとしてはなかなか行く機会を得られそうにはないのですが、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」では実際秩父行きの計画は立て、未だ実行はできていない状態ではあります。
そのアニメ舞台「聖地巡礼」の経済効果が取り上げられるようになったのは「らきすた」の埼玉県久喜市鷲宮あたりからでしょうか。
もっとも規模も人出も桁違いな大河ドラマ舞台探訪っていうのが昔からありましたね。
花巻を訪ねる宮沢賢治ファンあたりは聖地巡礼という言葉がピタリあてはまるような気もします。
ぼくが聖地巡礼というのを意識して訪問したのが神奈川県三崎市が最初でした。
我が家みんなが好きなPSソフトの「トロと休日」
その舞台を家族で訪ねていったんです。
そして去年の「TARI TARI」鎌倉・江ノ島
娘との二人一泊旅というのもあり忘れられない思いでとなりました。
地元千葉県鴨川市にもいちご狩りついでに寄ったりもしました。
聖地巡礼は楽しいです。
もともとぼくはデザイン系の仕事でとくに傾向がリアル志向なのでアニメの背景と一致(もちろん順序が逆)しているとうれしくなっちゃいます。
そして今は「ガールズ&パンツァー」の大洗です。
昨日大洗では春のお祭り「海楽フェスタ」が開催されました。
ぼくは行くことができなかったのですが、今年はそのガルパン企画が目白押し。
そういった地元商工会議所などが率先して企画を立てることに異を唱える方や違和感を感じる方も多いのは予想できます。
最近では「輪廻のラグランジェ」の鴨川市でしょうか?
その発端となったのはNHKで全国放送された「クローズアップ現代」での聖地巡礼特集です。
ぼくもその番組を見たのですが、べつにそんなに変な感想はありませんでした。
でも放送後なぜか「NHKにネガティブ・キャンペーンされたラグリンと鴨川市!」みたいなものがネット上に拡がっていきました。
その後OAを見ていない人までもがその言葉を鵜呑みにしたり、そのネガキャンイメージありきでニコ動などで映像を見て発言したりでラグリン&鴨川の聖地巡礼に影が落ちてしまいました。
ぼくはその番組でも比較的好意的にとらえたのですが、ひとつだけ引っ掛かるところがあったんです。
地元での話し合いの場、鴨川側の方々が名物「おらが丼」をアニメ本篇に出して欲しいと。
これにアニメファンは反発したのでしょうか。
確かに鴨川市はとても苦しい財政状況にあり、そういった問題を抱える多くの地方自治体にとってこのアニメ舞台選定は大きな弾みになるに違いありませんし、色気が出るのも当然でしょう。
でも本篇内容にまで注文をだしたのは(というよりNHKカメラが回っているときにその発言をしてしまった)まずかったかもしれません。
好意的にとらえられている大洗だってもし「最終回舞台も大洗市街で! 最後みんなであんこう鍋を食べるシーンを」なんてことになったら一気にそっぽを向かれてしまうでしょうね。
そこのところが大洗は上手かった……気がします。
と、いうより鴨川は企画初期からアニメと連動して動いておりガルパンは比較的スローモーだった……大洗が本気を出したときには放送も終盤にさしかかり…というのが大きな理由かもしれないけれど。
2度大洗訪問に行って感じたのはその街の方々の手作り感(はっきりいってしまえば垢ぬけていない野暮ったさ)です。
でもそれがとても良いのです。
目指すところは当然どこも一緒で「いっぱいお金が欲しい」でしょう。
この大洗だってそれは同じことだと思います。
でも、まずは楽しんでもらおう。
楽しんでくれればそれだけ財布の紐も緩むし再訪問だってしてもらえるかもしれない。
そんな雰囲気が感じられるんです。
この海楽フェスタでも、大洗の方々が本当に汗水たらしてカッターのこぎりを握り街中を歩きまわり準備しているのがたくさんのファンから発信されてます。
ラグリン&鴨川はその点であからさまにお金の面があのNHK放送で(曲解されて?)伝わってしまったのかもしれません。
以前のこのブログ内で書いたことなのですが、地元の方が期待しているほどには長続きしないものだと思っています。
鷲宮や木崎湖なんかは特殊な例で、何年もアニメ舞台で人を呼べるのはジブリ作品くらいでしょうか。
きっと大洗もこの海楽フェスタがピークとなり、あとはどんどん減少していくことになるでしょう。
どうやって収斂させていくか。
難しい課題だと思いますよ。
一度味わった特需ですから「まだ行けるんじゃないか!?」と思ってしまうのは当然でしょう。
我々ファンにはある特殊な感情があります。
よくコンビニなどでアニメタイアップでクリアファイルなどがもらえることがあるでしょう。
そして企画も終盤、どの店に行ってもある特定キャラ絵柄ばかり見ることになります。
当然ですがキャラ人気に比例してのことなのですが、ここで発動されるのがそのファンの特殊な心理「救出」。
好きな作品であるのだからひとりだけポツンと置き去りにされているのが悲しくて自分がその手で救ってあげるのです。
結果、対象商品を大量購入してしまうのですね。
そのことが聖地巡礼ブームが去った後の土産売り場でもおこると思います。
そこで「まだ売れる!」と商品を大量発注…… なんてことにはちょっと待て!と…。
べつに偉そうにいまさらなことを講釈するつもりがあるわけではありません。
あの、ぼくにとってとてもいごこちのいい(亡きおばあちゃん家の街によく似ている)街にはぜひとも成功してほしいんです。
成功して財政が潤いぼくのイメージとは違う方向に発展していったとしてもそれは街の方々が選択すること、ぼくがとやかく言うつもりも権利もありません。
せっかく震災から立ち直る過程でのこのガルパン特需。
うまく活かして欲しいんです。
あの良い人たちが見せてくれた笑顔が曇らないことを切に願っています。
本当は行きたかった「海楽フェスタ」
74式戦車実車も来ていたそうです。
行けなかったけどそのイベントに少しでも参加したい!!
そして関東では今夜OAされる最終回!!
そんなことからこのようなグダグダと長く読みにくい長文になってしまいました。
こういった内容のものを文章の素人が書くと都市部に住む者の上から目線的なものになってしまいそうですが、そんなつもりはまったくないであります。
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