先日、富山県立大学生物工学研究センターの教授として、新規の酵素などの研究開発を担当されている浅野泰久さんから、その研究成果のお話しを伺う機会がありました。
浅野さんの研究成果の中で昨年2015年に話題を集めたのは、節足動物の多足類のヤスデが新規の酵素を持っていることを見つけたことです。将来、新薬などの候補になる可能性があると、話題をかなり集めたそうです。
浅野さんは、文部科学省傘下の科学技術振興機構(JST)が支援する戦略的創造研究推進事業のERATOとして「浅野酵素活性分子プロジェクト」を2011年3月から2017年3月まで実施しています。
このERATOプロジェクトとは、日本では比較的大きな研究資金が提供されることで有名な研究開発プロジェクトです。
生物がそれぞれ体内に持っている各種酵素による“酵素活性分子”を探査しています。実は、地球にいる動物、植物、真菌、原生生物、真正細菌、古細菌などが持っている酵素については、ほとんど分かっていません。動物の半分以上を占める昆虫などが持つ酵素はほとんど解明されていません。こうした多様な酵素は「膨大な遺伝子資源」です。
浅野さんが目指す研究開発目標を、かなり大胆に概略を説明すると、2015年11月にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の特別栄誉教授の大村智さんが土壌の中から発見したバクテリアから新薬候補を発見した話に似ています。多様な酵素の中から、産業用に有効な酵素を見つけ出し、医薬や農薬などの原料になる合成化合物をつくる酵素を見つけ出したいそうです。
浅野さんは節足動物の多足類のヤスデがヒドロキシニトリルリアーゼ活性を持つ酵素を持っていることを見つけました。この時に見つけた酵素が新規酵素であることを見いだし、タンパク質当たりの比活性が非常に高いので、産業応用に適していることを見いだしたそうです。
実際には、ヤンバルトサカヤスデが大量発生した時に、大量に採取して、体内物質を抽出し、ほしい酵素をある程度の量を確保して、カラムクロマトグラフィーという化学手法で精製して、やっと構造解析などができる分量を確保したそうです。
そして、この得られたヒドロキシニトリルリアーゼのアミノ酸配列と遺伝子配列を解析し、これまでに知られているアミノ酸配列と異なることを見いだしたそうです。
こうした新発見された酵素を大量生産する“遺伝子組み換え酵母”などの技術開発が進み、将来の生物利用の技術開発の可能性が見えてきたそうです。
日本には、節足動物などから新規酵素を見いだすという新規の発想を持っている研究者はほとんどいないそうです。
浅野さんの研究成果の中で昨年2015年に話題を集めたのは、節足動物の多足類のヤスデが新規の酵素を持っていることを見つけたことです。将来、新薬などの候補になる可能性があると、話題をかなり集めたそうです。
浅野さんは、文部科学省傘下の科学技術振興機構(JST)が支援する戦略的創造研究推進事業のERATOとして「浅野酵素活性分子プロジェクト」を2011年3月から2017年3月まで実施しています。
このERATOプロジェクトとは、日本では比較的大きな研究資金が提供されることで有名な研究開発プロジェクトです。
生物がそれぞれ体内に持っている各種酵素による“酵素活性分子”を探査しています。実は、地球にいる動物、植物、真菌、原生生物、真正細菌、古細菌などが持っている酵素については、ほとんど分かっていません。動物の半分以上を占める昆虫などが持つ酵素はほとんど解明されていません。こうした多様な酵素は「膨大な遺伝子資源」です。
浅野さんが目指す研究開発目標を、かなり大胆に概略を説明すると、2015年11月にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の特別栄誉教授の大村智さんが土壌の中から発見したバクテリアから新薬候補を発見した話に似ています。多様な酵素の中から、産業用に有効な酵素を見つけ出し、医薬や農薬などの原料になる合成化合物をつくる酵素を見つけ出したいそうです。
浅野さんは節足動物の多足類のヤスデがヒドロキシニトリルリアーゼ活性を持つ酵素を持っていることを見つけました。この時に見つけた酵素が新規酵素であることを見いだし、タンパク質当たりの比活性が非常に高いので、産業応用に適していることを見いだしたそうです。
実際には、ヤンバルトサカヤスデが大量発生した時に、大量に採取して、体内物質を抽出し、ほしい酵素をある程度の量を確保して、カラムクロマトグラフィーという化学手法で精製して、やっと構造解析などができる分量を確保したそうです。
そして、この得られたヒドロキシニトリルリアーゼのアミノ酸配列と遺伝子配列を解析し、これまでに知られているアミノ酸配列と異なることを見いだしたそうです。
こうした新発見された酵素を大量生産する“遺伝子組み換え酵母”などの技術開発が進み、将来の生物利用の技術開発の可能性が見えてきたそうです。
日本には、節足動物などから新規酵素を見いだすという新規の発想を持っている研究者はほとんどいないそうです。
その遺伝子解析を悪用する人が出てこないことを祈るばかりです。
人工知能など、一部の研究者にしか現状が理解できない科学が増え、もう引き返せない感じです。
その酵素の中身を解析する遺伝子解析はどこまで進み、制御できるようになるのでしょうか・・
人間は開けてはいけない扉を開いたとも考えられます。